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せめて私は、それを大切にしたいんだ。

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自分が書いた詩や小説等を集めています。
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2020年9月の記事一覧

【短編小説】小さなことを除いてしまわなければ

高校時代に感じた「普通・平凡」に対する違和感についての備忘録noteです。 ↓高校時代に書いた小説(飛ばしても大丈夫です) *** そしてこの週末も 別に、たいした才能が無くたっていいじゃないか。と僕は思う。得意なことも無ければ、特別不得意なものもない。悲しくなるくらい才能がなくて、何をしてもダメ、という訳でもない。テストの点で講座分けがされるときは、大抵真ん中のクラス。たまに下がったり、上がったりするけど、次の講座分けで真ん中に戻ってくる。 昨日とたいして変わらな

どこか悲しい今日を手放して そこに何かを見つけないよう そっと息をする 早朝の風に 昨日の残響を洗い 夕暮れの冷たさに 透き通った明日の空を願う 夏の暑さが風に運ばれて 僕の足を縫いつける重力が弱くなる 今なら風に乗れるだろうか 足先をくすぐる冬の冷たさに抗って 空を見てはここにいる僕を確認する ねえ 例え地を踏む感覚がなくても 僕はここで生きているんだよ