今日見た夢

すごい夢をみた。
フィクションだけど、気持ちがしっかりしている時に読んだ方がいいと思う。
怖いけどホラーじゃない、生きることは死にゆくことみたいな話。

西の方に出かけたある日、ホームレス支援をしてるお兄さんに知り合った。その人は「最近川に流されて亡くなった方がいて、数日見つからなかったのだけど見つかった。明日はその人の葬式をする」という。
支援の現場を見に行きたくなって、その人についていったら、下水の流れるうす暗い暗渠の中だった。入るとすぐにその現場があった。彼は頭をあげて息継ぎをしようと口を大きく開けたような体制のまま、川の中で死後硬直していた。みんなが数珠を持って泣き叫び、祈っている。
彼は知的障害があった。この川での暮らしと支援施設を行ったり来たりする暮らしぶりだった。よく人を笑わせ、ここの人に愛されていた。ある日、外が大雨になって川が増水して、逃げ遅れた彼はそのまま流された。

私も彼にそっと手を合わせて、その場を離れた。川のほとりを歩いていく。いろいろな匂いが立ちこめるなかで、段ボールを敷いてみんながそれぞれ暮らしていた。

人が集まっているスペースに差し掛かった。特に見ておいた方がいい人にはここにいてもらうのだという。
お兄さんは糞尿にまみれた人に声をかけて、股間に手を入れてかき出し始めた。
ウジがわき屍になりゆく人が水の入ったプラスチックの桶を持って隣にいる。
命が潰えようとしている鹿の親子が壁沿いで毛繕いをしている。
ある人が僕の前に走り寄ってきて、僕の膝に座り、気持ちよさそうに体にペンキを塗り始める。僕は「僕はペンキがつくのは嫌だけど、僕の前で見せるのはいいよ」と言った。彼は嬉しそうにクルクル回って、ハケを渡してきた。僕が彼の体にはけをつけるとクルクル回って、彼は色鮮やかなペンキのボーダー柄になっていった。
スタッフの人がその人たちの様子を見守っていた。彼らは活発で優しく、彼らが水を求めたら渡し、問いかけには共に考えた。彼らの体を洗ったり、手当てをしたりはせず、見守っていた。聞くと、「外の施設に行くと体を洗って綺麗にしないと入居できない。彼らは人に体を触れられることに強い拒否感があって、誰にも体を洗わせない。そういう人はここにいる。」と言っていた。
彼らをここに集めるのは大変だっただろうと思った。スタッフの人たちは彼らが生きることに付き合っていた。

しばらく歩くと外に出た。赤茶けた砂漠のオアシス、エネルギーを感じる場所だった。肌の黒い人がペットボトルを持って走ってくる。ここで水をとってはいけない!職員が彼らを追い払う。彼らは笑顔で走り去る。
「ここは国の土地になったんだ」苦い顔で職員はそう言った。

ほとりを歩くと再び暗渠に入って行く。川のほとりを歩く元気な少女に話しかけたら、妹と同じ大学だという。妹は最近、大学を出てヘルパーになった。



ふと、目が覚めた。
昨日はシェアハウスの友達と楽しい1日を過ごした日だった。僕の料理を食べて友達は「ここはヘブンか!」と楽しそうだった。


この夢に影響を与えたであろうものたち
僕の家族と、暮らした街。東日本大震災。ネットで見たインドの暗渠のドラッグジャンキーホームレスの溜まり場の動画。クリエイティブサポートレッツ。新宿で通ったスープの会と、都庁下で暮らす人たちとのこと。今暮らすシェアハウスでの日々。