幸せ怖い怖い病

幸せだなぁ、ってとき。
嬉しい出来事が起こったとき。
たくさん笑っているとき。
上司や先輩に褒められたとき。
こんな時間が続けばいいなぁとか思ったとき。

僕の心の奥底、暗闇のなかにいる悪いヤツが、囁いてくる。


"これからきっと、その幸せのぶんだけ、
 嫌なこともお前に降り注ぐよ。"


僕のなかには変な思想があって、『人間の一生における幸と不幸の量は等しい』というものである。
絶対そんなわけないんだが、なんかそう思ってしまう。
幸せをたくさん感じたあとには、不幸な出来事がひっそりと待ち構えているような。
神様的ななにかが帳尻を合わせてくるのではないかと、考えてしまう。

逆に、不幸な出来事に襲われたときはどうだろうか。
僕はもちろん悲しみ、落ち込み、泣き喚いたりする。でも、内心 少しホッとしている自分がいるのだ。
よしよし、幸せの貯金したな...(^^) なんて。

文章にすると自分がよりアホらしく思えてくるな。
なんだよ、その考え方は。幸せな出来事のなかで、そんなこと考えてるなんて...。あんたもう十分 不幸者だよ。それかとんでもねぇマゾだよ、ドマゾ。

でも、治らない。
客観視できても、治らない。
こんないっぱい自分にツッコめるのに、治らない。


物心ついたときからずっと、幸せに怯えている。
幸せを感じている最中に、その幸せがいつか奪われるのではないかと考える。
僕のなかではいつも、喜びが不安と共存している。


ほんとなんなんだこれ。治したいな。
心が幸せで満ちる瞬間、経験してみたいのにな。
なんなんだよ、本当に。


せめてこれに、可愛らしい病名 つけとくか。

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