うつろい
僕は無邪気だった
毎日、外に出て遊ぶことは当たり前だった。
明るいうちから家の中に居るなんて 勿体なかった気がする。
雪が降り積もっていても楽しいことはすぐに 見つかる。防寒が甘いせいで長靴の中に入った雪が溶け、足が冷たくなる頃に
やっと帰りたくなる
僕より三つ上の姉は、丈夫なかまくらを作れました。毎年恒例だったので、ある年も姉とかまくらを作りたかったが断られ、大人っぽくてつまらない姉を皮肉に思い、ネバーランドに行けるのは僕だけだと雪に顔を埋め、苛立ちで熱くなった顔を冷ました。
それからも外で遊ぼうとしない姉を気にすると、僕にはありえないことだと思ってしまった。遊び終える度に今日も外で遊んだ、と
自分に言ってしまっていた
これが脅迫だと気づいたのはもっと先の僕...
窓から景色を眺めるだけで終わらせた休日を 今でも後悔するのだ
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