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映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」と「卒業」の話

 本日公開の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を観て来ました。昼から夕方にかけての上映だったからか、はたまた平日だからなのかは知りませんが、客席は半分も埋まっておらず少し寂しげな館内。
 まぁ空いていた方が見る側としてはありがたいんですけどね。新宿ですし。

 前半は二人の主人公を60年後半~70年初頭のサブカルチャーと共に追っていくのですが、感覚的に楽しむパートなので、ふらっと入った人は眠いだろうな~とか思ったり。私は後述する「卒業」を先日鑑賞したばかりなので、
「Mrs. Robinson」が流れた時なんか胸が滾りましたね。
 このパートが物語の大半を占めるので、万人に薦められる作品ではないです。タランティーノ好きは観た方が良い。

 このまま本当に終わるのかな~、別に終わっても良い映画だよな~とか考えていると始まった例のパート。ぐっちゃぐちゃで本当に笑いましたし、館内もそこそこウケてました。あぁ、俺、今タランティーノ観てる!って。気持ち良かった~

 西部劇に始まり西部劇に終わり、タイトルどーん。ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド、このタイトルが本当に秀逸。鑑賞前と鑑賞前だと重みが違う、かといってタイトルそのものにすぎないストーリー・・・本当に面白かった。あとディカプリオと子役の演技凄い。

 つい先日近所の映画館でサイモン&ガーファンクルのテーマ曲が名高い「卒業」の4Kデジタル修復版が上映していたので、観てきました。
 初見だったのですが、こちらもまたタイトルが本当に秀逸。

 卒業、この二文字から何を想像しますか?大半は学校の卒業式を思い浮かべるのではないでしょうか。私はこの春高校を卒業後ニートになり、もちろん童貞も卒業していませんが・・・

 大学を卒業したダスティン・ホフマンが働かず、大学院にも進まずに夢中になったのは、誘惑されたおばさまの娘の尻を追っかけること。
 ツイートの通り鑑賞中はサイモン&ガーファンクルのテーマ曲と映像表現に圧倒され全く気にならないのですが、冷静になると狂気でしかない。

 娘も娘で彼について行ってしまうし、ラストの結婚式に割り込む描写はドラマチックの欠片もなくて思わず吹き出してしまった。バンドマンに殴られるのが好きな女って、世界中にいるんだ・・・


 私はこの狂気、つまりアメリカンニューシネマの空気が大好きで、陰の空気を存分に纏った青年と、私の周波数があまりにも近くて。主人公に憑依してストーリーを追ってはいくんだけど、鑑賞している自分も彼らに共感していて。いやぁ、映画って本当にいいもんですね。


 「タクシー・ドライバー」のロバート・デニーロしかり、「卒業」のダスティン・ホフマンしかり、なんなんでしょう、あの演技力。
「クレイマー・クレイマー」ではニートの私ですら愛しいわが息子を心から心配に思いましたし、「レインマン」のような変わりものも演じ切るダスティン・ホフマン、凄すぎる・・・
 因みにデニーロ主演の映画で一番好きなのは、「ミッドナイト・ラン」です。バディものも良いよね~

 ネットで映画についてあーだこーだ言い合う知り合いがいないので、Twitterをフォローして適度にかまってもらえると嬉しいです。他にはお笑い落語深夜ラジオと、陰キャラが好きそうなものは大体好きです


冴えないオタクに幸を