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後衛ブキの役割をちゃんと理解していますか?

またウデマエを上げるための理論に戻ります。
ガチマッチ、リーグマッチで何気なく後衛ブキを使っている人は多いですが、理想の動きをしてくれる人は少ない印象です。
キルレは他のイカと比べて良いのに、何故か試合には勝てないということはありませんか?
今回はその原因を紐解いていきたいと思います。

あなたの動きは前衛・中衛の負担になっている

スプラトゥーン2 (スプラトゥーン3でも同様)のブキには大きく分けて 前衛・中衛・後衛の3種類があります。
それぞれ明確な役割を持っていますが、特に後衛ブキの役割は難しく、初心者では気付けないことが多いです。
安全圏からただ塗って、目についた敵を倒してるだけの動きをしていませんか?
「味方の前衛またデスしてるよ!」「気付いたら俺一人しか残ってないじゃん!」って思ってませんか?それって本当に味方のせいでしょうか?
もちろん味方が未熟な場合もありますが、殆どの場合、後衛のあなたが原因になっていることが多いです。
5分間フルタイムで戦って、なんとか辛勝した下記のキルレを例に解説します。
前衛A          8キル 12デス
前衛B          9キル 9デス
中衛            10キル 9デス
後衛(あなた) 8キル 4デス

「ほら、俺が一番デスが少ないし、キルレが良い!俺がこの試合勝たせてやったんだ!」って思ったかもしれません。
ただし、キルレだけでは試合の戦犯&MVPは判断できません。
そもそも、後衛は安全圏にいることが多く、デスが必然的に少なくなりキルレが良くなります。当たり前ですよね。
前衛は敵陣で身体を晒す機会が多く、囲まれることも多いので当然デスも増えます。味方のサポートが無ければ常に不利な状況で戦っています。
その状況で8キル、9キル取ってくれて、オブジェクトを進めてくれたのであればMVPは前衛のどちらかかもしれません。それか中衛が上手く前衛と連携を取ってカバーしてくれたおかげでオブジェクトが進んだのかもしれません。つまり、キルレだけでその試合の味方の良し悪しは判断できないということです。

では、後衛としてどういった動きが味方負担になるのか?次の章からこれを解説していきます。

①常に安全圏からしか攻撃をせず、味方とのラインを合わせていない

当たり前のことのようですがこれが一番重要です。殆どの人がやってしまいがちです。
もちろん、自分のブキの強ポジションを維持するのは重要です。しかし、味方が敵を1枚、2枚と落としてくれて、前衛と中衛がラインを上げてくれたのに、あなたはずっと同じ最後尾のポジションに居座っていませんか?
そうなると、復帰した敵に前衛が囲まれて、簡単に撃破されてしまいます。
味方の位置を見て最後尾の自分も合わせてラインを維持する これが後衛の仕事です。
また、「ラインを維持する」というのは味方と横並びになる ということではありません。別の記事でも散々言っていますが、このゲームは"局地的な数的有利を作る"ことが重要です。自分のブキの射程が味方のいる範囲に届く位置にいてください。

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上の図のように、味方のブキと射程を合わせることを意識します。常に味方前衛・中衛の見える位置をキープしましょう。
この位置を取るメリットは、
・常に局地的な数的有利を取れる(前衛が敵陣で孤立しない)
・後衛が後ろにいると敵がなかなか前に出ることができない
・後ろから塗っていることで前衛の足元が確保され戦いやすくなり生存率が上がる
・もし味方がデスをしてもすぐに気付いて下がることができる(全滅を避けられる)
・味方がデスをしても、少し前に出れば簡単にカバーキルができる
です。
ほぼメリットしか無いです。逆に、どんな時も同じ位置で芋っているのは非常に弱いです。

②マップを開く頻度が少なく、裏取りに気付けない

よく裏取りしてきたボールドマーカーに味方が壊滅させられた… なんてことがあると思いますが、敵の裏取りが刺さってしまった原因の9割が後衛にあります。

相手の裏取りを警戒するのは後衛の仕事と覚えておきましょう。
前衛は常にスピード感を求められ、敵に狙われます。マップを安全に開ける時間も少ないのです。何も考えずにエリアを塗り続けたり、オブジェクトばかり見ていないで、後衛のあなたが頻繁にマップを開き、敵インクの塗り状況を確認してください。
自陣の裏側に敵インクの塗り跡が伸びているかもしれません。
耳を澄ませると敵イカの泳ぐ音、潜伏音、射撃音が聞こえてくるかもしれません。
もし裏取りに気付いた場合は必ずカモンで味方に教えてください。
ある程度のウデマエであればイカランプの状況と塗り状況を照らし合わせて、相手が裏取りしているということに気付いてカバーに来てくれます。
(ウデマエが上がってくると、インクを塗らずに歩いて裏取りをしてくる場合があります。その場合は目視の確認が必要になってきます)

また、意外と知らない人が多いのですが、敵・味方問わず、イカのHPが70%を下回ると、マップに姿が晒されます。あなたが裏取りしてきたイカを倒せなかったとしても、30%以上のダメージを与えてしまえば味方がマップを開いた時に敵の位置が分かるんです。これめちゃくちゃ重要なので絶対に覚えてください。
少しでも爆風を当てたり、インクを当てる努力をしましょう。
逆にあなたが30%以上のダメージを受けた場合も敵のマップに表示されています。敵の攻撃をギリギリ耐えて、物陰で潜伏して回復していたのに敵に追い打ちされてやられたということがありますが、こーゆう理由だったんです。

③数的不利になっているのに前に出てしまうorオブジェクトを維持しようとしてしまう

3つ目は明確に勝敗に直結する要因です。
毎回自チームが押せ押せで進む試合なんて無いです。
前衛が1枚落ちて、その後2枚…3枚…と落とされてしまうこともあります。その時に、イカランプの状況を見ておらず、目の前の敵と戦っていたら敵に囲まれて全滅してしまったり、こちらが1人しかいないのに、複数の敵とエリアを塗り合っては絶対にダメです。ほぼ100%塗り負けます。
(後者の場合、残り数カウントで逆転できたり、ノックアウトできる場合は例外なのですが、後ほど解説します)

敵味方の人数状況の把握はどんなブキを使っている時でも重要ですが、
ガチマッチは全滅=負けの可能性が高まるので、絶対に避けなければいけません。
4vs4でぶつかると後衛が最後まで残ることが多いので、戦っている状況で自分1人になってしまった時には絶対に生存しなければなりません。
そんな状況に陥ってしまった時にあなたが取るべき行動は下記があります。

A. 安全圏で潜伏し、味方が戻ってくるのを待つ
数的不利の時には絶対に身体を晒してはいけません。ある程度のウデマエになったら、敵を3枚落としたら必ず残りの1枚を探します。相打ちになってでも相手を全滅させると一気にカウントが進められるからです。
味方のやられたを聞いた時やイカランプを見た時に自分が最後の1枚だった場合は、必ず後ろに引き、潜伏して味方が戻ってくるのを待ちましょう。人数が揃ってから打開をすることが重要です。
味方が自陣から塗りながら戻るメリットは、スペシャルゲージを貯められることです。人数が揃ったらスペシャルを開放して一気に打開しましょう。

B. 相手の見えない位置に潜伏してイカジャンプで味方を呼ぶ
Aと多少重複します。このゲームにはイカジャンプという機能があり、味方の位置に瞬時にジャンプできます。単純に泳いで前線に戻るよりもグッと早いので、すぐに味方を呼び戻すことができます。
ジャンプ時にはジャンプマーカーが敵にも見えてしまいますので、必ず敵の死界になっている位置で味方を呼んでください。味方がジャンプ終わるまで周りの敵を警戒することを忘れずに。
Aを選択するか、Bを選択するかは状況によりますが、自陣を塗りながら戻ってきたAと比べて、Bで戻ってきた味方はスペシャルゲージが溜まっておらず、すぐにスペシャルが使用できないことだけは念頭においておいてください。
ゾンビを積んだ前衛や、スペシャルが強くない(チャクチなど)味方の場合はガンガンジャンプで呼び込んだほうが強いです。

C. 潜伏から確実に1キル取る
こちらは少しリスクがありますが、成功すれば一気に相手を落とせて打開が楽になります。
オブジェクトの周辺に潜伏し、確実に相手を仕留められる場合は狙いましょう。ただし、身体を晒すことになるので、周りに別の敵がいないことは十分に確認してください。
せっかく潜伏からキルをしても、周りの敵に倒されてしまっては結局人数不利は変わらず、打開が苦しくなります。

D. イカジャンプでリスポーンに戻る
最も安全な択です。
3枚落とされた時点で必ずオブジェクトを確保されて打開をしなければなりませんが、打開時に人数が揃っていないのは圧倒的に不利です。
リスポーンに戻り、復活した味方と一緒に自陣を塗りながらスペシャルゲージを貯めて打開をするのが一番安全です。
(打開方法についてはまた別の記事で書きたいと思います)

もちろん、この択を取るのはカウントに余裕がある場合のみです。時間がまだ十分にある場合は、相手にリードを奪われてでも、リスポーンに戻って戦況を整えた方が良いです。1人で複数人を相手にできるほどこのゲームは甘くありませんので…

どの択にも共通するのですが、決定的な場面を除き、相手にオブジェクトを明け渡す・リードを取らせることも必要になってくるということです。
まだ時間にも余裕があるのに無理やりオブジェクトを維持しょうとして全滅してしまう方が負けるリスクが高まります。
特に、タチウオパーキングや、アロワナモールなど、リスポーンから前線まで遠いようなステージでは全滅するとあっという間にカウントを進められてノックアウトされてしまいますので、最後衛のあなたが最後の生命線であることを意識しましょう。

④デスを恐れるあまり、ここぞという時でもオブジェクトに絡まない

③と矛盾すると思うかもしれませんが、自分が死んでも良い(最悪全滅しても良い)タイミングという状況もあります。
ガチマッチは、相手より1でもカウントを稼いだチームが勝ちます。
例え、カウント100vs99 だろうが、1でも上回れば良いので、ここぞというタイミングでは後衛だろうが前に出る必要があります。
下記のケースの場合は、最後の1人だろうとデスを恐れずにオブジェクトに絡みましょう。

A. 残り時間僅かで、あと数カウントでカウントリードができるorノックアウトができる場合
ノックアウトしてしまえば、全滅しようが関係ないので当然ですが、残り時間僅かでのカウントリードは圧倒的に有利になります。(目安として残り1分以内程度)
ガチエリアやガチアサリの場合、ペナルティの概念があるので、ペナルティ分は少し大胆に行動ができます。(全滅しそうな時にリスポーンに戻って形勢を立て直したり)
負けてる側は不利な立ち回りを要求されるので、メンタル的にもその後の試合運びが楽になります。
残り時間が少ない場合は尚更死んでてもカウントを奪うために、前に出てホコを持ったり、ヤグラにちょい乗りすることを心がけましょう。
無理して僅か1カウント進められたがいいが、全滅してしまって一気に相手にカウントリードを奪われてしまった ということもありえますので、あくまで残り時間を計算した上で動いてください。

B. カウントを止めないとノックアウトされてしまうor残り時間僅かでリードされてしまう場合
Aとは逆のパターンですね。
確実に負けてしまうので、後衛だろうが身体を張って止める必要があります。
特にガチヤグラの場合覚えておいてほしいのは、相手がヤグラに乗っていようがこちらのチームの誰かがヤグラに乗れば(敵味方がどちらも乗っていれば)カウントが止まります
これ超重要です。
よく、カウントリードされそうなのに全員でヤグラの下から弾を撃って、結局倒しきれずにカウントリードを奪われてしまっているのを見かけます。
この場合は誰かがヤグラに乗り込みましょう。この役割は後衛でもいいです。

C. (ヤグラ限定) カンモンを突破できる場合
ガチヤグラの場合、カンモンという3つのポイントがあります。
基本的に乗っている間はヤグラは動き続けますが、このカンモンだけは数カウント停止してしまいます。
このヤグラが停止されている状態というのは圧倒的に不利な状態であり、相手からするとヤグラを止めやすい状態です。
(このカンモンをいかに突破するかがヤグラの戦術なのですが、詳細は別記事で書きます)
しかし、このカンモンを突破してしまえば、仮にヤグラを戻されたとしても、次に進めた時にヤグラが停止しなくなります。必然的にヤグラを進めやすくなりますので、その後の試合運びが圧倒的に有利になるのです。
カンモンの突破状況が勝敗を分けるということは、その分カンモンを突破できる場合は例え命を捨ててでもヤグラに乗る必要があるということです。

ガチヤグラ(ガチホコも)の場合、他ルールと違いオブジェクトの位置が動きます。全滅してもヤグラが前に出ていれば、中央(初期位置)まで戻る間に復活して戦況を整えられるので、常にヤグラを敵陣に置いておくことが重要になります。
隙あらば後衛のあなたがヤグラに乗り込み、敵陣の奥に進めておきましょう。

D. 敵を3枚落とし、最後の1人と戦う場合
最後です。
味方チームが敵を3枚落とし、最後の1人を見つけた場合です。
全滅のデメリットは前述しましたが、この場合は例え相打ちになってでも相手を倒してください。最悪少しでもダメージを与えてしまえばやられてしまっても構いません。やられたで残りの味方に敵の居場所を教えて相手を全滅させてしまえば、敵は全員で泳いで前線に戻らなくてはならず、一気にこちらのカウントが進みます。
あなたが復活した場合、前線は必ず安全なので、イカジャンプで迅速に味方に合流しましょう。

⑤味方が戦っている背後を塗っておらず、退路の無い状況をほったらかしている

①で味方に射程が届く位置をキープしろと教えましたが、更に重要なのが、味方の退路を塗っておくこと です。
前衛は目前の敵を見ていることが多く視野が狭くなり、どうしても咄嗟に退路が確保できないことが多いです。また、敵に撃ち負ける原因は足元を敵インクで取られる場合が多いので、後衛のあなたが戦っている味方の足元を塗ってあげる、もしくは、撃ち負けそうな場合にすぐに下がれるように退路を確保してあげるだけで、グッと味方の生存率が上がります。味方の生存率が上がればチームとして敵を倒しやすくなります。
敵を倒すだけでなく、上手に味方を前に送り出し、不利な局面ではすぐに下がれるようにサポートする、後衛に求められるのはこういった能力です。

まとめ

①~⑤まで、後衛のNG行動と役割を整理しましたが、
まとめると、
①味方の位置を確認して、自分もラインを上げること
②マップを頻繁に開いて、敵の裏取りを最優先で警戒すること
③全滅しそうな時は無理せず下がって味方を待つこと
④オブジェクトを進められるタイミングでは後衛であっても死を恐れずに前へ出ること
⑤味方の動きやすいように盤面を整えて上げること
です。

重要度的には
③>②>④>①>⑤
といった感じですね。
①と⑤がしっかりできればウデマエXに楽に上がれるくらいの実力と言えます。
今まで後衛なのに、前衛と同じような動きをしていた人は上記が意識できれば例え意思疎通の取れないガチマッチでもグッと勝率が上がるはずです。
スプラトゥーンは近年のRPGと一緒で、チーム一人ひとりの役割が崩れるとあっという間に崩壊して負けてしまうゲームなので、これらの知識を付けた人が、少しでも味方批判を減らしてくれたり、ウデマエを上げてくれれば幸いです。

また時間があったら、前衛の役割、中衛の役割も書きたいと思います。
それでは。

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