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自分の動きを外側から見る習慣

天真体道瞑想クラスやシャンバラ書道などで天真柔操(準備体操)の時に号令をかけながら全体を見渡していると、一定の割合でかなりオリジナルな動きをする人がいるのに気付く。つまり、私の動きとは明らかに違う動きをしているのである。しかし、大抵の場合、本人にその自覚は無く、私と同じような動きをしているつもりであるらしいことが、次第に明らかになって来た。

イベントとか1回きりのワークで体験的に参加される方には、雰囲気を味わってもらえればそれで十分なので、細かいことは言わないのだが、定期的に稽古に参加している会員となると、そういう訳にも行かなくなる。

形(ポーズ)とか型(動き)にはそれなりに意味があって、ある程度正確に行わないと運動の効果は得られないし、ヘンな癖をつけたまま繰り返していると、その動きが染み付いてしまうだけでなく、場合によっては身体にとって良くない影響が出る可能性もあるからだ。

さて、ズレた動きをしていることに対して、本人には自覚が無さそうだということに気づけたのは、以下のようなプロセスを踏んで来たからである。

全体性を捉える「観の目」の効用】に書いたような体験から、私は体操の号令を掛ける時にも「観の目」で見渡していて、一人一人の動きをこまごまと見ている訳ではないのだが、実は、結構よく見えていて、ズレた動きをしている人は大抵いつもズレているのがはっきりと分かるのである。

ただ、最初からあまり細かいことを言われても嫌になってしまうだろうし、初心者の内は、あまり多くの注意点を伝えても却って混乱したり、頭が一杯になってしまう傾向が強いので、色々と気づいていても、直接本人に対して言うような形は取らずに、全員に向けてアドバイスをするスタイルと取るようにしている。

だが、当の本人は自分のことだとは思っていない場合が殆どなので、その方式で自然とズレが修正されたというケースは、今まで殆ど見たことがない。いや、多分一度もない。つまり、ズレている人は、私が全員に向かってアドバイスした動きについて、自分は問題なく出来ていると思っているので、そのアドバイスは自分に無関係だと思っている節があるのだ。

実際、何度かそのやり方でアドバイスを続けても修正がなされない時は、(延々そのままなのもマズいので)頃合いを見て直接個別にアドバイスすることになるのだが、本人的には、まるでその時初めて言われたかのような反応をするのである。それ故、ズレている自覚がないところにこそ最大の問題がある、と私は思うようになった。

と同時に、この問題を解決するにはどうして行くのが良いのかを具体的に考えるようになったのである。以下に、その手法を整理して書いておこうと思う。

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