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TVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」2期第12話~尾を引く最後の急展開~

TVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」2期第12話「私を叶える物語」の感想記事です。以下、「ラブライブ!スーパースター!!」および「ラブライブ!サンシャイン!!」ネタバレが含まれますので、その点ご了承ください。

第12話が何の話だったかと言われれば、澁谷かのんが考えに考えて、ウィーン国立音楽学校への留学を決めて、ラブライブも優勝して、大きな一歩を踏み出す話でした。

……ラスト数分で外的要因(仮)により留学中止が決まりましたけど。

いやいやいやいやいや。あまりに見事なひっくり返しっぷりに思わず笑ってしまいました。第11話の引きを見たときは「描き方によっては1期2期含めていろいろなものを回収した最高の最終話が作れるのではないか」と楽しみにしていたのに、実際は私の好みとは対極の落とし方。「雑にまとめるくらいならうまいこと3期や劇場版に繋いだ方がいい」とは言ったけれど、雑に繋げとは言ってない。

この最終話の25分は一体何だったのか。第11話で伏線なしに突然湧いた留学のくだりは一体何だったのか。澁谷かのんの葛藤は一体何だったのか。決勝に向けたメンバーの想いは一体何だったのか。その先に掴んだ優勝は一体何だったのか。すべてなかったことに……というわけではないものの、留学中止の理由が先延ばしされたこともあって、いくらかは台無しになりました。「ラブライブ!サンシャイン!!」で例えると、2期最終話で突然廃校がなかったことになっていたら似たような感情を抱いていた気がします。いやいやいやいやいや。サンシャイン!! はひっくり返さずちゃんと廃校してくれてよかったです。

もともと3期があるだろうと想像していたファンは多く、続きがありそうな終わり方であったこと自体に違和感はありません。それでも一旦、閉幕したフリくらいしておこうよとは思いました。翌週2期第13話がありそうな展開で(スケジュール変更の都合とはいえ)2時間待たずに「3期制作決定!(どどん!)」と言われましても。素直な感想は「ヨッシャー!」ではなく「でしょうね」でした。実際に決定していたのはいつ頃なのでしょう。嬉しいけれど何かが違う。「3クール目あります!(ぽん!)」くらいだったら特に引っかからなかった気がします。

3期制作決定自体は予定調和なので驚かなかったのですが、3期に向けて再び一般公募オーディションをやるのは少しばかり驚きました。ここだけ切り取ると「あれ? やっぱり何かしらのハードルを越えなければ3期制作はなかったのかな?」と思わなくもありません。今からオーディションということは、3期の放送はしばらく先ということでしょうか。あの引きで!? やはり一旦、閉幕したフリくらいしておいたほうがよかったのでは……。

今回の一般公募オーディションは前回の一般公募オーディションとは大きく異なる点があります。それは配属されるアットホームなユニットがすでに可視化されていることです。誰かと未知のユニットを組むわけではなく、現存するLiella! に加わるのです(ライバルも一緒に採る可能性はあるけど)。このあたりの違いで応募するモチベーションは微妙に違うんだろうなと思います。ただただスクールアイドル活動に憧れて応募する人もいるでしょう。Liella! の姿を見て「一緒に輝きたい!」と思って初めて応募する人もいるでしょう。前回のオーディションで星を掴めなかった悔しい思いを胸に再挑戦する人もいるでしょう。どんなドラマを背負った人が採用されるのか。どんな能力に秀でた人が採用されるのか。ここはとても楽しみにしています。これまでの一般公募組と否が応でも比較されることに耐えられる精神力は求められるだろうな。あと無茶振りで引かないやり切る覚悟。生放送での1期生2期生から応募者へのメッセージはまるで新入部員勧誘のようでした。

そんなニューカマーを加えての3期はどんな物語になるのでしょう。もうラブライブ優勝を果たしてしまっているので、太い柱としてはSunny Passionが成し遂げたくて成し遂げられなかった前人未到の2連覇を目指すしかなさそうです。メンバーは、新入部員のウィーン・マルガレーテと一般公募ともうひとりを加えて、誕生日の星座が綺麗に分かれた12人体制になるだろうことが想像されます。「私にスクールアイドルなんて!」と「新入生と在校生の力量差」は2期でお腹いっぱいなので、優勝校である結女のスクールアイドル部に入るためにやってきたくらいの強いモチベーションの子らだといいですね。留学は……何だかんだあって卒業後に改めてかな。そうだ、劇場版で会いにいこう。

2期最終話の引きが衝撃的すぎてあまり中身のない感想になってしまいました。そうなってしまっても仕方のない構成でした。3期第1話では留学中止を知らされたメンバーをどう描くのか。ある意味ワクワクしています。

余談
観測範囲内のそれなりに多くの人が引きに対する戸惑いの感情を決勝曲で髪を下ろしていた嵐千砂都に対する感情で上書きしていて面白かったです。引きまではそれぞれの心情に寄り添ったイイ話だったんだけどなぁ。最後で全部ぶっ飛んでしまっているのでイイところを思い出すために見返します。

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第8話から第11話の話。

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