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雪で連想する写真展

全国的に大雪の予報で、住んでいる関東でも久しぶりに雪が積もりました。雪慣れしない我が家はたった10センチの雪でも大騒ぎ。通勤・通学路に坂が多いのでそれも心配です。

白い世界を見ると、どうしたって被災した能登半島のことを連想してしまいます。今は気持ちばかりの寄付をすることくらいしかできないけれど、現地の方が少しでも暖かくして過ごせるように願っています。

ところで雪といえば、2年ほど前に「中井菜央 雪の刻(とき)」という写真展を観たことがあります。

写真集も出ています。私は買わなかったけれど、御本人のトークイベントに参加しました。雪が生活に根付く新潟県津南町で主に撮影された写真たち。作品とトークを通じて、雪(とそれが形を変えた水)が入りこんだ津南町の暮らしと、日々の生活の中で雪を感じる中井さんの感性が瑞々しくて、それがそのまま作品からも感じられました。雪の重みや、しんとした空気まで伝わる写真展でした。

もう一つ、だいぶ前の展覧会ですが「グリーンランド 中谷芙二子+宇吉郎展
Greenland
」も雪にちなんだ展覧会。

銀座のエルメスが運営するギャラリーなので、普段からブランドものに縁のない私はかなり緊張して入ったのを覚えています(笑)。
中谷親子の作品がそれぞれ見られたのですが、お父さんの宇吉郎さんは世界で初めて人工的な雪の結晶を作った方。「雪は天から送られた手紙である」との言葉があるそうです。綺麗な雪の結晶の写真がありました。先程の中井菜央さんよりは研究者っぽいアプローチの写真や、グリーンランドに関する石などの標本が沢山展示してありました。
そして娘の中谷芙二子さんの霧の作品。ギャラリーに定期的に霧が立ち込め、別世界にしばし浸ることができました。

どちらの展覧会も、雪だけでなく水や霧など形を変えた雪を展示しているのが面白かったです。そして独特の「しん」とした空気感。まさに雪の中のような音を吸い込む世界を感じられました。日頃たくさんの音に囲まれて生活しているので、作品を見た後は頭がクリアになったような、ふわふわするような、不思議な感覚でした。

写真も素敵だけど、本物の雪を見に津南町にもいつか行ってみたいなぁ。(グリーンランドはさすがに無理そう…。)

ちなみに冒頭の雪の写真は積雪記念に近所で撮った写真なので、本文とはなんの関係もありません。あしからず。
それではまた。

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