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【凡人の勉強法】凡人の勉強に喝を入れてくれる映画

今回は私のつらいつらい試験勉強の助けになった映画を記事にしたいと思います。


「少年の君」

中国の大学受験が熾烈を極める大変に厳しい試験であることをご存じでしょうか?
この試験制度のことを「高考(ガオカオ)」と言います。
この中国の受験をテーマに扱った映画が「少年の君」という映画です。

この映画は受験問題だけではなく、
それを取り巻く様々なジャンルの要素が含まれますので
ぜひまっさらな状態で見ていただきたい映画ではあるのですが、
私が初めて見た時は、中国の過酷な受験戦争の前知識だけはありました。

命がけの中国大学入試試験 高考(ガオカオ)

日本でももちろん大学受験は大変ですし、一人の人間の人生がかかっていることは同じです。
一家総出で応援してのりきることでしょう。

しかし、中国の場合はレベルが違います。

大学受験のみが庶民に唯一許されている平等なチャンスであり、
また、子供が大学に合格できるかどうかが文字通り一族(一家じゃないですよ。一族ですよ。)の繁栄を意味します。
お母さんが夜食を作ったりしてフォローしてくれる、というレベルではなく、中国の場合は子供の受験のために高校に近いマンションを借り、大黒柱のお父さんが仕事をやめてまで子供にかかりっきりで受験勉強をフォローしたりします。
受験のためだけに、子供と親の片方が高校に近い場所に住み、残りの家族は遠く離れた田舎。という状況も多々。

早朝から夜までの学校での授業。土日も塾。
自宅に帰っても勉強。
最下位まで発表される容赦ない試験の成績表。
プライバシーなんて甘っちょろい思想はなく、娯楽もほとんど我慢し、親や教師に監視されながら勉強勉強の毎日。
それが高校時代のほぼすべてをしめるそうです。

部活やら恋愛やらをエンジョイできる学年がある日本とはまったく違います。

まだ10代の子供が、一家の期待を背負い、とてつもないプレッシャーと戦いながら挑む受験戦争。
それが「高考(ガオカオ)」です。

命をかけている、といった表現が大げさではないほどのそのすさまじい勉強風景は、こんないたいけな子供たちがこんなに頑張っているのだから自分も頑張らねば。と私に喝を入れてくれるのです。

この「少年の君」という映画ではそこまで深くの描写はありませんがそれでも中国の受験戦争の雰囲気はリアルに感じられる内容になっております。

もう一つの戦場。スラム街、三和地区。

もう一つ、受験制度からドロップアウトもしくは参加すらできない層が中国には存在しています。
この層は日雇い労働で日々をしのぎます。
日雇い労働の収入がはいると、ゲームで時間をつぶし、簡易宿に寝泊まりし、またお金がなくなったら日雇いの仕事をする。

そこには、ゲームなんかせずにもっと働けばいいじゃない、と簡単に言えないほどの絶望があるように思えます。
未来に希望がもてない以上、スラム街にいる若者はゲームに熱中するよりすべがないのではないかと思いました。

最先端のビルが立ち並ぶ街とスラム街。
中国の光と闇。

それらの難しく重いテーマを芸術的に描き切った作品が「少年の君」です。

そして振り返る。自分の現状。

それでは日本の現状はどうでしょうか?

格差は年々開いていると実感していますが、それでも大学受験に失敗しようが新卒就職に失敗しようがやり直せる機会はあります。
やり直せる方法もあります。

そう思うとそんな状況にある自分はラッキーだと思えるのです。
と、同時にどんなに勉強がつらくても「あきらめよう」という気持ちにはならないのです。
たった一度の人生を何度でも挑戦できるってなんて幸せなのでしょうか。

まとめ

「少年の君」はなかなか重いテーマを取り扱いますので
気楽に見れる映画ではありません。
ですが、勉強がどうしてもつらくなった時に見ると
自分が何のために勉強を始めたのか、何のために頑張ってきたのかを思い出させてくれます。
目の前の勉強だけに集中しすぎて狭くなってしまった視野をふたたび広げてくれる感覚です。

ちなみに、音楽もとっても素晴らしいです。
映像もとっても素晴らしいです。
脚本もとっても素晴らしいです。
役者もとっても素晴らしいです。
ブラボーです。

資格試験に立ち向かう凡人同志の皆様にぜひともおすすめしたい映画です。

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