見出し画像

TVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」2期第2話と第3話~迷走と再確認と再始動~

TVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」2期第2話「2年生と1年生」および第3話「優勝候補」の感想記事です。以下、ネタバレが含まれますので、その点ご了承ください。

まずは第2話。

第2話が何の話だったのかと言われれば、迷走する2年生が迷走していることを自覚して、進むべき道を再確認する話でした。見ている間は「おいおい君たち迷走しすぎでは??」と冷や冷やしていたものの、最後に「迷走していたわー」と自覚してくれたことで安堵しました。投げっぱなしだったらあまりのご都合展開に私が匙を投げるところでした。新入生部員との関係性について迷走する展開はシリーズ初の進級イベントだからこそ深堀できる部分です。改めて振り返れば、1年生側と2年生側の両面からたっぷり時間を使って描いてくれてよかったなと思います。最終的に1年生の桜小路きな子が「2年生のレベルを1年生のレベルに合わせて下げるのではなく、1年生(自身)が2年生のレベルについていく、他の部員が集まらなくても」という旨の進言をしたことで方向性が定まります。優勝から出場へ下げた目標をもう一度優勝へ。五芒星から六芒星へ。桜小路きな子が本当の意味でLiella! に加入した瞬間でした。

第2話は先日発表された3rdライブにとっても重要な話で、ゴリゴリの2年生に1年生がついていけるのかというのはキャラクターのみならずキャストにも言えることなのです。個人的な願望もたぶんに含まれていますが、3rdライブでは1年生キャストに合わせて2年生キャストのパフォーマンスレベルを下げることなく頑張ってほしいと思っています。2年生キャストが手加減している姿は正直見たくありません。たとえ1年生がついていけなくても見劣りしてもこの第2話を重ねることで、応援する気持ちは湧いてくるでしょう。そして7都市14公演を通して2年生キャストとの差を縮める1年生キャストの姿を私は見たい。見たいんだ!

桜小路きな子が2年生と同じ側に向かうシーンも好きですが、第2話で好きなセリフをひとつだけ選びなさいと言われたらこれですね。

だったらそのまま突き進んでくれよ。
自分がやりたい、目指したいって思ったことを信じてみろよ。
周りの声なんて気にするな。

「ラブライブ!スーパースター!!」2期
第2話「2年生と1年生」より

1年生同士の絡み。米女メイが桜小路きな子を応援するシーンのセリフです。これを、周りの声を気にして自分のスクールアイドルに対する想いを閉じ込めている米女メイが言っているのがいいんですね。確実にブーメランになりますよこれは。どのような形で戻ってきたブーメランが刺さるのか非常に楽しみにしています。

次に第3話。

第3話が何の話だったのかと言われれば、優勝候補でありながら何の結果も残せていないことに思い悩む澁谷かのんが自信を取り戻し、優勝に向けてLiella! が再始動する話でした。何の結果も残せていないことを申し訳なく思っていた対象である学校の仲間たちから「優勝じゃなくてもちゃんと結果を残しているから」と勇気づけられたのはよかったです。目標優勝をひとりで背負い込まなくてもいい。最後の「今日はセンターなしでいきたい」に象徴されるように、澁谷かのんが、ではなく、2年生だけのLiella! が、でもなく、1年生も加えたLiella! が、でもなく、学校つまりファンも含めた全員で盛り上げて優勝目指そうぜ! というのが本作のコンセプトなのかなと思いました。アニメ1.5期、完。

第2話、第3話では新しいライバルキャラも登場しました。コミュニケーション能力に問題のありそうな中学3年生のウィーン・マルガレーテ。MV付きの高圧的な楽曲を披露してLiella! を下します。Sunny Passionより優遇されてる気がするし強い気がする……! Sunny Passionはこの年のラブライブの大会が最後だそうで、誰も成し遂げたことのない2連覇を狙っています。第3勢力が登場したことで、構成的に誰を優勝させる展開が面白くなるのか、ますますわからなくなってきました。現状のLiella! がいきなり1人と1組を下すとは思えないんだよなぁ。とはいえどちらか片方は下しておきたいところ。ボッコボコに敗北させてもいいけれど……それで1クール使った物語として成立する姿はまだ見えません。

第3話で好きなセリフをひとつだけ選びなさいと言われたらこれですね。

きな子がんばったー!

「ラブライブ!スーパースター!!」2期
第3話「優勝候補」より

いや、ええ、何てことのないモブのセリフなんですけど。最後の体育館ライブ終わりに飛んでくる声援のひとつです。大会で負けて自責の念に若干かられていた桜小路きな子が、メンバーではなくファンからLiella! の一員であることを承認された瞬間で、同級生がLiella! として練習を頑張る桜小路きな子の姿をちゃんと見ていたことを現しています。挿入歌「Go!! リスタート」は、Liella! としてのリスタートであると同時に、桜小路きな子の純粋なスタートの曲なんだなと思います。声出しライブだったら誰かしら言いそうですよねこのセリフ。

流れで楽曲の話に移ります。

体育館にセンターステージだと……! 2曲目の挿入歌は6人曲になりました。青春バンドソングで、真っ先に結女軽音楽部とのセッションが思い浮かびました。腕をぶんぶん振るサビの盛り上がりが心地よいです。OPの「WE WILL!!」もバンドとの相性が良さそうなので、3rdライブ千秋楽のベルーナドームあたりで来てくれませんかね、結女軽音楽部。

第2話でEDテーマが初公開されました。絵がトニカクカワイイ。なんですか。イチゴを食べさせ合ったり、髪型交換したり。このSPOT30秒映像だけで何杯か白いご飯が食べられます。1年生の性格や立ち回りも垣間見えますね。鬼塚夏美……オチ担当だ……。回によって歌い手が変わるようで、トップバッターは鈴原希実さん。第4話は四季メイのふたりなんじゃないですか?? どうなんですか??

そうです、第4話のサブタイトルは「科学室のふたり」ということで四季メイにスポットが当たることが想像されます。これまでスクールアイドルへの想いを拗らせまくっていた米女メイと、その拗らせを優しく見守る若菜四季。ほぼ同時加入になるのではと思われますが、どちらが先に入部するのでしょう。順当にスクールアイドルを好きな米女メイが入ってから米女メイを好きな若菜四季が後を追うのか、少し捻くれてスクールアイドルが好きな米女メイを入れるために米女メイを好きな若菜四季が先陣をきるのかは好みの分かれるところかと思います。私は後者が好きだったりしますがはてさて。

最新話も楽しみです……あと30分か。

余談
ウィーン・マルガレーテに敢えて中学3年生設定をつけたところにも注目していて、展開次第では澁谷かのんを追って来年結女に入ってくる可能性もあるんじゃないかと思っています。Liella! がウィーン・マルガレーテを下し、Sunny Passionの2連覇も阻止できたならば、あるかどうかもわからない3期でウィーン・マルガレーテと共にLiella! が誰も成し得ていない2連覇を目指す、あたりは展開として組めなくもありません。いやしかしいくらなんでもいきなりすぎるよなぁ。

関連記事

第1話感想。

第4話感想。

この記事が参加している募集

#アニメ感想文

12,374件

頂いたサポートは、美味しいものを経て、私の血となり肉となる。