北楠清名

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北楠清名

マンガ・書籍の紹介サイト『僕の殿堂』(https://bokunoden.com/)の管理人です。 「死語現禁」などを書こうと思います。画像は長くプレイしたコーエー様の「のぶニャがの野望」の五徳ニャン(極)です。『ブギウギ専務』好きです☺️

マガジン

  • 死語現禁

    消えて行く言葉達の供養塔です。

  • 創作物

    小話などの創作物です。

  • 自己紹介的文章

    自己紹介的文章です。僕のことが知りたい方向けですが、あんまり面白くはありません。

最近の記事

【死語現禁】300.内ゲバ

(日:内(うち)+独:Gewalt)(ゲバは「ゲバルト」の略)組織の内部での暴力を伴う対立・抗争(広辞苑第七版)<用法> 「毎日吞んで帰ったら、家内の内ゲバにあって子供を連れて出って行かれたよ」 「あのセクトは内ゲバが激しくて、脱退者が多いらしい」<解説・思い出> 今から半世紀ほど前の日本では、学生運動が盛んで様々な組織が反体制運動を繰り広げていました。 組織同士や内部で抗争することもあり、その折に使われた言葉です。 特に組織内部の抗争は、表に出ないだけに凄惨な事も多く、「

    • 【死語現禁】299.夫唱婦随・夫倡婦随

      (日:ふしょうふずい)[関伊子(三極)]夫が言い出し、妻がこれに従うこと。(広辞苑第七版)<用法> マサアキは言い出したらすぐに行動しないと気が済まず、妻のカナコは振り回されて苦労が絶えなかった。しかしマサアキは、他人には「夫唱婦随でうまく行っているんですわ」などと吹聴していた。<解説・思い出> 夫婦仲が良いといった意味で使われていました。 夫が言い出し、妻が支えてついて行く。それで夫婦がうまく行っている、といったイメージの言葉です。 この言葉の奥には、 「夫が言い出すこ

      • 【死語現禁】298.三種の神器(家電)

        (日:さんしゅのじんぎ) 三つの家電製品、電気冷蔵庫・電気洗濯機・テレビ(白黒)のこと。昭和三〇年代にもっとも需要の高まった家電製品だったため、歴代天皇が継承する三つの宝物(八咫鏡(やたのかがみ)・天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま))にたとえた。電気冷蔵庫が登場するまでは、氷で冷やす冷蔵庫が使われ、また、洗濯は盥(たらい)で行っていた。(続・日本語知識辞典)<用法> 満子は、三種の神器の家電のうち電気洗濯機だけはどうしても欲しかった。八人家族

        • 【死語現禁】297.根暗

          (日:ねくら)(「根が暗い」を略した俗語)本性が陰気であること。また、その人。(広辞苑第七版)<用法> テルノブは寡黙なので、同級生から根暗と言われて寄り付かれなかった。 マユミは、自分はネクラだからダメなんだと悩んでいた。<解説・思い出> 「296.根明」と対の言葉で、僕が高校生の頃から青年期頃まで、非常によく使われた言葉です。 僕の高校の頃は「根暗」と判断されると、いじめの対象予備軍でした。 「お前は暗い」 などと言われると、「クズ人間」のレッテルを貼られるような感じで

        【死語現禁】300.内ゲバ

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        記事

          【死語現禁】296.根明

          (日:ねあか) (「根が明るい」を略した俗語)本性が陽気であること。また、その人。(広辞苑第七版)<用法> 拓朗は、ネアカと呼ばれるために外では常に笑顔で前向きでいた。だが、本当は小心者なので、演技で疲れ果てていた。<解説・思い出> 僕の高校生ぐらいから青年期頃まで、非常によく使われた言葉です。 人を根明と根暗の二つに分け、根明は「明るく前向きで素晴らしい人」というイメージで使われました。マスコミを始め世の中全体が、根明を推奨していた雰囲気がありました。 僕も「根明でいい

          【死語現禁】296.根明

          【死語現禁】295.だいじん(飲み会・宴会)

          (日:大尽・大臣)ここでは、遊里で、多くの金を使う客。豪遊する人。(広辞苑第七版)<用法> 光男は同じ部署の七人を飲み会に連れて行った。宴たけなわになって、代金は全て光男が払うと皆に告げると、一人が 「よ! お大尽!」 と声をかけた。光男は満足そうに笑った。<解説・思い出> 昭和頃、飲み会などのお金を払ったり、接待する女性に大盤振る舞いをする人に使われた言葉です。 映像などでは、いかにも成金的なオヤジが言われたりしていました。 広辞苑の例文は浄瑠璃の曽根崎心中なので、相当

          【死語現禁】295.だいじん(飲み会・宴会)

          【死語現禁】294.DINKs

          (英:double(dual) income no kids)子供を持たない共働きの夫婦。(広辞苑第七版)< 用法> 「ヒトロとアオイ、結婚しても共働きを続けて子供は作らないんだって」 「へー、DINKsってやつ? 子供が必要ない結婚なんて、俺には理解できないな」 <解説・思い出> ディンクスと読みます。僕の若い頃、マスコミで非常によく使われた言葉です。 当時は結婚するのが当たり前で、結婚すると子供を作るのも当然でした。 しかし、結婚しても子供を作らず自分達二人の夢や趣

          【死語現禁】294.DINKs

          【死語現禁】293.万民

          (日:ばんみん) 多くの民。衆民。全国民。(広辞苑第七版)<用法> 「この身を万民に捧げる所存でございます!」<解説・思い出> 戦前の新聞や放送などで見聞できる言葉です。 『漢字源』によると、「万」には「ぜったいに、どんなことがあっても」という意味もあり、数が多いという意味の「万」と、絶対的な選ばれし民という意味を「万」に持たせて、国民を「万民」を呼んだのではないかと、僕は考えています。 自国民を「万民」と呼ぶと強い国民に思え、軍事的な鼓舞にも使われたのではないでしょうか

          【死語現禁】293.万民

          【死語現禁】292.めとる

          (日:娶る)(「妻(め)取る」の意)妻として迎える。(広辞苑第七版)<用法> 一郎は三十歳で妻をめとり、ようやく跡取りとして一人前になったと言われた。<解説・思い出> 一昔前まで、様々なメディアで見聞使われていた言葉です。 男性の家に女性が入るという前提の言葉です。 『漢字源』によると「娶」は、「訓の「めとる」は、娶の字を女と取にわけ、「め(女)+とる(取)」と訓じたもの。」とありますので、やはり男性側が女性を選び取るといったイメージのある言葉です。 現在は結婚観が多様

          【死語現禁】292.めとる

          【死語現禁】291.口減らし

          (日:口+減らし)家計が苦しいので、家族の者を他へ奉公にやるなどして、養うべき人数を減らすこと。( 広辞苑第七版)<用法> 家が貧しく、四郎は口減らしのために呉服問屋に丁稚にだされた。妹のミツは女衒に連れていかれてしまった。<解説・思い出> 昔は貧富の差が現在以上に激しく、しかも貧しい家でも多産だったので、貧乏で子沢山という家が沢山ありました。 子供を育てるのが大変なので、お金を貰って子供を手放していました。そんな行為を、食べる口を減らすという意味で「口減らし」と呼んでいま

          【死語現禁】291.口減らし

          【死語現禁】289.おのぼりさん

          (日:御+上り+さん) 都会に出て来た田舎者をからかっていう語。(広辞苑第七版)<用法> ヤスダは受験で初めて上京した時、高層ビル群を口を開けて見渡してしまい、同級生達からおのぼりさんとからかわれた。<解説・思い出> 地方から都会に出て来てとまどっている人を、半分馬鹿にしていう言葉です。 一昔前までは、非常によく使われていました。 都会の情報が全国に知れ渡るようになり、都会に出て来て呆然とする人が減りました。 都会と地方の差も以前ほどではなくなりました。 またSNSなど

          【死語現禁】289.おのぼりさん

          【死語現禁】288.カブリオレ(自動車)

          (仏:Cabriolet) ここでは、オープンカーのこと。<用法> 洋輔はカブリオレの新車で香澄を迎えに行った。<解説・思い出> 先日、商店街でICE BOXというグループの『冷たいキス』という懐かしい曲がかかっていて、その歌詞の中に出て来る言葉です。 現在では、オープンカーという言葉に置き換わっており、まず聞くことはありません。 外車のモデル名では残っていますが、英語のコンバーチブルに方がまだメジャーです。 オープンカーも、2024年6月現在日本車で新車販売されているの

          【死語現禁】288.カブリオレ(自動車)

          【死語現禁】287.花嫁修業

          (日:花嫁+修行)嫁ぐまで、家で作法や家事を習得すること。<用法> 緑は短大を卒業した後は家で花嫁修業に励み、見合いで良い夫をみつけるつもりだった。<解説・思い出> 僕が若い頃、男女の出会いシステムで、何人か女性が職業欄に書いていた言葉です。意味の似た言葉に「家事手伝い」という言葉もありました。 職業欄でそれらの言葉を見ると 「職業じゃないじゃん。無職と書けや!」 と心の中でツッコミを入れていました。 実際に出会いパーティー的な場所でも、 「花嫁修業中!」 と言う女性に会

          【死語現禁】287.花嫁修業

          【死語現禁】286.ハクい

          (日:白+い)上等である、良い、美しいの意の隠語。(広辞苑第七版)<用法> 「昨日行った飲み屋の店員がハクい女(スケ)だったから、今夜も行くぜ」<解説・思い出> 僕の若い頃までは、時折見聞できた言葉です。 上記広辞苑の例文が滑稽本なので、かなり古くからある言葉のようです。 隠語な上に、男が一方的に女性を揶揄する言葉なので、現在はまず見聞することはありません。 女性が聞いて嬉しい言葉でもないので、復活もないと思われます。 死語ランク:☆☆☆ ☆☆☆・・・聞いた人がほぼ知

          【死語現禁】286.ハクい

          【死語現禁】285.剣呑(険難)

          (日:けんのん)(ケンナンの略という。「剣呑」は当て字)あやういこと。あやぶむこと。(広辞苑第七版)<用法> 矢太郎はその家の近づくたびに剣呑な感じがした。 「剣呑。剣呑。あいつとは付き合わない方がいい」<解説・思い出> 先日ある文章で「剣呑」が使われていたので、取り上げてみました。 ただその文章の文脈では、上記の広辞苑の意味とは違い「趣が無い」「興覚め」という意味で使われていました。 確かに僕が昔読んだ文章でも、「剣呑だ」は「風情がない」という意味で使われていた記憶があ

          【死語現禁】285.剣呑(険難)

          【死語現禁】284.身重

          (日:みおも)妊娠していること。みもち。(広辞苑第七版)<用法> 靖枝は身重で、葬儀への出席は見送った。 「牧子は身重なので、くれぐれも無理させないでください」<解説・思い出> 昔の文学作品や雑誌などで出て来る言葉です。映像でも、時代設定が昭和時代までのドラマなどでは使われたりします。 しかし現在の暮らしの中で見聞することは稀になっています。 身重というと、文字通り考えも行動も重くなる感じがします。しかし妊娠が科学的に解明され、現在は懐妊中でも積極的な行動が可能になってい

          【死語現禁】284.身重