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予習間違い

いつも読ませてもらっているふじ~ぴっくさんのnote。
最初にこちらを読ませていただいたときに思ったのは
「あ、やっぱり行ってましたね」です笑

場所は違うけれど、私も内田光子さんのコンサートに行ってきました。
誰かのコンサートに行ったときにチラシが入っていて、一緒に行った
友人が「これ、良くない?」と言っていたし、娘もピアニストの「弾き振り」に興味がありそうだったので友人親子と行ってきました。
私と友人は前から4列目、ど真ん中の席。
娘たち二人はU25のd席。舞台の裏側の席だったのでちょうど私たちから見える位置。しっかり寝ている娘も見ることができました。まあいつものこと。

内田さんと言えばモーツァルト。でも娘がモーツァルトを弾いた時に参考にしていたのはクララ・ハスキルさんだったので、実は内田さんの演奏は
それほど聞いたことがありませんでした。
ですから、どんなイメージもなく、「そういえばこんなに有名なピアニストのコンサート来たことあったかな?」と改めて思いながら登場を待ちました。
まずはオケの皆さんの登場。
黒、ということだけ合わせたそれぞれの衣装のみなさん。
友人が「全員素敵なんだけど」とつぶやきました。本当に全員素敵でした。
そしてチューニング。
私に才能があったなら、このチューニングをテーマに作曲したい、と思うほど、このチューニングの音たちが大好き。
これから始まるよ。さあ行くよ。待っててね。

内田さんの登場。
こんなに細い人なのに、めちゃオーラある✨
素敵な色のシースルーの羽織、黒いパンツスタイル。
ピアノ協奏曲21番。

ところで、毎度演奏会に行く前に「はじめまして」の曲たちの時は
予習をしていくのですが、このたび、21番ではなく20番だと思っていて、20番は映画「アマデウス」で2楽章が有名ですから「聞いたことあるわ」と思って予習せず。ちなみに二曲目のシェーンベルクも「ピアノ協奏曲」を何度か聞いたものの、いつの間にか終わっていて耳に全然入ってこなく予習になったんだかどうだかわからん、という状態で行きました。
ら、20番じゃなくて21番。シェーンベルクもピアノ協奏曲じゃなくて「室内交響曲」。
・・・・・・。
ピアノ協奏曲27番はしっかり聞いて、すっかりファンになったので大丈夫でしたが、前半二曲は完全に「はじめまして」でした。
これがテストだったら、完全に予習範囲間違っててアウト、という状態だったでしょう。

それにしても内田さんの音♪♪
体のどこにも力が入っていないように見えるのに、
こんなにバリバリ勢いのありそうなオケなのに、ピアニッシモの音が
こんなに聞こえるのってどういうわけ???前から4列目だったから??
後ろの人たちにも聞こえるの???と
もう本当に驚きました。
ここのホールで子供らが演奏する機会が何度かあったのですが、まあここのピアノ鳴らない、っていうか
たいていの子供には響かせられない。

ちなみに反田さんと務川さんの二台ピアノコンサートを聞きに行ったとき、
前半の曲がいまいちパンチがなかったのですが、
前半が終わった時に、舞台をオケ仕様にしていまして、
その後の後半は素晴らしい演奏だったということがありました。
たぶん、前半を弾いた時点で「いまいち響いてないね」となり、
舞台を少し上げて反響させたのかしら、と勝手に思ったのですが
彼らをもってしても響かせられないここのホール、ピアノ。

それをなんなく響かせてしまう内田さんのすごさ。
モーツァルトってこういう音楽だよね。きっとこういう音だね。と
思いながら聞きました。特に27番は1楽章の装飾音符の箇所が
大好きになったので、本当にかわいくて素敵でした。

娘が現在プロコフィエフのピアノソナタを弾いているのですが
これを最初に聞いたとき「一体何を言ってるのか全然わからん」と
思いました。
怒ってるんだか悲しいんだか楽しいんだかも全然わからん。
そして、娘が聞くよりめっちゃ何度も聴き
楽譜(私用の)に「ここがテーマ。中間部。展開部。テクを披露する場所」など勝手に書き込み、自分の頭に理解させるようにしてから
やっとなんとなく理解できた、という経験を最近しました。
何度も何度も聴くうちに歌う箇所も理解できて「そこはそうやって歌って弾くよね」とわかったけれど、最初は「そんなくねくねするような場所?」と
YouTubeを見ながら「?」となっていました。
シェーンベルクもそんな感じで、予習間違いをした私にはわけがわからん曲で、でもオケの人たちはノリノリで「ここかっこいいよね!!そう思うよね!」みたいな雰囲気で演奏していました。残念ながら私は共感することはできなかったけれど、なんとなく「わけわからん曲を理解すると、このように演奏する」ということは理解できました笑

あっという間に終わってしまいました。
アンコールはピアノソナタ10番の2楽章。
シフさんの演奏を聴いたときもそう思ったけれど
なんだかホールの上の上の上の方から聞こえてきているようなピアノでした。

楽器としてはチェロとかオーボエとかが好きで
ピアノの音色はあまり好きな方ではないのだけれど
「ピアノっていいな」と思って帰ってきました。

オーラ、ピアニッシモ、オケの人のはつらつとした笑顔。
あ~~楽しかった♪

ちょっとnoteから気持ちが離れていましたが、ふじ~ぴっくさんのお陰で
復活しました。ありがとうございます。


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