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giveしてもらうこと

移転して5ヶ月が過ぎ、もう11月。
東の窓から広がる朝焼けを見ながら赤の濃さに広がりに
季節の移り変わりを感じます。

2022.10.29 am6:17


オープン後1ヶ月の思いを載せた記事を読み返して環境と心境の変化を感じています。アイスクリーム屋さんやりたい!とか岡山に2号店出すよ!とか勢いに浮き足立って声に出していたのも少し恥ずかしいほど、今思い浮かぶ道筋は地道でコツコツ。

現在19名のスタッフと日々パンとお菓子を焼いて販売しています。
あれよあれよと増えていき、個々の能力も上がっていき、安定してお店をオープンできるようになりました。

5ヶ月が何年にも思える濃い時間の積み重ねで、チーム力もついてきた。

今働くスタッフ一人一人がbonbonを選んでくれて本当に良かったなぁと
仕事中に俯瞰モードに入って感動することがあります。

この俯瞰モード、朝のスタッフがそれぞれの掃除を済ませ、仕事に取り掛かり、集中しはじめ各自のゾーンに入った時に静かな空気が流れるのだけど、その時によく感じる。
まだまだ若くて仕事の経験値の浅いスタッフの集まりだけど
なんだこのクリエイターの集団は!と感動するのです。
センスと集中力、鍛錬できる粘り強さ


スタッフ全員が出勤してオープンまであと5分!と声をかけるあたり、
お店の一番南の窓側に立ってみんなの動く姿を見る時にも俯瞰モードになります。

充実感を感じる良い時間。

今までは時々感じることが出来ていた俯瞰モード、最近はゾーンを見つけてはすんなりと入れるようになってきて
おぉ!なんだこの素敵な空間は!
最高じゃないか!と静かな世界に入ってワクワクするのです。
自分のお店でね(書くとちょっと恥ずかしい)

集中力

ここでの仕事には、私が!という周囲に向けての熱量は必要なくて
他の誰かと比べる価値観も必要なくて
それぞれが自分の仕事に向き合う集中力と熱意の集合体でありたい。

目の前の自分の仕事に向き合うこと、それがパンを焼くことであってもお菓子を焼くことであっても、接客であっても、サポートであっても
どれもが大切で、一つ抜け落ちるとお店として輝かない。
どんなに魅力のある商品でも温度のない接客ではお客様に残る思いは後者。
丁寧な手仕事と接客と空間づくりでお客様に喜んでもらえたり、ワクワクしてもらえたり、元気になってもらえたり、幸せを少しでも感じてもらえたらというのが
bonbonの芯の部分なので、人や空間や商品、全てが混ざり合って、パワーのある空間になるようお店を強化していきたい。


毎日積み上がるディスプレイ

giveするだけじゃなくgiveしてもらうこと

「『wakoさんをみんなで整えようプロジェクト』を
スタッフにやってもらってください」
久しぶりに会ったコンサルタントをしている友人に先日言われた言葉。
食事と代謝が偏っている私を見兼ねて出た提案だった。

どういうことよ?
と聞き返すと、私自身が忙しくて食事に力を使えないならスタッフにしてもらってくださいとのこと。

「まかないを作ってもらってください
発芽玄米と味噌汁とサラダを作ってもらってください」

無理よ、お店のためならまだしも私のために何かしてなんて言えんわ。

考えたこともない提案に驚いて焦る。

「今のままじゃ死にますよ!それの方が困りますよ!」

寝ても回復しない体力は食事が偏っていることと安定するまではと長時間お店にいる事なのはわかっていてもなかなか抜け出せずにいた私に痛い一言。

wakoさんワンピース見てます?白ひげ海賊団知ってます?
wakoさんが白ひげ船長だとして、息子よ!とスタッフにgiveし続けることはすごく素敵なことです。でも与え続けられると、与えられることが当たり前になって、ある一定の実力がついたら不満や怠慢が必ず出てくるんです。そうならない為に、wakoさんが与える分、スタッフからもgiveしてもらってください。お店の為にという思いとwakoさんの為にという思いで仕事をしてくれるスタッフを育ててください。wakoさんがお客様の為に、スタッフの為にとgiveする分、giveしてもらってください。giveできる思いやりを持ってスタッフ1人1人が強くなればお店は強くなります。そしてお客様にも参加してもらって bonbonをさらに周りからも強くしていけるのが理想です。

そう言われてもやり方がわからない、どうすれば良いのか。
そう思って気づく、与える事って自分の思いや努力でできる一方向への一人称なんだな、
難しいな、私のためにとお願いすることなんてやはり出来ないわ。
そう言うと

まずは仕事として体を作るまかないを作ってもらってください。そこから始めましょう。

まかないならみんなで食べれるね、それなら出来そうだ。
まずは発芽玄米は難しいから玄米とお味噌汁とサラダからスタートしてみる!

となりました。
今日の設備入れ替えに無理言って組み込んでもらった休憩室のシンクと作業台。まかないスペースがすぐに出来上がる。

まかないの話を何人かに話したら、「私まかない当番制で作ってました」「玄米酵素を毎日食べてます」そんな声がトントンと入ってきて、まずは2人に駆け出してもらおう。

助けが入る感覚。
体が悲鳴を上げ始めたら、年一度くらいしか会えない人に会えて鼓舞してもらえる。そこからの展開も早い。
守られてる感覚。
ありがたいな。


あんバターサンド

そうそう白ひげに話を戻すと、
一番隊隊長のマルコって強い船員がいるのだけど、 bonbonのマルコは友人の彼女だ。彼女はお店を持つと決めてからずっと一緒に走ってくれている唯一無二の存在。
マルコだわ。
思えばずっとgiveし続けてくれている。
良いことも嫌なことも全部話して今がある。
自分も体がキツい時も私を心配してくれる。
そこに当たり前になっている自分が情けなくて泣ける。
彼女にgiveしているつもりになっていて、それより多くもらっていることに今日話していて気づく。
思いやりのあたたかい大きな輪を作って、若い子たちを育てていきたいねと話す。

スタッフ一人一人が仕事に向き合える環境と喜びをgiveしていくこと。


仕事に向き合いながらbonbonで働くことに喜びを感じてもらえたら嬉しい。その思いが商品や接客となって、お客様にgive出来ていればもっと嬉しい。そしてそのほんの最後のちょっとにwakoさんに食べさせたいなぁとか思ってくれたらもう泣きます。
今も十分giveしてもらってるの改めて感じながら、 bonbonに関わる人が
自分自身にも誰かにも思いやりを持って育てていけるお店でありたい。


焼き菓子のタワー

年末年始で新しく加わるスタッフが3人。土曜スタッフも入れて
総勢22人!
新スタッフ2人は男性。
人がガラリと変わったりするときはいつも新しいステージの入り口だったりする。お客さまで通ってくれていて働きたいとDMをくれた41歳の彼はきっと今までのお店の雰囲気をガラリと変えてくれるだろうな。
そして商品アイテムを充実させながら、喫茶も強化しながら、生活のあれこれも置いて楽しいお店にしていきたい。

bonbon店主

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