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夏の終わりに

夏の終わりに高原に行った

広い大地に
放牧されている牛たちが
僕には、思い思いの場所で
緩やかに流れる時間を堪能しているようにみえた

360度見渡すと
遠く離れた少し霞んだ山々が
この高原を囲んでいる

「空はどうだろう」
顔を上げた

青い空、白い雲
ちょっと強めの日差し
そして、心地よい風

僕らの間を遮るものは何もない
ああ
なんて心地よいんだろう

動きたくないと思う僕と
ゆっくりと時間が流れる
変化のない生活には耐えられ・・・
そこまで考えて

「変化のない?」

そこにひっかかった

空、風、匂い
日差し、草木の色
気温や湿度

もしかしたら
街中よりも日々感じられる変化は
多いのかもしれない

慌ただしく時間に追われている
街中の僕が哀れに思えた

さあ、そろそろ時間だ

惹かれる思いを残して
僕の夏が終わっていく

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