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王様のケーキ2020 「ガレット・デ・ロワ」を食べよう

今年もいろんなところで「ガレット・デ・ロワ」の文字を見かけました。

食べたよ!買ったよ!売ってたよ!というSNS上での報告は、去年に比べたら、うーんと多かったような気がするのですが、皆さんは食べましたか?

というか、まだまだ
「え?ガレット・デ・ロワって、何?」という感覚のほうが主流。
慌ただしい年末年始を過ごして、ああ、仕事始めだー、と思っている頃にやってくるこのお祝いのケーキ。ハロウィンみたいに日本で一般的になるには、あとどのくらい年月が必要なんでしょうか。

お正月休み中に「ええ??もう恵方巻の予約開始?」と新聞に入ってきたチラシをみて思ったんだけど、コンビニとかスーパーが乗り込んでこないことにはなかなか広まらないのかな。
そういうと、すぐ後ろにバレンタインデーを控えているのに、ここまで広まった恵方巻ってすごいな!(廃棄処分問題は別として、、、)

話が逸れましたが、ガレット・デ・ロワ
それは、「公現祭」に食べられるケーキのこと。
公現祭とは「1月6日。または、1月2日から8日の間の主日(日曜日)に、全ての教会で行われる祝祭です」
と、在日フランス大使館のページに書いてあるので、間違いないはず。

「公現祭」エピファニーとは、なんぞや、ということも、どうぞそちらで、、、
そして、今年はnoteでも、何人かの方が書いていらっしゃったので、
#ガレットデロワ  とか #公現祭  でご覧になってくださいね。

ガレット・デ・ロワと私の出会いがどんな風だったのか、全然覚えていないのですが、過去のnoteを探してみたら、自分で初めて焼いたときのものがありました。

これを読んでみると、2016年あたりから「自分で焼きたい」と思っていた様子なので、その少し前からきっと食べていたんだろうな、と思います。

大体、アーモンドクリームが詰まったパイの中に陶器で出来た可愛い何か(それを”フェーブ”と呼びます)が1個入っていて、みんなで切り分けて食べたときに、その何かが入っていた人は王冠をかぶり「その日、1日王様になれる」そして、「その1年は幸運に恵まれる」なんていう面白そうなこと、絶対、私、好き。

季節になると美しく焼かれたガレット・デ・ロワの横に、つやつやぴかぴかとしていて、可愛いモチーフのいろんなフェーブが売られていたりするのにもとっても誘惑される。
蚤の市にでかけても、箱にガサッとたくさんのフェーブが入れられていて、たくさんの中から運命の1個。いや、お気に入りの2個、3個を選ぶのも楽しいんですよね。

宗教的な意味合いは全くなく、ただただ、ああもう楽しい、というだけで焼いている私のガレット。
2017年の初焼き以降も、毎年焼いていたんだけど、noteには書けていないようでした。(結構、反省)
でも写真があったので、この際だから掲載。

2018年のものがこちら

前年のレッスンで習ってきたものを忠実に再現しようとしている様子。
前回はパイが膨らみすぎちゃったのですが、押さえることに成功してる。
そして、上にのっかっているのは、陶芸家:我妻珠美さんのフェーブ。

2019年はこちら

あんまり変化ないですね。
というか、こちらの方が焼きムラがある仕上がりになっちゃってます。
ちなみにこの王冠は、季節になると製菓材料店などで購入することができます。3枚入りだったので、今年2枚目を使いました。我が家は来年分まで確保できています。

あ、そういえば、昨年はアーモンドクリームではなくって、おせち料理であまったマロンクリームを入れたんだった!

栗きんとん感が漂う、日本のお正月の名残あるガレット・デ・ロワです。

2017年に初めて焼いて、それ以降、自家製ガレットで「王様ゲーム(不謹慎?)」をしてきた我が家ですが、実は一度も「公現祭」その日に間に合ったことがありませんでした。。。

最初の方に書いていたこと、そのまんまなのですが、新年を迎えた賑やかさから、そろそろ仕事のことも考え始めていたり、帰省から戻ってきてのバタバタを過ごしていると、1月6日なんてあっという間に過ぎちゃうんです。

今年は5日が日曜日だったので、夫と出かけていたのですが、その先々のベーカリーなどでもガレット・デ・ロワを見かけました。
そして、SNSでも「一足早く、食べました」という文言を見ていました。
(2日〜8日の日曜日が祝祭ならば、今年の場合は5日はフライングではなかったのか、と今、思ったり)
なのに、気分は「もうちょっと先じゃない?」くらいのもので、余裕で『七草粥セット』を買っている始末。
で、6日。当日朝に「え?あ!違う、七草の前だ!」と気付いたんです。
例年ならば、(いいよ、またあとで、、、お店だって1月後半くらいまでガレット売ってるもんね)と思うところですが、今年の私は違う!
まだ朝だ、間に合う。焼けるよ私、焼こうよ私! と、なった。

無事に焼けたよーー!!

今年は訳あって、家族みんなに「幸運」があって欲しかったので、「王様だれだ」ではなく、食べた人みんなが「王様」になれるシステムです。
直径10センチくらいの可愛いサイズのガレット・デ・ロワを2個。
サイズを小さくすると、どうしても中に入れるクリームの量が少なくなりがちですが、そこは自家製。ギリギリまで欲張って入れました。
生地を貼り合わせている時も、焼いている途中も、クリームが溢れて爆裂しちゃわないか?と不安ではありましたが、せっかく焼いたのにクリーム少なくってしょんぼりするより、ギリギリチャレンジなほうが性に合っているので、やってやった。結果オーライ。万歳!

てのひらサイズ。月餅じゃないよ。

オーブンに入れるタイミングで振った粉糖の焼け残りがありますが、それはご愛敬ということで。
粉糖、かけすぎると溶けないよ、という注意記事も読んでいたけれど、ついついかけすぎちゃうのは「足りないよりは余る方がいい」という両親のDNAを色濃く受け継いでいるからなのだろうか、、、

焼き上がったガレット・デ・ロワは、その日のうちにお腹の中へ。
夫と私、二人ともが王様になって、最後は猫たちも王様になりました。


2017年、私にガレット・デ・ロワの焼き方を教えてくださった、お料理教室の藤山朗子(ふじやまあきこ)先生が、今年のパリのガレット・デ・ロワをInstagramで紹介していらっしゃいましたよ。

他のケーキと比べてみると、この大きさにびっくり!

いつも私にお土産をくれる海外添乗でほとんど日本にいない友人も、ちょうどこのタイミングでパリにいて、現地の方々と食べていたのですが、分けあって食べている一切れがとっても大きかった。

「祝祭」だもの!
きっと家族がみんな大勢集まって、新年の喜びと共にいただくものなのでしょうね。


ここまで言われたら、食べたくなりませんか?
今年もまだまだ間に合いますよ!
疲れた胃を七草粥で癒して、、、という感覚とは逆に行ってる気もしなくはないですが、是非、誰かと一緒に楽しんで、そして、その頭に王冠を乗っけてみてくださいませ♪



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