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【イベント報告】第1回覆面座談会 - 札幌で「紙の本の未来」を語りあう!本に関わる12人の覆面たち

〈今回の問い〉
紙の本に未来はあるのか。書店はいつかなくなるのか。

こんにちは!bokashiです。

bokashiは、マルシェ・ダイニング・コワーキング・スペースレンタル機能を持った、食を入り口にこれからを考える多様な活動の集積拠点です。

食を入り口に、農林水産業から社会情勢まで含むあらゆる人間の営みや、森・川・海などの自然環境の多様で複雑な繋がりに触れるきっかけとなるイベントを定期的に開催しています。

今回は、2023年5月30日に行った、「覆面座談会」の様子をお届けします。

関係者の許諾を得て、登壇者の一人だった ライター・佐藤優子さん(動物ネームは「かもめ」 )によるトークレポートを掲載します。

・・・

座談会メンバーは進行のカジタさんを含めて総勢12名。20代のひとり本屋から70代の取次会社代表まで。札幌を中心に江別・白老と活動拠点も幅の広い顔ぶれが集まった。

「出版業界の歴史は長く、慣習や法律といった様々なしがらみを抱えており、業界全体の人が集まりタブーなしに語らうことはなかなかありません。(中略)
『紙の本に未来はあるのか。書店はいつかなくなるのか。』
紙の本の未来をテーマに登壇者が車座になってくっちゃべります。」

 という大胆な宣言のもと、2023年5月30日の夜、札幌市中央区のコワーキングスペースbokashiで覆面座談会が開かれました(本イベントは実行委員も登壇者も詳細プロフィールは非公開)。

こういう機会は滅多になく、当日来れなかった人たちも「どんな話が交わされたのか知りたい!」と興味津々。

なんでこんなに儲からないの?口を揃えて「火の車」

話し手の11人は各自、動物ネーム(しゃけ、ぱんだ、さそり…)と「ざっくりした職種」を記載した紙を自分の前に置いた。
同じ「本」業界にいるメンバーなので実は大半が顔見知り。もちろん実行委員側も誰が誰だか把握したうえで、招集をかけている。

とはいえ11名という多人数に加えて、覆面&匿名の縛りもある。

自前のパンダの被り物をした方が「さそり」だったりして、早くも混乱の予感。進行役カジタさんの仕切りに頼るばかりである。

 最初の質問は、自己紹介も兼ねた「最近、本買いました?」

とら(白老で書店&移動本屋):京都に行って河合隼雄の本を買いました。

ひつじ(小売・執筆・イベント):落語に出てくる植物を集めた『らくご植物園』

かもめ(書店系ライター):レナード・バーンスタインのノンフィクション『愛しのレニー』

 いのしし(新聞記者):いただきものですが、北広島のボールパークを作った人たちのノンフィクション『アンビシャス』

とかげ(取次 東京本社):とらさんのお店でアランの『定義集』を。

自己紹介が終わると改めて、カジタさんが企画の意図を紹介した。
「仕事ではできない本音を話してもらおうか、となりまして。話しづらいのなら覆面を!という安易な発想で覆面座談会となりました」。

「覆面はご自分の好きなタイミングで取っても、取らなくても」。匿名希望者に配慮しつつ、基本は自由に話していい場を用意した。 

とら(田舎の本屋・移動書店):移動書店の1日の売上が平均2万円程度で、月に4、5回の出店だと約10万。そのうち5、6割が自分の利益になりますが、それはそのまま次の仕入れにあてています。

これだけではもちろん食べていけないので、白老町の地域おこし協力隊の収入がベーシックインカムに。いずれは書店だけで食べていきたい。今はその助走期間だと考えています。

しゃち(図書の整備屋):書店は本当にキツイですよ。今月末で閉店する道内の店もあります(4店舗の名前を読み上げる)。 

「書店が苦しいのは、取次が途中でガッツリ抜くからですか?」とカジタさんがあおると、

とかげ(大手取次):いやいやいやいや(笑)。実を言うと、取次も本を送るだけでは儲かりません。今は東京から地方への郵送費も高く、配送業者さんは信じられないような低価格でやってくれている。むしろ、送ったら赤字覚悟というケースも。

ボクは入社3年目ですが「なんでこんなに儲からないの?」と驚いたくらいです。

うさぎ(地方取次):昔からボクが取引先に言ってるのは「本を売るのは出版社の力」、ボクら取次がやるのは「本の管理」ですよ、と。管理費や郵送費を考えると欠品率は何パーセントにしておきたいとか、データに基づいて商売が成り立つための公式はあるんです。

ただ、そういうやり方が今の時代に合っているとは思わない。

たまたま並んだ取次チーム。東京本社と地方取次の違いはあるものの、現状に対する危うさは二人とも身にしみて実感しているようだった。

 やぎ(出版社):ちょっとこういう話になってきたら覆面なんてしていられないですね(笑)。

僕ら、出版社が新刊を出すと(取次から)半年間は仮払いがもらえない。書店注文の分は7割もらえますが、残りの3割は半年後に入ってくる。この半年間のうちに潰れてしまわないように次から次へと新刊を出せるのならいいですけど、うちみたいな札幌の小さい会社は頑張って年間5冊くらい。

常に台所は火の車状態です。 

パンダもいれば、ミュージシャンぽい人もいる。知り合い同士、二人・三人規模で話したことはあっても、このメンツ・この人数で集まるのはこれが初。

さそり(元雑誌編集デスク・現著者): 僕が編集デスクだった雑誌も(採算は)厳しかったです。一冊750円で売っていますが、本音を言えば2000円にしたいくらい。収益は広告頼みだったんですが、今は広告もWEBの時代なので状況は書籍と同じです。

ぱんだ(製本業):会社の先輩たちから聞いた話ですと、雑誌全盛期は製本工場も大忙し。

今は製本の売上はピークの時の3分の1になりました。それでもやっていけてるのは製本以外に自社製品を作ったりサービスを増やしているから。製本オンリーじゃないからです。

Amazonで売れるより書店で売れた方が取り分がいい

皆で悲痛な実態を共有するなか、意外なトピックも飛び出した。

 しゃち(図書の整備屋):今、児童書の売上がいいんです。なぜなら今の小学生が平均、月に13・2冊の本を読んでいるから(皆どよめく)。少子化でも子どもたちが読んでいるから売れる。だからポプラ社とかの出版社も力を入れる。それになんと言っても質がいい。すばらしいです。

ボクは今、ご年配の方にも「児童書を読んでください」と勧めています。日本の出版史の中でも児童書は今が一番充実していると思います。ですよね?ひつじさん。

ひつじ(小売・執筆・イベント):はい、若い作家さんや画家の方がどんどん出てきています。私のお勧めは、化学同人という理系専門書に強い出版社が今、児童書や絵本に力を入れていて、ここの絵本がすごくいい。化学同人、ぜひ覚えておいてください。

(後日おすすめの一冊を教えていただいた。それがこちら

 このあと、話題は「本屋は専業でやっていくのが難しい」か「目的もなくふらりと立ち寄って、書店の個性(選書)で買わせる本屋がいい」のか。量か、質か、スピードか。

2022年12月配信の記事によると、全国の書店店舗数は8,642店(前年度は8,789店で147店の減少)。

書店が減り続け、この日の登壇者ですら「ポチって」本を手に入れている現状に、カジタさんがあえての問いかけを投げてきた。

「街から書店がなくなってもよくないですか?」

やぎ(出版社):そうなったら倒産ですよ(笑)。うちは全国じゃなくて道内で売れてますから。去年、弘栄堂書店さんや紀伊國屋書店オーロラ店さんが閉店した影響は出ています。

 さそり(元雑誌編集デスク・現著者):出版社に入るマージンは書店とAmazonを比べると、圧倒的に書店の方が高いんです。Amazonの手数料がとにかく高い。その意味でも書店がなくなったらイヤですね。

個人的にはボク、小さい頃は近所の本屋さんに育ててもらったという思いがあるんです。「今度こんな本が出るよ」と教えてもらったりして。

あと、鉄道好きの身としては神保町にある書泉グランデの品揃えがすごい。一日中いられます。そういう専門性の面でも書店は大事。

かに(シェルター兼書店):遅れて参加してすみません。うちは暮らしに困っている方のシェルターありきで始まったちょっと特殊な事情で2021年10月にオープンしました。
今は終活のお手伝いをしたりして、やれることを広げていますが、まちには本屋があるものだと疑いもなく思っています。

とら(田舎の書店&移動書店):今、白老町には私の他に本屋がありません。スーパーの雑誌コーナーくらい。東京時代、出版社の営業をしていて「本を売るってこんなに大変なんだ!」と思った記憶があります。

自分の健康を考えると、残業を重ねて給料をたくさん稼ぐよりも健やかで幸せな毎日を送りたい。それが北海道にIターンした理由のひとつです。

とらさんは定期的にbokashiでも移動書店を開店している。

 紙の本には皆、思慕も愛着も感じている。だが一方で、「構造には難あり」と誰もが感じているはずだ。次の質問「出版業界の構造、今のままではダメ?」でその思いが噴出する。 

取次が強い配本システム、FAX問題…謎の多い出版業界

しゃち(図書の整備屋):自分は編集や取材もするので、出版社からの依頼を受けてこれからとある本づくりに取りかかります。ディレクションごと請け負う自分が自由にできる予算は正直、潤沢とは言いづらいです。

ただ、同じシリーズの本が5刷までいって、重版するとちゃんとその分の利益が出版社だけじゃなくて著者にも入る。そこに望みをかけています。
出版社はどこも予算がない状況でしょうが、ボクはまだ発想とパッションと気合いでなんとかいけると思う。組み合わせ次第、手数次第かなと感じています。

さそり(元雑誌編集デスク・現著者):ボクが最近出した本は地図に関する本だったので(地図を広げて見てもらうために)紙じゃないとダメ。デスク時代も飲食店取材はできるだけ、店主のこだわりや人間味、ストーリーを伝えるようにしてWEB上にある「情報」との差別化を図っていました。

 日本の取次事情(ほぼ二社独占体制)は非常に独特であり、課題は常にある。

北海道ブックシェアリングが2019年12月に発行した会報誌「ぶっくらぼ」によると、「1000円の本の売上構成は出版社が700円、取次は80円、書店は220円」とある。

契約ごとに細かい違いはあるとしても、これが本に関するステークフォルダーの取り分の目安になる。

だが現代は本を送る郵送費も高くつき、「取次が地方に本を送れなくなる時代の足音も聞こえてきている」との発言も出た。

 うさぎ(地方取次):(取次がどこの書店に何冊送るかを決める)配本システムによると、芥川賞とか直木賞とか大きな賞をとった本は、大きい書店に優先して送るようにできている。そういう構造なんです。

そうすると大手書店がないまちの人たちは、話題になってるから読みたいのに地元書店に並ばないからすぐに買えない。じゃあAmazonが速いよね、ということになりますよね。

いや、何も賞をとった本だけが大事だと言いたいんじゃなくて、こういう構造がある一方で、探す楽しさがある書店が少なくなってきたんじゃないかなとも思う。

それと、本だけじゃなくて今、新聞も読まれなくなってきてますが、書評はすごくいいんです。購読者が減る中、文化欄に力を入れてるよね。

 いのしし(新聞記者):新聞が以前のように読んでもらえない時代にどうやったら読んでもらえるのか…それにはやはり、書評やニュース解説の鋭さ、深さ。コンテンツですよね。

記者の間でもよく言われてたのは「(その話題について)本を出せるくらい取材をしているのか」。

紙の本もコンテンツさえしっかりしていれば、まだやりようがあると思う。みんなが食べていける構造を作っていけたらいいですよね。

やぎ(出版社):日本の取次さんはAmazonと戦う事をあきらめたんですかね? 今のままだと書店がAmazonのショーウィンドウ化している。お客さんは書店で実物を見て、Amazonでポチる。この現状をなんとかしないと…。

トーク終了後、登壇者同士でも「とても刺激的だった」「こういう本音の会をもっとやりたい」といった前向きな意見が交わされた。

このあと、出版業界(書店・出版社・取次全て)がいまだにFAXでやりとりをしている「なぜデジタル化できない? FAX問題」でこの日一番盛り上がる。

「メアドがわかれば担当者に直接送れる」「営業はいまだFAXだけど、流通部門はデジタル化ができている」などなど、現場のリアルな声が飛び交った。

皆が使いやすい新しい流通プラットフォームは作れるのだろうか。

 ちなみに、ミシマ社の呼びかけで始まったFAXを使わないシン・プラットフォーム「一冊!取引所」の使い勝手の良さはたびたび耳にする。
大手取次に口座を開くことができないひとり本屋さんたちが喜んで使っているようだ。

《次の形の本のありか》を皆で変えていく始まりに

時間があっという間に過ぎていく。最後の質問は「紙の本に未来はある?」。全員が順繰りに答えていく。 

とら(田舎の書店&移動本屋): 棚の美しさは紙でしか表現できないもの。これからも頑張っていきたいです。

ぱんだ(製本業):「紙じゃないとダメ」という需要はいつの時代にも必ずあるもの。ただ、今、紙の値段がめちゃめちゃ上がっています。ニーズも多様化しているので、それに応える体制を整えるのがすごく大切だと感じています。

ひつじ(小売・執筆・イベント):先ほど「本屋がないと困る?」という質問がありましたが、実は私の活動の一つにブックコーディネーターというのがあり、「本屋以外で本を売る」ことを広めています。

カフェとかアパレルのショップとか(本屋を名乗っていない)みんなが本屋さんになればいい。これも、本屋という形が残る道だと思ってやっています。

それともう一つ、今、すごく情報過多の時代ですよね。情報があり過ぎて、全てのことが芒洋としている状態。でも本には必ず、始まりがあって終わりがある。この「区切りがある状態」を人はどこかで求めていて、心のよりどころにしているんじゃないかとも感じます。

絵本や児童書も子どもたちが物理的にめくったり、かじったりして、物語を全身で取り入れていく。そこが紙の本にしかない魅力だと思います。

さそり(元雑誌編集デスク・現著者):紙の本はものとして残るし、そこにいろんな思い出がひもづいていきますよね。

でももし、これがデジタル一辺倒になっていくと、今から1000年後の人たちが21世紀を振り返った時に、ボクらがどんな風に過ごしていたかわかるのかなぁ、なんて勝手に心配したりしています。

かもめ(書店系ライター):紙の本という意味では今、個人が自由に作るZINEが元気。「文学フリマ」や「NEVER MIND THE BOOKS」といった即売会で作者がお客さんから直接感想を聞ける。そこに何かこれからのヒントがある気がします。

それと、よく耳にする「○○に未来はあるのか」という問いかけ自体、どこかの誰かが作ってくれるであろう未来を当てにしている気が。未来は自分たちで作っていく。自分事として思いついたことをやっていきたい。

かに(シェルター兼書店):「紙の本に未来はあるのか?」と聞かれたら、もちろん「ある」と答えるし、ビジネスとして継続できると勘違いでも信じたい。

先日、「紙背文書(しはいもんじょ)」(古代より近世にかけて受領した文書、不要となった暦、典籍などの紙の裏面(紙背)を再利用したもの)というものを知って、正式な文章ではない殴り書きからも当時の事情を読み取れることに衝撃を受けました。紙だから投影できるものがあるんだなと。

先ほど「パッション」という言葉も出ましたが、ボクもいいものを作る・届けるには「情熱一択」だと信じてます。

しゃち(図書の整備屋):ボクもあまり悲観はしていないんです。出版のビジネスモデルをとりまく環境は時代とともに変わるから、これからはこれからのやり方があるはず。

それよりも、大学で教えていて目の当たりにする「本を読まないコは情報収集ができない」、これは間違いのない事実です。彼らは本を読んでいないから、知識のベースがない。かなり深刻な事態です。

その一方で今話題のChatGPTの進化が相当ヤバイ。ボクはもうChatGPTと友達になりました(笑)。あれほどオンラインの優位性を活かせるとは…驚異的です。

やぎ(出版社):本は手触りとかを含めて「体験」ですよね。だから記憶や思い出もひもづく。その快感を人は手放せないんじゃないかなあと感じます。

作り手としては、今までのようにひたすら自分が読みたいと思った本を作る。その繰り返しです。

いのしし(新聞記者):新聞は読み終わったら捨てられたり、家事に再利用されることもありますが、紙の本はそのまま「所有」できる。手元に置いて、何度も読み返すことができる。

ということは「所有したい」と思ってもらえる本を作るには、とにかく「コンテンツファースト」。中身で選ばれる本になるかどうかが、大きな境目になると思います。

うさぎ(地方取次):出版にまつわるいろんなことは、きっとこれからも「二極化」と「多様性」が混在すると思う。

ただ、紙の本には人が入る隙間がたくさんありますよね。思いきって手書きの本にするとか、写真集だけど背を綴じないで一枚一枚の写真を紙封筒に入れるとか、いろんなやり方がある。

流通(取次)に関しては、もしかすると将来的に取次がいらなくなる時代が来るのかも。そんな予感がしています。

とかげ(大手取次):実を言うと、今日の集まりはボクがカジタさんをそそのかして、こういう場を作ってもらいました。この業界に入って驚くことばかりで、自分が好きな場所だからこそ強烈な危機感を持っています。

「出版業界にいる皆さんは一体どんなことを考えているんだろう」。それが知りたかったので、今回こういう場が実現できたことがすごく嬉しいです。

これを機会に、《次の形の本のありか》を皆さんと一緒に変えていけるのかなという希望も見えてきた気がします。今日はありがとうございました。

本にたずさわる職種は、実はとても多い。この日は残念ながら来られなかったという図書館関係者しかり、教育関係者や装丁デザイナーなどなど…数え出したらキリがない。

だがそうした人たちが立場や所属を超えて話せる機会は、ほぼ皆無に近かったはずだ。

だからこそ、この日のメンバーも実行委員の呼びかけに喜んで応え、「忖度なし」の本音トークで盛り上がった。

覆面&匿名というちょっと芝居がかった設定にも、背中を押された気がする。
こうした前向きな集まりを用意してくれた実行委員の方々に心から感謝を伝えたい。

カジタさんが最後に「ボクから言いたいことは一言です。みんな、仲良くしてください!」と締めくくった。「みんな」とは、自分たちだ。聞きに来てくださったお客様にもそれが伝わったのではないだろうか。

会場となったコワーキング・レンタルスペース「bokashi」(https://bokashi.ink/0)。一階はカフェも営業している 

会場名の「ぼかし」とは、農業の発酵を使った肥料生成工程のことを言う。「米糠や鶏糞などの有機物が、微生物により分解・発酵し肥料化して土に還元される」(bokashi公式サイトより)ぼかし肥のように、この場所で人が集い、発酵して、既成概念を問い直し、社会に還元していこうという思いが込められている。

まさに「このままでは危うい」紙の本の未来を議論するのにぴったりの場であったことと、後日bokashiスタッフのお一人がくれた感想の一部をお伝えして、本レポートを終えたい。

去年祖母が亡くなり、母が10年以上ブログに書きためていた祖母のことを、私製の冊子にまとめ、生前ゆかりのあった方にお配りしました。
紙の本の中に、誰かの手や記憶に所有されて祖母が生き直しているようにも感じられ、家族の自己満足でしょうが、少し癒されたことがありました。

本はパワーがありますよね!私も本のある未来を作る一員でありたいです。

覆面を取った地元出版社と本屋さん。「お名前はかねがね…」
「仲良く」が早速始まっている。

テキスト:佐藤優子
撮影:「本屋のオヤジの娘」クスミエリカ
協力:北海道書店ナビ https://www.syoten-navi.com/


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