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わたしのおしごと

ちょっとピントがはずれているけど、気にしないでくださいね。
カフェ「TuBu」さんのお店を観察したときに、おちびさんが撮った写真。
まだ幼稚園に通っていたころのことです。

きのう家族で『モンテッソーリ こどもの家』という映画を観にいきました。小学4年生のおちびさんは、たまたま出会った「モンテッソーリ教育」を実践している幼稚園に通いました。偶然といえば偶然ですが、運命的ともいえるかもしれません。つむじがふたつあるだけに、宇宙の力も2倍なのかも(笑)

親がみておきたいからと、こどもも一緒にいったのですが、おちびさんが一番楽しんだのかもしれません。舞台はフランスの幼稚園。小さな部屋に20人ほどの子供がいました。整理整頓された小さなお部屋に、きれいに教具がおかれていました。どれもこれも生活に関係のある品物ばかりです。おちびさんには懐かしいものばかり。「これもやったよ。あれもあった!!」。

モンテッソーリ教育では、こどもが手を使って体験を満足するまでおこなえる教具をつかいます。お部屋ではそれを「おしごと」と呼んでいます。相手を尊重しながら、自分のやりたいことを心ゆくまでさせてもらえるのです。ひとつのおしごとに小一時間集中して取り組むこともあるといいます。満足するまで体験すると無上の喜びをあじわい、しずかに教具をおかたづけします。教室が静かなことは、何度か参観にいったので知っていましたが、こんなことをしていたのかと、初めて知りました。

おちびさんは懐かしみながら映画をみていました。両親は「そうか、そういうことだったのか」と感心しながらみておりました。自律心と集中力をみにつけるには、こんな方法が必要だったのかと改めて感心しました。

日本ではまだあまり知られていない教育方法です。実は一世紀近く前からあった方法だったということが信じられません。なぜ、ひろく普及することがなかったのか? ぼくが思うにどうやら先生の養成がむつかしいのではないかと感じます。こどもを尊重し、ほんのすこし手助けをする。それにはかなりの訓練とこどもの観察と、愛情がなければ成り立たないような気がしたのです。ここでこういうのは、まったくぼくの私見ですので、参考にはなりませんが。

メソッドをみつけて体系化したのは、イタリア初の女医さん、マリア・モンテッソーリというひとです。医学をまなび、その後、生物学にも詳しくなったということです。生物の進化の過程を冷静にこどもの活動にあてはめるところが素晴らしいのです。国際モンテッソーリ協会から講義録などの書籍が出ています。これを通して読むと「こどもがいかに未来にとって素晴らしい存在であるか」がよくわかります。興味のある人には、ぜひおすすめしたいものです。

もちろん、発祥の性格上、カトリック精神が取り入れられていますが、特に宗教に特化した教育はなされていないように感じます。3年間を通して「カトリック幼稚園」に通いましたが、信仰を強要されるようなことはありませんでした。クリスマスの礼拝と年長組Aさんのこどもたちによる聖劇は、信仰のないものでも感動するというおまけがありました。それも素晴らしい思い出となり、こころにしまってあります。

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なにより、おちびさんがこころゆくまで楽しむことができたという事実がすべてを語っているように思うのです。大きい映画館にぼくら3人家族をふくめてたった5人で上映されました。もっともっとたくさんの人に観ていただきたいとおもい、早速記事にしてみました。

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