『目的への抵抗』國分功一郎
國分さんの本を読むのは初めてです。副題に「シリーズ哲学講話」とあったので、読みやすそうな印象でこちらを選んでみました。
目的への抵抗、ってどういう意味だろうと思っていましたが、読んで納得。
「目的」を「手段」を正当化するためのもの、と捉えると、目的が必然の世界はとても息苦しい世界です。そこからはみ出ることが人間の自由である…といった内容です。
こう書くのは簡単ですが、そこに至るまでの思考の跡はとても複雑で豊かでした。わたしは片鱗しか言葉にできないけれど、面白かったです。
本の最後のまとめから、一部抜き出します。
わたしは「贅沢」を肯定的に捉えた文脈を読んだのは初めてのように思います。ここだけ読んでもピンとこないかもしれませんが、なぜ贅沢が人間の自由と不可分なのか、気になる方はぜひ本を読んでみてください。学生向けの講話をもとにしているので読みやすいと思います(講話後の質疑応答がレベル高すぎて何も言えなくなります・笑)。
本は2つの講演・講話をもとにしていますが、前半の講演はYouTubeでも観られるようです。
今日はこの辺で。それではまた。
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