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餅が食べたい

今年は帰省できず、自家製の餅を食べられないためか、妙に餅が食べたくて仕方がない。スーパーで買う真っ白でなめらかな餅ではなく、ややざらついていて歯ごたえのある、我が家のあの餅が食べたいのだ。

特に恋しいのは、「やじろ」。やじろとは、もち米とうるち米をまぜてつく餅のことで、餅になっても米粒の触感が残る、楽しい餅のことだ。このやじろは、三重をはじめ近畿地方で主に食べられるようで、なかなか全国のスーパーには流通していない。そんな希少価値も相まって、ひたすらに餅が食べたい。

さて、毎年恒例の餅&あられ作り。我が家では母と祖母の担当だ。

餅つき機1台で、米を蒸して餅をつくことができるので、便利なものだ。つき終わるまでは、しばし、立ち込める米の香りをおかずにのんびりと談笑タイム。とはいえ、餅がつきおわるとすぐさま手でトレーに載せてのし餅にしたり、鏡餅用に成形しなければならないので、慌ただしい。母と祖母の目の色が変わり、やることのない周りの我々も、つい無口になり彼女らの所作を眺める。

その慌ただしい中、たまにおこぼれに与れる。このつきたてふわふわの餅のうまさといったら、もう。きなこや大根おろし、醤油に海苔で巻き餅に。餡子も捨てがたい。

のし餅が出来上がったらカットして、正月を待つのみ。2021年の正月は、スーパーのお餅かな。

写真は、数年前の餅・あられ作りの様子。

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