見出し画像

「ラブライブ!スーパースター!! Liella! First LoveLive! Tour ~Starlines~」~私が初めて彼女達の前に立った日~

2021年11月6日に開催された2都市目3公演目となる岡山公演1日目は、ありがたいことに現地観覧する機会に恵まれました。その感想です。

以下、ネタバレを含みますので、情報を遮断して自分の目で確かめるんだい! という方は回れ右していただければと思います。

――――――――――

あれ? もう感想記事書いてませんでしたっけ?

その通りです。前回、配信で見た「ラブライブ!スーパースター!! Liella! First LoveLive! Tour ~Starlines~」の群馬公演の雑感をつらつらと書きました。

しかし、現地観覧した結果、配信では得られにくい、現地だからこそのいろいろな感情が溢れてきたため、これは書かねばと再び筆をとった次第です。筆の遅い私が翌日投下とかよっぽどだよ。

座席は中央付近2階席3列目。「Starlight Prologue」の可可の位置と言えば何となくイメージがつくでしょう。2000人規模の会場なので2階と言えどそこまで遠いと感じることなく俯瞰で全体を同時に観ることができました。好みの問題もあるでしょうけど、初めて現地で見る場所としてはとってもいい場所だったと思います。

・満足度の高い没入感が得られる。
どうしても伝えておきたいのはこれです。すでに読むのに飽きてブラウザを閉じる方も、ここだけは読んで頂けると嬉しいです。ラブライブ! シリーズのライブはいわゆる2.5次元に分類され、キャストたちが指先の角度まで気を払い、アニメやゲームのキャラクターと全く同じ振り付けでパフォーマンスをすることを売りのひとつにしています。だからライブに参加するとまるでキャラクターが現実の世界に出てきたような体験ができるのです。ところが不思議なことにLiella! のライブで私が感じたのは、彼女たちが現実世界に現れたのではなく、私がアニメの中に入ってしまったような没入感でした。いくつか要因はありますが、現地だからこそわかる要因は幕間のアニメ映像の使い方が上手かったことです。まずはクーカーが歌うところですみれがやらかして照明が落ちてしまうところ。ここでアニメの中では千砂都がペンライトをカバンから取り出したことを皮切りに、観客たちがペンライトでクーカーを照らします。この観客役を私たちは担うことができるのです。幕間アニメの間はみんなペンライトを消して座っているんですよね。それもまたこのシーンにマッチしています。クーカーがアニメとシンクロする直前に私たちがアニメとシンクロすることができるのです。次に恋が全校生徒の前で母との思い出に涙するシーン。恋の誤解が解けると他のメンバーの拍手に押されて理解力の高すぎる全校生徒が拍手します。この理解力の高すぎる全校生徒役を私たちは担うことができるのです。拍手をすると「瞬きの先へ」が始まります。最後は「Starlight Prologue」のステージに向けて、Liella! のメンバーをステージに送り出すシーン。素敵なステージに送り出すため、生徒たちが並んでキャンドルを手に道を照らします。この道を照らす生徒役を私たちは担うことができるのです。キャンドルに模してマリーゴールドのペンライトを灯してLiella! をステージにお出迎え。曲が始まればペンライト企画に乗って5色のラインに。めちゃくちゃ綺麗。アニメを見ていたときは正直「ここで拍手要らんやろ」と思っていましたし「ここで照らしてエモい感じにしたところで大会の審査対象外やろ」と思っていました。冷めていました。これがまさかライブになったときにここまで没入感に繋がる演出になるとは微塵も思っていませんでした。やられました。ラブライブのライブの幕間アニメあるあるとして、尺の都合で冗長に感じる部分がばっさりカットされるので、重要な部分のみに焦点が当てられ、洗練された映像作品に昇華することがよくあります。何なら本編より泣ける。その素晴らしい作品の中に入り込める感覚は、Aqoursのライブではあまり感じてこなかった新しい感覚でした。もちろん配信を見ながらひとりで、仲間内で、このシーンを再現することもできます。それでも広い会場全体で作り出される景色の中でその景色の一部になることができる没入感は現地ならではの楽しみであると思いました。

・「この街でいまキミと」の真意がわかる。
群馬公演を見たときは、この曲が最後の最後である意味がわかっていませんでした。デビュー曲の「始まりは君の空」でもよかったんじゃないのと思っていました。なぜわからなかったのか。それは私が配信で見ていたからです。Liella! は「この街」にいるけどキミである私は「自宅」にいたからです。これが現地になるとLiella! もキミである私も「この街」にいることになります。この状態で最後の最後にこの曲を聞くと、そして間奏で彼女たちと記念写真を撮ると、配信ではまったく生まれなかった感情が芽生えます。会いに来てよかった。会いに来てくれてよかった。会えてよかった。だからこの曲なのか。この曲が最後の最後である意味を完全に理解することができました。今回のライブツアーのサブタイトルは「Starlines」ですが、曲名からサブタイトルをつけてくださいと言われたら「この街で今キミと」になると思います。アニメ準拠のライブでありながらアニメの楽曲じゃないけど、なると思います。そのミスマッチを回避するために「Starlines」にしたんじゃないかしら。

・「未来予報ハレルヤ」の印象が変わる。
「未来予報ハレルヤ」のライブパフォーマンスは5人が高低差の異なる広いステージのそれぞれに立って、芝居っぽい振り付けで歌うというものです。芝居っぽい象徴として可可を演じるLiyuuさんは持ち場で椅子に座っています。歌っていないメンバーにもキャラクターの心情に沿った動きがあるのでそんな彼女たちの全部が見たい! しかしステージを広く使っているため、相当引かないと5人を同時に視野に収めることができません。歌っている人が抜かれがちな配信は言わずもがな。この楽曲は、中央スクリーンに流れるMV映像とその下で歌う5人を同時に観るのが真骨頂だと思っています。そしてそれが実現できるのは、現地かつそこそこ後方です。2階席ヨッシャー!

・「リエラのうた」が心に染み渡る。
配信で観ていた時は箸休めパートだと思っていました。ところがどっこい。この手の楽曲が得意と思われる青山なぎささんの「Primary」はもちろん、岬なこさんの「Memories」もペイトン尚未さんの「Dears」も心にじーんとくるものがありました。中央スクリーンの映像と合わせて見られるからかなぁ。それだけじゃないと思うんだけどなぁ。うまく説明することはできませんが、「リエラのうた」は現地で化けます。

・Liella! に会える。
「は? 当たり前だろ?」と思うかもしれませんが聞いてください。すでに配信で予習済みで何の驚きもない1曲目の「START!! True dreams」で本物のLiella! を見た瞬間、ぶわっと涙が溢れていました。自分自身でも驚いていて、溢れる涙で前が霞んで「START!! True dreams」の1番をまともに見ることができなかったのです。なんということ。私はこれまで「感染症の流行に振り回されているLiella! のみんなが」早くファンの前でパフォーマンスできるといいなぁと思っていました。一方で「自分自身が」どれくらいLiella! に会いたいかはあまり考えたことがありませんでした。知らなかったよ。めっちゃLiella! に会いたかったんだな私。「いい大人だし配信で何度も見てるから」と油断していると現地で刺されると思います。

・岬なこさんをめっちゃ好きになる。
ダンスのキレと安定のトークはこれまでの記事で述べた通りです。加えて彼女はアンコール前の映像の中で「全員と目を合わせるつもりで」という旨の発言をしていたと記憶しています。有言実行。会場の端から端まで、下から上まで、近くから遠くまで。メンバーの中でいちばんファンサービスに積極的だったのは間違いなく彼女でしょう。また、現地だと視界に入る機会が多いからなのか、ただただ公演を重ねるごとによくなっているのか、私の中で硬いと定評のあった彼女の表情がとても柔らかく感じられました。現地に行ったことで彼女に魅せられてしまった人、いると思います。ハコ推しだったけど推しが岬さんになった人、いると思います。別のキャストから岬さんに推し変した人、いると思います。

・誰を見ればいいかわからない。
岬さんだけじゃない! みんなそれぞれ魅力的でヒトリダケナンテエラベナイヨー! この点、強制的にプロが見せたいカットに切り替えてくれる配信はありがたいですね。今回はステージにスクリーンがひとつしかなく、アニメ挿入歌はアニメ映像が流れているため、例えば現地だと場所によっては「崩してみせるポーカーフェイス」で悪い顔をする岬さんをアップで見ることができません。これは大きな機会損失。中には「現地に複数回行くから配信はみない」という方もいるかもしれませんが、配信は配信で1回くらい見てもいいんじゃないかなと思います。即時性を求めなければ円盤発売を待ってもいいですけど。

・まとめ
配信も現地もいいぞ。

余談
私は「配信を見てから現地」のパターンでした。配信で内容を知っていたからこそ、現地ならではの楽しみも含めて、彼女たちの圧巻のパフォーマンスに対する大きな衝撃をかろうじて受け止めきることができました(受け止めきれずに泣いてたやろがい)。逆に初見が現地ですべてを受け止めきることができていたかと言われると自信がありません。1回しか現地に行かない人に対して「配信見てから現地に行った方がいい? それとも何も知らずに現地に行った方がいい?」と聞かれたら何と返すべきか悩ましいなと思っています。いきなり浴びてフルボッコにされるのもそれはそれでいいでしょう。一方で、衝撃のあまりいろいろと取りこぼして、配信で確認して、「あれもこれも現地で見たかった!」ってなるのは何か悔しくない? とも思うのです。

この記事が参加している募集

#イベントレポ

26,038件

頂いたサポートは、美味しいものを経て、私の血となり肉となる。