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【詩】山茶花とロックンロール

あの日の山茶花は
その身を落とし
僕だけの少女となった

蜜はやがて毒となり
毒はやがて音となり
僕だけの唄となった

盲目の雨に打たれ
野暮な風にさらされ
傍観の鳥につつかれ
模倣の虫に奪われ
しばしばその身を落としても
花はまた咲き
少女となった
唄となった

ピンクの花はいつだって
妖艶に抱きしめてくれる

老いる度に失われていくオイル
湿度を保つ為に僕は
ガソリンを体に塗りたくり
鉄の味がするまで舐め回す

そして
いいんか?
いいんか?
と言い、引火

地球の中には大量の生死が流れ込み
やがてトクトクと溢れ出た

咲くも枯れるも
ロックンロール
生きるも死ぬも
ロックンロール

山茶花は
僕だけの少女
僕だけのロックンロール

ロックンロールは
僕の居場所であり
僕の生きる全てである



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