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「WHITE SWAN next」でラブライブじゃない芝居を観た。

朗読劇楽しかったよという話をします。ネタバレ全開です。

2024年2月27、28日に科学技術館サイエンスホ-ルで開催されていた「WHITE SWAN next」の初演を観ました。

メインキャストの5人中4人が3月9、10日に開催される「LoveLive! Series Presents ユニット甲子園 2024」に参加するラブライブ!キャストであることと、月曜火曜限定のクラフトビール飲み放題に行きたくて、かねて火曜日の何かしらのイベントを狙っていたというのが、今回参加した大きな理由です。

随分と昔に当時無名の役者の友人が出演する朗読劇を観に行ったり、イベントに参加した際にコーナーのひとつとして朗読劇を観たり(昨年の「ラブライブ!サンシャイン!! 沼津地元愛まつり 2023」の朗読劇もそのひとつ)したことがあります。しかし有名キャストによる「朗読劇」を看板に掲げたイベントに参加したのは、記憶にある限り今作が初めて。

普段、ライブで歌って踊る姿ばかり見ているのでたまに忘れてしまいますが、そういえば彼女たちの本業は声優でした。つまり役者です。朗読劇ではいつも画面の向こうで時空を越えて芝居をしている彼女たちを目の前で生で見ることができます。特に月音こなさんについては、生放送などで見る人見知りで落ち着いた様子からいわゆるぶりっ子属性の蓮ノ空スクールアイドルクラブの藤島慈を身振り手振りしながら演じている姿がまったく想像できないので、彼女のそんな一面も垣間見れたら嬉しいなと思っていました。

作品タイトル「WHITE SWAN next」からも推測できるように、本作は4年前に公演のあった「WHITE SWAN」の続編で、5人中2人が継続出演とのこと。内容は「声優が朗読劇を演じる」という内容の朗読劇を声優が演じるというもの。

恐らく脚本は当て書きで、例えば鈴原希実さんが今回出演されていない同事務所所属の青山なぎささんだったら、また違う性格の役になっていたことでしょう。「ギャップのある役をどう演じるか」が作品の大きなテーマで、本作はそれぞれのキャストの表向きの性格に近そうな演技とその真逆の演技を同時に堪能できるようになっていました。

以下、キャストそれぞれの印象。

・吉武千颯さん
私の中ではSunny Passionの聖澤悠奈の人であり、プリキュアの歌のお姉さん。前作にも参加されていたようです。ほわほわとしたお姉さん枠でで優しく包んでくれます。そんな彼女に劇中劇で課せられたのはヒロインに呪いをかける悪い魔女。普段とのギャップもあって迫力がありました。魔女パートは演出のエコーなしで聴きたかったなと思うところはありました。歌唱パートはまさにプリキュア。上手い。

・熊田茜音さん
私の中では……実は何も情報を持ち合わせていませんでした。どこかで聞き覚えのある名前だと思ったら青山なぎささんとナウトレなる配信をされていた方ですね。吉武千颯さんと同じく前作参加組。本作でいちばん引き込まれた芝居をされていたのは彼女でした。内気な性格の子が悩み苦しみ何かを掴んで吹っ切れるまで。この演目の中心人物であり、見ているこちらまで心が引き裂かれそうでした。彼女が出演している他の作品も見てみたいですね(隣から聞こえてくるアサルトリリィへの誘い)。

・伊達さゆりさん
私の中ではLiella! の澁谷かのんの人。最近、ドラマ出演もされていたのですが、見ていなかったのでそちらでどのような芝居をしていたのかは把握していません。オーバーリアクション気味で愉快な役どころ。そういえばエイプリルフール企画の「オニフェッショナルの流儀」でも近しい芝居をしていたなぁと思いながら見ていました。ドラマよりもコント向きの動きでお笑い担当。「演技」で笑わせていたのか「伊達さゆり」で笑わせていたのか判断が難しいところです。途中で演じた男役に大きな可能性を感じました。ホビーアニメの主人公役も様になるような気がします。

・鈴原希実さん
私の中ではLiella! の桜小路きな子の人。ひとりだけ手に持つ台本が付箋まみれだったので「鈴原さん???」となりましたが、そういう心配性な役どころというだけでした。劇中劇で彼女に与えられたのは威厳のある母親役。ふんふんの絵文字でお馴染みの彼女が凄みを効かせる芝居は全く想像つかなかったので見ていて新鮮で楽しかったです。どうしても可愛さが滲み出ていたけれどそれはそれで。未完成時点の朗読で中途半端に威厳を持たせるところがお気に入り。中途半端さが絶妙で、下手な演技をとても上手くされていました。最近はVtuberとしても(おっと誰かが来たようだ)。

・月音こなさん
私の中では蓮ノ空スクールアイドルクラブの藤島慈の人。先に述べたように長尺でぶりっ子を演じる彼女を生で見たかったのですが、役柄がクールなダウナー系で、劇中劇でもナレーション担当だったため、残念ながらぶりっ子する姿は見られませんでした。一方、歌唱パートでは藤島慈と異なる雰囲気の歌声を聴くことができ、やはり藤島慈のときはちゃんとキャラを演じながら歌われているのだなという答え合わせをすることができました。歌うま。最後のMCでじっとしているのが苦手と仰っていて、確かに劇中、ひとりだけ目元も手元も細かく動いていて面白かったです。あれは演技ではなく素だったのか。

といった感じで、ラブライブ!関連のイベントとは違った側面をいろいろ見られて想像以上に楽しめました。また機会があれば(できれば休日に)参加したいところ。次こそはぶりっ子する月音こなさんを見るんだ……!

余談
私が見たのは初演だったので台本に忠実だったと思われるのですが、最終公演ではアドリブもあったのだとか。

面白い……! こういうのがあるから芝居はリピートしたくなりますね。

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