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「炙りカルビ」が言い難い秘密と新たなる炙りカルビ語の創出について。

本項はタイトルの通り「炙りカルビ」を連続で言おうとすると噛みがちな理由を考察するとともに類似の「炙りカルビ語」を生み出したいという話です。

A「あぶりかるび」
パンパン
B「あぶりかるび、あぶりかるび」
パンパン
A「あぶりかるび、あるびか……」

みなさんは「炙りカルビゲーム」という遊びをやったことがありますか。私自身はやった記憶がないのですが、とある動画でこの「炙りカルビゲーム」の存在を知りました。細かいルールはさておいて大まかに言えば、噛みそうな言葉を回数増やしながら繰り返し、噛んだら負けというゲームです。

たかが6文字、炙りカルビ。しかし、実際に繰り返してみるとなるほど、確かに舌が絡まります。炙りカルビはなぜ言い難いのでしょうか。母音と子音に分解してみるとその秘密の一端が見えてきます。

炙りカルビ(aBuRi/KaRuBi)

おわかりでしょうか。ポイントはいくつかあり、
・母音がauiの3文字の繰り返しであること
・BuRiとRuBiで子音の入れ替えが起きていること
・発声に唇を使うバ行が含まれていること
あたりが要因として挙げられそうです。
つまり似て非なる言葉であることで混乱し、口の中だけでごまかせない腹話術で苦手とされるマ行バ行パ行あたりを混ぜ込んでさらに難易度を上げているのです。

恨みつらみ(uRaMi/TSuRaMi)

例えばこれは存在する言葉です。先のポイントの子音の入れ替えが行われていないので比較的素直に発声することができます。3回くらい繰り返してみてもあまり気にならないんじゃないでしょうか。あ、噛んだ。これに対して子音の入れ替えを行い、言葉として整えるために前後を逆転してみます。

つまり恨み(TSuMaRi/uRaMi)

こうするだけでさらに難易度上がりませんか。少し不自然さはあるものの、これも立派な炙りカルビ語と言えます。この「共通の母音3文字を繰り返す」「子音の入れ替えを行う」「願わくばマ行バ行パ行を混ぜ込む」の条件を満たし、言葉として成立させようとすると、自由度はそこまで高くないことに気がつきます。

春もアムロ(HaRuMo/aMuRo)

春夏秋冬の中で最も言い難いアムロです。やっぱり少し不自然さはあるものの、これも立派な炙りカルビ語と言えます。というか自然な言葉がなかなか思い付けません。かれこれ半月ほど「炙りカルビ」の呪いにあてられて考えた結果のマイベストがこれです。改めて「炙りカルビ」の秀逸さに痺れます。

誰か私の代わりに「炙りカルビ」を越える炙りカルビ語を生み出していただけないでしょうか。「炙りカルビゲーム」の名前を奪えるくらいのとっておきのヤツを! もし思い付いたらコメントに残していただけると私が喜びます。

余談
いろいろと考える過程で「炙りカルビ」と口にし過ぎた結果、「炙りカルビ」であまり噛まなくなってしまったのも自分で創出することを諦めた理由のひとつです。言い難いのかどうかの判定がもうできない……!

頂いたサポートは、美味しいものを経て、私の血となり肉となり次の作品となる。