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戦いも断ち切る?崩壊ターン制バトルに魅せられて:崩壊スターレイル感想

崩壊スターレイルが盛り上がってる、そんな気がする。

崩壊スターレイルをプレイしていた人ほど、いま戻ってくるとおもしろいかもしれない。
配信者のひとりであるk4senさんが動画のなかでそう言っていたが(こちらの動画の中でだったはず)、その通りかもしれない。実際本人もほぼ全キャラ完凸させている。課金総額は詳細不明だが三桁万円かもしれないと語る。

また、キャラデザインの細かさ含めて栞葉るりさんの配信をみたりすると勉強になる気がする。だがほかにも情報が多いような……

最近はこうして配信者によって楽しくゲームのまた違った側面を知る機会も得やすいので、まず気に入っている配信者の動画を楽しむところからが、スターレイルが気になった人はよいかもしれない。

かくいう私はこの半年間、noteを書かずに崩壊スターレイルでデイリーの任務をこなしてはガチャり、その結果に一喜一憂する日々を過ごし続けた。

やがて描けないと自信を失っていた絵をファンアートで少しずつ描くようになった。脚本や小説、パワポの執筆ばかりだった日常が、崩壊しつつある。

黄泉。このビジュアルで迷子になる。
花火。かわいらしいがスターレイルにおけるジョーカー(映画ダークナイト)である。

しかし、なぜ私は原神に続いてファンアートを描くまでにこのゲームで崩壊してしまったのだろうか。

どうも、RPGクリア後のようなターン制バトル、にある気がしている。

RPGクリア後の楽しみを味わえる崩壊スターレイル

RPGクリア後、苦労してレベリングしてぶっ壊れになったキャラたちや装備で高難易度や隠しボスに挑むのは、プレイヤーにとってはエンディングの次に楽しみである。

特にハマったゲームとなればなおさらだ。

とはいえ、高難易度も隠しボスも倒してしまえばぶっ壊れキャラたちとの旅は終わり、また別のゲームへと旅立たなくてはならない。
また新しい世界でコツコツとレベリングをはじめることになる。

特にターン制となれば、レベリングは何よりも重要だ。
アクション特有のパリィや回避といった機転はいらないが、そのぶんレベルというものに常に縛られるから、楽しい周回はやがて退屈な作業となり、苦痛が伴ってしまう。

そのすべての問題を解決したのが、この崩壊スターレイルだと思う。

このゲームの最大の魅力、それはRPG完結後のようなターン制バトルを楽しめることにある。というより、行き過ぎている、が近いかもしれない。

つまり「崩壊ターン制バトル」の領域なのである。

たとえば崩壊スターレイルの戦闘では、こんな感じの4人のキャラたちで戦うことになる。

なんと全員無料で入手できる、というかできた。
相手のターンに何度も割り込み、超火力の攻撃を続けて相手を倒す魔王スタイルの狂戦士(鏡流)
単独で多重のサポートを流し込める万能バッファー(ルアン・メェイ、光円錐は高い買い物だった)
敵からのデバフを毎ターン解除するついでに回復するヒーラー(フォフォ)
すべての攻撃でデバフをつけながら敵に新たな弱点を付与するデバッファー(銀狼)

どのキャラをみてもPRG完結後に開放される特別な壊れ性能である。しかもこうした優れた性能の新規キャラのガチャが、ほぼ一ヶ月ごとにやってくる。

おかげでタダ石で上記全キャラを準備することができた。
ここに上がっているキャラ以外も当然狙い、見事にすり抜けて辛酸を舐めることにもなってきたが……

今回はこうして私が崩壊スターレイルにハマるきっかけになったもののあまり言及されてない(気がする)ターン制についてより詳しく触れながらその謎を追っていく。


ターン制のメリットとデメリット、そしてレベル上げの苦痛

ターン制バトルのRPGといえば、ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジー、ポケットモンスターが代表的で、かなり昔から続いているゲームシステムだ。

しかし、どうにも最近、自分がターン制のRPGをやる機会が減ってきている。

というのも、アクションのほうを自分はいま選びがちなせいだ。

アーマードコア、グラブルリリンク、モンハンライズ……

なぜターン制を自分が選ばないかというと、正直かなりやりこんだゲームシステムだと思っていたことが大きい。ドラクエやFF、ポケモンで十分遊んだし、正直もう真新しさというものを見出せずにいた。

ターン制のメリットは、特段の知識がなくとも必ずこちらに攻撃のターンがやってきて、チャンスをつくれるということだ。どんな大技でも、ほとんどの場合は叩き込める。

アクションの場合は、攻撃フェーズを自分で見極め、大技を使うときは細心の注意を払わなければなければならない。でないとすぐゲームオーバーだ。

これはアクションRPGに慣れている人にとってはなんてことはないメリットかもしれない。だが、アクションRPGに慣れてない人も楽しみやすいフォーマットである。なによりトランプのポーカーをはじめとした一般的なゲームにも、たいていはターンというものが存在している。馴染みやすいのだ。

こういう事情もあるのか、アクションRPGである原神はプレイしていないが、スターレイルはプレイしているという層は事実おり、私も出会っている。

一方ターン制バトルのデメリットは、敵のターンも当然来てしまうということだ。アクションRPGに慣れていると、敵からの攻撃ひとつとっても回避したくなるが、そういうことはなかなかできない。

おまけに均等にターンが回ってくるとなれば、自分がいかに強く攻撃できて、相手がいかに弱い攻撃になるようにするかを重要になる。これらの問題は大抵、RPGにおけるレベルというものを上げることによって解決できる。

つまりターン制RPGではアクションRPG以上に、レベリングは何よりも重要になってくる。しかしレベル上げとは一般的に作業ゲームとなりがちで、ターン制RPGとなると変わり映えしない景色が続く。

そして、ターン制においては連続二回行動してくるボスキャラの存在もあり、ラスボスに近づくほどそういった敵となんとか戦い続けるためにまたレベリング。

楽しい周回はやがて退屈な作業となり、苦痛が伴ってしまう。

こうした全てを味わい尽くしてきた以上、私はターン制のRPGをわざわざプレイする理由も見失っていた。崩壊スターレイルにすぐに手を出せなかったのも、ターン制である制約がプレイ動画でもわかりやすく出ていたことによる。

それでも革新的なターン制システムがスターレイルにはリリース当初から組み込まれていた。

崩壊スターレイルのターン制はリリース当初からオート機能とキャラの速さで崩壊していた、しかし……

サービス開始当初から、このスターレイルはオート戦闘機能が実装されている。

これは敵の攻撃で倒れないように適度にヒーラーやシールダーも混ぜておけば、戦闘開始して放置しておいて問題ない、ということだ。

黄泉が見た目通りのアタッカー、ギャラガーがヒーラー、clavo(主人公:星ちゃん)がシールダー

オート戦闘のおかげで、無理に性能の高いキャラに課金せずとも戦闘のいろいろ面倒な選択を解消できる。これは周回においてとてもありがたい。

例えばFGOにあると復帰する理由になるくらいだし、原神を電車の中でスマホでプレイしてる時なんか正直欲しい。

オート戦闘と言っても、はじめてプレイするときは特にキャラを育てられる素材となる報酬に価値を見出せないとみていてつまらないものだ。

いまも正直この画面ではありがたみもさっぱりわからないし、素材も全く足りてないはずだ
こうして素材が足りてるかどうかわかってはじめて価値が理解できる

価値が理解できたとて、ターン制を繰り返しプレイしてきた層は別の方向性でつまらなくなる。戦闘パターンがみえてくれば、それはいつもの形式にほかならない。

そこでターン制に変化を、一種のリッチさを持たせるべく、敵に行動させる前に自分が先に行動し、敵を殲滅可能なシステムがリリース当初から存在していた。

ブローニャというバッファーキャラで行動順を加速させ、アタッカーであるゼーレを繰り返し発射するキマシタワー砲とも呼べる戦法だ。
敵が行動開始する前に一体ずつ消えていく。すでに崩壊ターン制バトルの原型はこの頃には存在していたのだ。

しかしこれはリリース当初であった。

相応の時間、運、課金のいずれかが必要とされるソシャゲにおいて、キマシタワー砲を選ぶことができたのは豪運の持ち主か家賃並みに廃課金できる層だけだった。貴族や王の遊戯だったのだ。

この戦法を享受できればプレイを続けていたかもしれない、と語る人もおり、その人はいまグラブルリリンクのエンディング後を楽しんでいる。

一方でこの貴族や王の遊戯をリリース当初楽しんでいた人は、いまはカードゲームでさらに高みを目指し、様々なカードショップを奔走している。確かにターン制バトルとカードゲームは近いところがとても多い。

そういうわけでリリース当初の戦闘システムはほとんどの人にとってはこうしたスターレイル内での変化を味わうことは難しい状態だったし、変化を求める貴族たちにとっては他のカードゲームに戻る余地が大きかった。

だが、このゲームはアップデートが続き、続々とキャラが実装されていく。相応の時間が蓄積されていくことで、特定のキャラでガチャを引けるようにもなっていき、多くの人にとって手が届くようになりはじめた。

運営が積極的にガチャを無料でできるようにしていることとも関連は深いのかもしれない。要するに、手札が多いほど期待感は上がるということだ。

こうして、崩壊ターン制バトルの普及は時間経過とともに訪れた。

崩壊ターン制バトルの普及と高度化

スターレイルは、これまで書いてきた通りターン制であることを崩壊させてくるキャラを毎度実装してくる。

私がスタートしたタイミングも、鏡流というキャラクターが登場した瞬間だった。

普段は自身の暴力性を抑えるために紗(アイマスク)をつけて過ごす。あんしん。

誰もがターン制バトルで苦戦した連続2回行動のボスキャラ。これを自分で操作できる日がやってきたのだ。

アイマスクを捨てて暴力性解放後の、くるくる〜のさなかの鏡流。すてないで。

相手のターンに何度も割り込み、超火力の攻撃を続けて相手を倒す。
魔王スタイルの狂戦士。

追加行動のあまりの回数から、既存の崩壊バリアキャラや崩壊バッファーキャラたちの加護すらすぐに解けてしまう。

彼女はそれでもなお強力であり、その後実装されたキャラたちによってその強さが補完されていくこととなり、高度化の道を辿っている。

現在は黄泉というキャラも実装された。

原神の雷電将軍のようなキャラ、こちらはより大人びているが……過去が……

このキャラは戦闘開始前の弱めの敵を切ると戦闘に入ることなく倒すことができる、というさらに向こうに進んでいる。

このあとちゃんと戦闘後の報酬ももらえる。すごすぎる。

たった1年で、スターレイルはこのターン制RPGにおける戦いすら断ち切る次元にまでたどり着いた。

当然、高難易度コンテンツも増え始めており、正直私のように毎月家賃ほど課金できぬ層にとっては簡単に突破が難しい。

高難易度コンテンツ忘却の庭。これはさすがに黄泉だけで戦いを断ち切れない。

それでも比較的入手しやすいキャラを必要十分なレベルにしていきつつ、気になるキャラをデイリーで得た石を使ったガチャでちまちま揃えるなかでようやく高難易度コンテンツを突破できるという楽しみを味わうことができている。

ギャンブラーであるアベンチュリンのガチャでオールオアナッシング、結果は現在ナッシング。

こうした期待感をもってプレイを続けることができるゲームというのは希少であり、別ジャンルである原神がいまたどり着いている場所に比較的近いところに、崩壊スターレイルはすでにいる。

崩壊ターン制バトル、気になった人はぜひYoutubeの動画のどれかから気に入ったキャラを見つけてみてほしい。

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