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日常小説:完全同時並列高速思考世界vol.8「理解していれば記憶はいらない(受験本番)」編

この物語では誰もが知りたいと思う謎である「理解していれば記憶はいらない」という人たちのカラクリが少しだけ説明される。
これは私(主人公)のあくまでも私見であり、その真偽は定かではない。
しかしたぶんそれを知ったら、それから理解し記憶しないという状況になるようなアイデアを組み立てる人も出てくるだろうと思われる。
その点が今回の有用情報なのでしっかり持ち帰ってほしい。
それでは、物語がはじまる。

私「うーん。よく手ごたえがわからない」
私はカキカキとシャーペンをテスト用紙に走らせていた。
そう。
ついに東〇大学への入学のためのテスト本番なのだ。
私が特にわからないと思ったの小論文だった。
かなりの量の小論文を書かなければいけない。
私は緊張しているのか、それらの小論文にあまり手ごたえを感じていなかったのだ。
特に以下の小論文は私的には悪問だろう!とツッコンだ問題だった。


理解していれば記憶はいらないといわれることがあるがなぜそういえるかをいえることを前提に記憶術の観点から新しいアイデアを1000字程度で述べよ。※アイデアの実効性はここでは考慮しない。

 私はこう答えた。

 理解とは一種のパターン化である。ここでは高次なパターン化、例えばニュートンが物理を発見するほどの理解を想定しない。ここで想定するのはその物理を教科書で習う場合を想定する。記憶がいらないといわれるのはパターンのパターン化ができているからだろう。ここで問題となるのはパターン化であってもパターンが増えれば増えるほど記憶する量は増していくということだろう。
 今回はパターンを一種の整理の仕方として捉える。記憶術的な観点からいえば、パターン化とは変換表のことである。ある単語、例えば「イチゴ」「リンゴ」「ナイフ」を覚えるとする。これを順番通りに覚えたい。ここではイチゴとリンゴの共通性に着目する。すると色について同じである。またリンゴとナイフの共通性に着目する。私の場合朝食を思いついた。これを経験的に同じであると考える。そして次にリンゴのありそうな場、例えばスーパー、ナイフのありそうな場、例えば台所などをイメージする。これらの様々な同じやイメージがありそうな場をそれぞれ変換表として覚えておく。ここまでは普通の記憶術のアイデアだと思われる。
 これに加えて私は増えていく情報量に対抗するため「スカスカの組合せ表」を提案する。例えば「同じの種類」×「場」の表を作るとき、どちらも27種類しかない場合、27×27の行列をなすことになる。これらのマス一個一個を全て埋めるのではなく、実際に出てきた組合せのみのマスが何らかのイメージを表していればいいと考える。そこでエリア分けをあらかじめしておく。エリアとは行列マスの一部の行列マスたちを集めた地域のことである。エリア分けとはその行列マスをエリアごとに区切り、エリア同士が重なる部分を持つようにする。具体的には森林エリアや市街地エリアなどがあり、森林エリアと市街地エリアが重なる部分があるといった具合だ。それらを使って一個のマスのイメージを暫定的に決めていく。そうすることで一マス一マスの設定をしないでも大丈夫な状態にする。
 このように理解することはパターンをパターン化することにより情報を整理していると考えられる。私はこうした方法を作ることで膨大なパターンの組み合わせに対処できるようになり、膨大な情報量を記憶できるようになると考える。


この小論文は理解の原理と記憶術の原理を知らなければ全く書けないだろうものだったし、実効性はなくていい、ただ面白いアイデアを思いつけという小論文的ではない内容だった。
実効性はなくていいというところより、私は論拠の部分にアイデアを書くことにした。
これは裏目に出るかもしれないと私は思いながらこの問いの小論文を完成させた。

東〇大学の入試自体は私にとってはあまり難しいものではなく、これもパラレル思考のおかげだと思っている。
しかし今回の小論文のあの悪問は私でも運がよかっただけでかなり厳しいものだった。
あの問いは私にとってはハッタリをかましただけのものだったので、不安で仕方なかった。
私「東〇大の認知工学科は、小論文のテストの配点が高いんだよな~」
そう思いながら床についたのだった。


説明
理解がパターンのパターン化を行っているというのは私(著者)の仮説です。それによって情報量を下げているのではないか、と仮説を立てています。ただどのようにパターン化して、そのパターン化した知識をまたどのようにメタパターン化しているのかはわかりません。いくつか考えていますが有力なものはみつかっていません。
 ただIOが高い人はもしかしたらパターンのパターン化を行っているのかもしれないです。なぜなら彼らの脳みそのネットワークはかなり簡潔なものらしく、無駄が少ないのではないか、と言われているからです。ネットワークを簡潔にするには有効なプロセスだけ残して、あとの雑多な岐路(プロセス)は全て除外する必要があるためこの発想に行き着きました。


どうでしょうか?
今回は「パターンのパターン化」と「特殊な同じ化と」「スカスカの組合せ表」がアイデアでした。
もっと派手なアイデアを入れたかったんですけど。。
例えばパラレルハンズのようなものなどなど。
今回からたぶん地味なアイデアを連発するので、その辺よろしくお願いいたします。
今回はここまでです。
good bye

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