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音ゲーのAPを目指して見えてきた成長するためのプロセス〜脱「やらされている」感〜

「やらされている」から「やっている」に意識と手技がシフトすれば何事も成長が望めるのではないかという話です。或いは基礎練習はたぶん大事だよという話。

タイトルのAPはALL PERFECTの略語です。

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音ゲー、リズムアクションゲームは一般的に流れてくるノーツを楽曲に合わせてタイミングよく押してハイスコアを狙うゲームで、上記画像は「バンドリ! ガールズバンドパーティ!(以下ガルパ)」でAPを出したときのものです。全てPERFECT! 気持ちいい! もちろんFULL COMBO(FC)です。

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ゲームの種類にもよるのかもしれませんが、私が観測する範囲ではPERFECTのひとつ下のGREATまでCOMBOとして許容していることが多く、上記のようにGREATだらけでもGOOD以下がゼロであればそれはFCになります。

楽曲レベル25以下は余裕でFC、26は何度か挑戦すればFC、27以上はゴメン、無理。というのが私のガルパの腕前で、26と27の間に大きな壁がそびえ立っています。普段、FCくらいではスクリーンショットを撮らないのですが、先に挙げた「Redo」のFCは私が27を倒せた希少な例なので、喜びのあまりシャッターを切ったのでしょう。

何年もプレイしていますが27以上の壁は私にとってあまりにも高く、腕前上達をグラフで可視化できたとしたら、ここ1年くらいの伸び率は横ばいだったように思います。成長がありませんでした。できたりできなかったりする26で一喜一憂し、たまに27以上を倒そうと試みては返り討ちに遭う遊びに飽きてきたところで、ふと、あることに気がつきました。

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ただのFCのピンクの星とは違う輝く星があるぞ、と。これがAPの証でした。数年間プレイして数え切れないくらいFCしてきたので、何度か偶然にもAPだったこともあっただろうと思っていましたが、実際はAPをとったことがなかったらしく、その存在を知らなかったのです。APか。私の遊び方が変わりました。高難易度曲のFCを目指すのではなく、楽曲レベル25以下のAPを目指すようになったのです。FCは当たり前。いかにしてGREATを減らすかという遊びです。

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アッー!

これがなかなか難しい。当然といえば当然で上記楽曲であれば592個のノーツすべてを正確なタイミングで捌かなければなりません。コンボは繋がるけれどPERFECTにはならない箇所がいくらかあり、あちらができればこちらができず、こちらができればあちらができず、難所を乗り切ったと安堵すれば平易な場所でミスを犯し、すべてが通ってAPになることはなかなかありません。

やりながら気が付いた面白いことは、少し煩雑な譜面になると「ノーツを処理している」というより「ノーツを処理させられている」感覚を覚えるということです。流れに任せて惰性で処理するとコンボは繋がれどGREATがちらほら。この観点で26の楽曲のプレイを振り返ってみると、同じFC達成済みではありますが、GREATの数が目に見えて増えており「ノーツを処理させられている」箇所が目に見えて多いことがわかりました。

つまり、FCできるかできないかでいえば、確かに26と27の間に大きな壁がそびえ立っている一方で、「ノーツを処理している」か「ノーツを処理させられている」かでいえば、実はそのひとつ下、25と26の間に大きな壁がそびえ立っているのです。そうであれば、27以上でFCをとるためにするべきは、策なく何度も27以上に挑戦することではなく、25や26の「ノーツを処理させられている」部分を徹底的に潰し、自分の意思で「ノーツを処理している」状態に底上げすることにあるのではないでしょうか。

この「挑戦していることがうまくいかないのは実はひとつ手前の基礎が不十分なのではないか」説について、私は音ゲーに限らず、いろいろなことに適用できるのではないかと考えています。私の趣味のひとつにボールジャグリングがあり、振り返ってみたらこれもまったく同じ感覚でした。

3個のボールを8の字の軌道で投げ続けるカスケードと呼ばれる基本技。右手に2個、左手に1個からスタートする場合、まずは右手の1個を宙に投げるところから始まります。次にすべきは、投げられたボールをキャッチするために、既に持っている左手の1個を手放すことです。

これが最初はなかなか難しい。右手から投げられたボールは落ちてくるのを待ってはくれません。「な、なんとかしなきゃ」という焦りから、左手のボールを「投げさせられて」しまうのです。投げさせられたボールはコントロールを失い、捕れずに落としてしまうことがほとんどです。このときすべきは闇雲に投げまくることではありません。「右手で投げて、左手で投げて、左手で捕って、右手で捕る」と、その対になる「左手で投げて、右手で投げて、右手で捕って、左手で捕る」をひたすら練習し、自分の意思で「投げている」状態を作り出すことです。この動作自体は左右1回ずつボールを投げて捕っているだけにすぎませんが、ここだけ押さえてしまえば、あとは繰り返しで何回でもボールを投げ続けることができます。カスケードの習得完了です。

みなさんが挑戦していることはどうでしょう。やっていますか。やらされていますか。もし行き詰っているところがあって、手前の段階で「できているけどやらされている」と感じる部分があるならば、そこを徹底的に潰して「やっているからできている」に底上げさせることで、成長への扉が開くのではないでしょうか。

……という話を以前、誰かに熱弁したときはまったく響かずにポカンとされて終わったんですけど、どうなんですかね。私が27をいくつかFCすれば説得力が増すのかしら。

・余談
ガルパの楽曲レベル、だいたい妥当かなと思っていますが、「天下トーイツA to Z☆」の26は納得してないし、「え、でも27はこんなもんでしょ?」みたいな顔して出てきた「ゼッタイ宣言~Recital~」の27も納得していません! ゼッタイ宣言ゼッタイ無理。28くらいでしょこれ。

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