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外資のPIPの恐怖!クビ!?

こんにちは。皆さんは外資=クビのリスクがある、というイメージはありませんか?外資に勤めたことのない方はそのようなイメージがあるかもしれません。現役で外資に務める私が今回はPIPという恐怖のプログラムについてご説明します。(外資勤めの皆さんにはお馴染みですね)

PIPって何?

PIPとは、「業績改善プログラム(Performance Improvement Program)」の略語です。初めて聞く方は何それ?って感じかもしれません。簡単に言ってしまうと…「業務の評価が低い人に改善しなさいリストを渡したり、研修を課して退職に追い込んでいく合法的な人事のプログラム」です。

こわっ!って感じですかね?笑。私も人生で初めてこのプログラムについて知ったときには恐怖に怯えたものです。今となっては感覚が麻痺しているので、もう何も思いませんが…。

このPIPが発動されるにはいくつか条件があります。企業ごとに会社全体の下の〇%の評価を△回取った人はPIP行き、という率が決められています。半年に1回評価が出るとして、例えば下位5%の評価を2期連続で取るとPIP行き、といったような感じです。1回でPIP送りの企業もありますが…。

PIPが発動されると、まず本人に上司からPIPに入ったことを告知されます。そして、改善点を人事も含めて話し合い、短期&長期目標を決定します。目標に対してどのように日々改善できているのかを監視されます。この過程が本当に辛いのです。そもそも改善点を話し合うって「あなたはここが本当にダメだから、絶対に直してください!」というのを延々に言われるってことです。更にこのような過程を踏んでいる間に、スケジュール表や雰囲気でPIP送りになったことが周囲にバレてしまいます。

PIPで最もキツイのは精神的ダメージです。自信はガッツリ削られます。

そしてダメージを与えて退職に追い込むのが会社の目的です。

PIPが発動されたらどうするのか

ほとんどの人は自ら会社を退職します。勘が良い人はPIPが正式に出る前にさっさと自己都合退職で転職してしまいます。なぜなら、PIPが発動されて無事生き残り元の会社生活に戻れる人はごく少数だからです。会社に愛着があって意地でも退職したくない人以外は、精神的なダメージを受ける前に辞めます。

元々、外資系に勤めている人は長期間1つの会社にいることを想定していません。さすらいの旅人のように外資から外資に渡り歩いています。そのため、悪い評価がキャリアに残るよりは逃げの一手を取ります。どこかの会社で評価されなくても、他の会社で活躍できる場合は多いので1つの場所にとどまる必要はありません。

私自信は運よく、今までPIPの憂き目にあったことはありません。でも、PIPが発動された、もしくは発動されそうになったら、確実にその日に自己都合退職をします。今はアラサーでまだ比較的年齢が若いですし、評価されない場所にいても自分が辛くなるだけです。会社に忠誠心があるわけでもないので、より活躍できそうな場所を求めて旅立ちます。

過去に、PIPが発動されて頑張って取り組んでいた同僚がいました。正直、近くで見ているのがかなり辛くなるほどのものでした。明らかに一人だけ上司からの監視や仕事の割り振りの仕方が異なっていました。本人も「もっと頑張って評価を取り戻さないと」とプレッシャーなのか、相当な時間の残業をしていました。疲労感とプレッシャーで押しつぶされそうになっているのが傍目にも明らかでした。いつでも疲れた顔をしていて目の光は失われていました。同僚としても「疲労で倒れるのではないか…」とヒヤヒヤしたものです。

個人的には、彼の幸せを考えると思い切って辞めて、新天地で活躍したほうが良い気がしましたが本人には言えませんでした。彼はスキルとしては優秀でしたが、おそらく就いていたポジションの仕事内容が向いていなかったのです。

外資でお給料をたくさん頂いていても、私が浪費する気にならないのはPIPプログラムがあるからです。今期仕事が上手くいっても来期は分かりません。今のポジションで上手くいっていても、昇進や異動した際にどうかは誰も分かりません。外資では会社はパフォーマンスを出さない人を解雇すると理解しているので会社への忠誠心もありません。あくまで、「雇用主と就業者」という関係だと割り切っています。

最後に

外資では待遇が良い代償として雇用の安定がありません。メリットとデメリットは常に表裏一体です。私は2社外資の経験がありますし、現役勤ですが外資に向いていないと思っています笑。結構ストレスですからね笑。

現役外資勤めの皆さんは明るく(?)、無理せず頑張りましょう!

これから外資を目指す皆さんはリスクも理解して挑みましょう!

日系勤務の皆さんには雇用の安定性の幸せを噛みしめてほしいです!

今日も読んでくださりありがとうございました。


サポート頂いた際には、英語や他のスキルを磨くことに使用させていただく予定です。そのスキルはnoteの記事で皆様に還元できればと思います!