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在宅看護実習

今年度も看護学生が在宅看護実習に来ています。

当社では、毎年20名ほどの学生さんを受け入れていて、2、3名のグループで、5日間の実習を行います。
訪問看護ステーションでの実習以外にも、病院での「退院支援」実習もあるとのこと。

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むかしむかし、私が看護学生の頃はまだ、在宅看護実習はありませんでした。

私は、「訪問看護がやりたい!」という一心で病棟勤務を経験した後、この世界に飛び込みましたので、今の学生さんは、学生時代に在宅看護を学問として学び、しかも実習まで出来てうらやましい~。と思う時があります。

保健師学校では地域看護を学びましたが、少し違います。

保健師は地域全体を看る。
看護師は個人を看る。

地域看護は、森・山全体を見る。
在宅看護は森や山の中の木1本1本を見てメンテナンスをする。

そういうイメージでしょうか。

在宅看護実習にあたり、学生さんによくお話しする事は~

・私たちがご自宅に訪問している1時間だけの事実に注目するのではなく、あとの23時間を利用者様がどんなふうに過ごされているのか

・1週間をどんなふうに過ごされているのか

・ご自身ができる事は何か、できないことは何か、誰がどうやって援助しているのか

・どんな人生や、時代背景を過ごされてきたのか

・これから先、どのような生活や人生を過ごされるのか、どのように過ごしたいと思われているのか

カルテの情報や目の前に見える事実だけでなく、見えない事へも、想像力豊かに視点を広げてほしい。
そして、興味をもって実習に取り組んでほしい。

挙げると、学生さんに伝えたいことはきりがありません。

それから、学生実習を受け入れてくださる、利用者さんがあってこその実習であることを忘れずにいてほしいと思います。


そして、在宅看護実習が終われば病院実習に戻る訳ですが、

「病院に入院されている方にも皆、それぞれの家や家族や生活がある」

ということを忘れずにいてほしいと思います。

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そのうち、わが社の新しい看護師スタッフが訪問看護でお伺いした際、

「以前、看護学生時代に在宅看護実習でお伺いさせていただきました、〇〇です。」

とご挨拶させていただくかも。

・・・そんな想像をすると、少し楽しくなってしまいます。

これからの看護を担う、看護学生さん!
応援しています!!

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