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【詩】僕はまだ柿ピー

今朝のスポーツ新聞の一面が
落ちたバニラアイスに群がる蟻のように
僕の心に黒い点を作った

無数の点が
神経や血管や
何やかんや
通りながら
脳に辿り着く

やがて無数の点は
右脳、左脳を
右往左往して
線を作り
網を張り
気付けば
我が物顔で
僕に住みつく

文字よりも情報量の多い写真
彼女は箱に

幸せ
不幸せ
たぶん
どっちも

文字よりも情報量の多い写真
彼女は箱にはいない
彼女は彼女の望んだ場所にいる

そんなことを考える僕は
相変わらず
カートコバーンのように
ショットガンを口に咥える憧れを抱いている

それでも僕が
口の中にぶっ放したのは柿ピー

あの子にもらった柿ピーを食べながら
4 Bの鉛筆で目の周りを
ひたすら黒く塗りつぶしている

それでも
僕はまだ書きたい
それでも
僕はまだ描きたい

僕は僕の望んだ場所にいる

無数の点が

文字になった




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