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【死語現禁】235.太鼓持ち(上下関係)

(日:太鼓+持ち)ここでは、人に追従してその機嫌取りをする者。太鼓たたき。(広辞苑第七版)

<用法>
課長の修は、役員部長宅の庭掃除に行ったり、奥さんや子供達の誕生日に贈り物をしたりと、露骨な太鼓持ちをするので、他の社員から嫌われていた。

<解説・思い出>
僕が若い頃までは、職場や学校などでよく使われていました。マスコミなどでも使われていた記憶があります。

大抵、上司や先生や影響力のある人におべっかを使うのはうまいのだが、その人達がいないと周りの人に横柄な態度を取ったりする、嫌な奴として描かれていました。

今ではあまり使われなくなり、「ごますり」や「ご機嫌取り」という言葉の方がよく使われているようです。

僕は長年サラリーマンを続けていますが、太鼓持ちができるのも一種の才能で、処世術としてはありだと思っています。

確かに、露骨に上司にこびへつらう人を見るのは気分が良いものではありません。そんな人と付き合うのは疲れます。

しかし本当に付き合ってはならないのは、上司に太鼓持ちする人を見て
「俺の方が仕事ができるのに、あんなご機嫌取りが上司って最悪だよ」
などと言う人です。

このタイプの人は意外と沢山いますが、まず「自分が仕事ができる」と思っている時点で、驕っています。さらに仲間を悪く言うというのは、共同作業に向いていません。

会社などの組織では、上司のご機嫌を取るのも大事な仕事のうちなのです。いくら仕事ができると思っていても、上司に評価されないと意味は無いのです。

それが分かっているからこそ、上司への太鼓持ちに命を懸ける人もいるのです。上司に評価されて自分が上司になればしめたものなのです。

最悪なのは、仕事ができない上に太鼓持ちもできず、共同作業にも向いていない僕のような人です。まさにダメ社員の典型なので、高齢者転職を余儀なくされたりするのです。

皆さんも僕のようにならないよう、適度に上司に太鼓持ちするようお勧め致します。

太鼓持ちという言葉は使われなくなりつつあるので、若者に言ったら
「ああ、田舎のおばあちゃんちの溜池にいましたよ。水生昆虫ですよね」
「・・・それはタイコウチ!」
などと昆虫談議になりそうです。

死語ランク:☆☆
☆☆・・・当時を知る人は知っていて、言った人に「古い人」という印象を持つレベル

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