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邦画版トレーニングデイ『孤狼の血』

(邦画版だなぁ...)

犯罪者との癒着、当然のように繰り返される違法捜査・・・。配属されたばかりの新人がそんな先輩に振り回されながらも知識が身についていくみたいな。そんな感じで今回の設定はデンゼル・ワシントンとイーサン・ホークの『トレーニングデイ』に似ているワケです。

そんなトレーニングデイ的な展開を期待して見てみたら、何ともまぁ!期待通りの暴力!暴力!!暴力!!!!昭和を舞台にしてるのをいい感じに活かした今じゃ想像もつかない違法のオンパレード!!!!って感じでとても良かったんですが...

(邦画的だなぁ...)と思ったのが、違法捜査やら暴力だらけでとんでもない悪徳刑事だと思っていた先輩刑事(役所広司)が実は正義の人だった的な展開の部分。『トレーニングデイ』では成果を上げつつも、結局ダークサイドに堕ちている先輩をギャング達の中に捨てていくというオチ。だけどやっぱりいい話にしたいよね!てかそうしないと裏切り的な展開も盛り上がりも無くなっちゃうもんね!!

ただ、だからといって退屈な感じじゃなく、なかなかな特殊メイクなり小道具なりで、埋まってた首とか溺死体のアップとかを再現してて、残酷さとか迫真さは欠けることが無かったので良かったですね。

主人公(松坂桃李)も結局は裏ネタで脅したり、ヤクザを利用したりしてるワケですからね。そういう意味でも綺麗事で収まらずに納得いく展開だったなと思います。

役者陣のパワー・説得力

ああいう不精な悪徳刑事で、しかもそれが超メインな役っていうのを演じられるのは確かに役所広司さんしか考えられないなぁと思うぐらい、ハマり役だったなぁ。

それにあんな真っ赤なシャツに、ピンストライプのダブルのスーツをスタイリッシュに着こなしながら、長ドスを携えてるのが様になるのも江口洋介さんしかいないなぁと思ったり。

豪華な俳優陣だけど、知名度というよりかは確かにハマり役でちゃんと実力がある人たちが揃ってたのは、キャスティングの功名だなと思いますね。

ただ全体的に広島弁の指導が甘かったんじゃないかな・・・とは思うぐらいたまに不自然なところがあったのが残念。

文末(あとがき)

近頃、邦画でも評価の高いものが多いですけど、なかなかこういう当たりって少ないので嬉しかったですね。

いつか邦画がアカデミー賞にノミネートでもされることはあるんだろうか。ねぇ。



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