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TVアニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」のテンドンに転がる私。

第12話の感想です。

以下、ゲームをプレイしてアニメを見た前提で話が進んでいくのでネタバレその他諸々含めてご承知おきください。

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やられた……やられたんだよ。そういうことだったのかって。

次回予告時点での第12話のタイトルコールは侑と歩夢の声で「花開く想い」でした。ふふーん、高咲侑と上原歩夢がやんやする物語だもんね。歩夢が歩み出す物語だもんね。

そのくらいの軽い気持ちでした。でも違いました。歩み出したのは歩夢だけではなく、侑もまた歩み出したのです。花開いたのは二人の想いだったのです。だから二人でタイトルコールだったのです。ゲームでは音楽科だった「あなた」のアニメ人格である侑が普通科であることに違和感はありました。

第3話時点でピアノが上手くなく、その演出のために普通科に設定変更したのかと思っていました。第10話時点でピアノが上手くなった頃にはその違和感を忘れていました。

そしてここにきて転科ですよ。侑は侑でやりたいことを見つけて、ゲームの「あなた」と同じ音楽科に転科ですよ。どの程度の人がこの展開を予測できていたのでしょうか。私の読みが甘すぎただけなら私がめちゃくちゃ恥ずかしいやつだけど。してやられた人がそれなりにいると信じています。

つまりこれは侑は侑で歩夢と違う道を歩み出す決断をしたわけなんですね。一方、歩夢はと言えば侑と道を違えることを恐れていました。ここが面白いところで、歩夢は歩夢で侑と違う道を歩みつつある自分を自覚していたことが発覚します。

第11話時点では、歩夢は侑が自分から一方的に離れていってしまうことを拒絶して停滞を望んでいるのだと思っていました。でもそうではありませんでした。歩夢自身もまた、自分が侑からは離れつつあることを受け止めきれずに、拒絶していたのです。

誰のためのスクールアイドルなのか。第1話時点では間違いなく侑のためのスクールアイドルだったはずなのに、活動を続ける中で、侑に限らないファンのためのスクールアイドルになっていました。このままでいいのか。侑だけのスクールアイドルではなくなってしまうがそのまま進んでしまってもいいのか。その葛藤の中で戦っていました。

決断のための手を、いや、拳を差し出してくれたのは恋敵(完全に巻き込まれもらい事故)の優木せつ菜。「大好き」は動き出したら止められない。うめー! グータッチ最高!

心を決めて駆けつけた歩夢にイケメンな100点満点の返しをした侑が二人で歩く帰り道。二人の気持ちを確認して勝利BGMが流れ始めたのはななななんと第1話のあの階段。

歩夢は鞄を手放し、階段を駆け上がります。この脈絡のないミュージカルのような展開はまさかまさか……!

新曲だー! 前回の予想に反して侑の作曲したものではありませんでしたが、前回の予想通り歩夢ソロの新曲でした。そうでした。第6、7、8、9話が劇中でライブをする形の新曲だったので忘れていました。この作品は突然走り出して固有結界を張って新曲を披露することがあるということを……!

ああああもうこの伏線回収がたまりません。私はテンドンが大好きなのです。前回も「今、第1話を振り返ると面白い」という旨の話をしました。しかし、真に振り返るべきは第12話を見たあとです。外面は同じ場所で、同じ展開なのに、内面は気持ちも表情もまるで違うこの感じ。痺れる……! 堪らん……!

「これまでありがとう」
「これからもよろしく」
もうこれ恋仲から夫婦になる瞬間じゃん。もうこれ結婚じゃん。第11話時点では私の中で歩夢が30分で侑から自立する道を描くことができませんでした。それを、ここまで見事に……!  大満足です。

あえて不満をあげるとすれば、第11、12話の大部分が侑と歩夢に持っていかれて、他のメンバーが若干蔑ろにされていたことです。いよいよ最終話である第13話。タイトルは「みんなの夢を叶える場所」と書いて「すくーるあいどるふぇすてぃばる」。うまい。第11、12話を取り戻す勢いで全メンバーで存分に楽しんでほしいと思います! 

期待していいのか、全体曲。心して待て、最終話!

余談
第12話を見たあとに第11話を見ると「やり過ぎだったのでは?」と思わなくもないですが「青春だよね」ということで。

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