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花屋になりたいA 漫才

花屋さん(Aプランα・3分内)

T 「どーも、(    )です。よろしくお願いします」
B 「あのさ~、おれさ」
T 「なに」
B 「花屋さんになりたいんだよ」
T 「なんで?」
B 「なんでって、人を好きになるのに理由なんているのかよ」
T 「恋しちゃった?」
B 「恋しちゃったよ。」
T 「でもさ、別に花屋にならなくてもいいんだよ。客としていけばさ」
B 「なんでだよ」
T 「なんだよ、そのキレ方」
B 「花に囲まれてるとだれでもかわいくみえるだろ」
T 「なに、その言いまわし。好きなコのこと、やんわりけなしてるよ」
B 「そういうことじゃないんだよ」
T 「なんだよ」
B 「俺がかわいくみえんだよ」
T 「それ、いったい誰が見ていった?
絶対無理だよ!どこからどうみたってさ。」
B 「みようによっちゃ」
T 「みようによっちゃもないよ」
B 「心外だな」
T 「心外って、おまえさ、俺だけじゃないよ、ほかの人も思ってるよ」
B 「じゃ、しょうがないか」
T 「しょうがないよ」
B 「じゃあ、花屋さんやめた、告白する」
T 「いつもおまえは、展開早いな(前向きだな)」
B 「告白するにはどういたそう」
T 「そうだな、まず当り障りのない会話をするんだよ」
B 「そう、ここ花屋さんですよね」
T 「どこいってんだよ、花屋の軒先にいろよ、会話成り立たないよ」
B 「こんにちは、そういえば今日そこのスーパーの特売でナスが半額ですって」
T 「お前はどこぞのおばさんか?そもそも、俺さ、ナス嫌いなんだよ。」
B 「おまえにいってねえよ」
T 「知ってるよ、真に受けんなよ」
T 「俺疲れるよ、もう会話は適当なこといってくれ」
B 「ああ、そうね、で会話がある程度まで進んだらどうすんだよ」
T 「好きだってこと伝えて」
B 「わかった、んん~」
B 「結婚しよう」
T 「それじゃ、早いんだよ。電撃的すぎるよ(それがお前の良さだもんな。)」
B 「じゃあ、どうすんだよ」
T 「まず、相手に普通に好きですっていうニュアンスのこと伝えるのよ」
B 「おお」
T 「たとえば、実は前から気になってましたとかさ
あなたのこと考えると夜も眠れませんとかさ、そういうことだよ」
B 「ああ、そういうことね」
T 「そういうことよ、やってみな」
B 「明日のことを考えると、夜もおちおち眠れません」
T 「遠足前の小学生か?自分のことはいいんだよ」
B 「むずかしいな」
T 「めんどいから、好きだってこといっちゃえ」
B 「わかった」
T 「どうぞ」       
B 「I LOVE ME」
T 「自分好きはいいんだよ、相手に伝えてどうするきなんだよ」
B 「いや、自分をたいせつにしないと」
T 「いいんだよ、おまえ、そんな宣言いらないんだよ、告白されたほうはどう対処すればいいんだよ」
B 「I LOVE ME」
T 「両方とも自分好きかよ」

B 「おれ、やっぱりおまえに頼もうかな」

T 「自分で言えよ~、何でおれが自分好きアピールしなきゃいけないんだよ」
T 「そもそも、どんな子なんだよ」
B 「え~、そうだな、店の看板娘で、店の外にいて」
T 「おお、働き者かい」
B 「小柄で目がくりっとしてて」
T 「おお、かわいらしい」
B 「つぶらな瞳でこっちを見るのさ」
T 「なんかいいね」
B 「それで、毛深くて」
T 「毛深いの?剛毛なの」
B 「このくらいの、小さくてかわいいの」
T 「おまえ、それチワワだろ、犬じゃないかよ」
B 「ああ、そうだ」
T 「そうだよ、じゃあその飼い主が好きなのかよ」
B 「あ、おれチワワが好きみたい」
T 「それなら、花屋じゃなく、ペットショップにいきなさい」
B 「そうしようかな」
T 「もういいよ」


2005年作

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