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今時のリーダーシップを経営理論をベースに考えてみた

10年前の私が考えた理想のリーダー像のメモより。

リーダーなら。
人を引っ張るべき自分なら
モチベーションある人間を貴重ととらえて
その人の長所というかやる気を最大限考慮して
ときには道にはずれる行動、短所が目立つ振る舞いに
目をつぶらずともだまってうけとめて
その人の良さを引き出すべきじゃないのか。

若い日々の中で描いたリーダー像は人を引っ張りつつもフォローするリーダー像を理想として思い浮かべていたと読み取れる。当時の尊敬する上司を見ていてそう思ったのだろう。

リーダーシップには二種類ある

経営学を学術的・科学的に解説した著者の本を読んだことはあるが、復習がてらに上記の本を手にしたときのリーダーシップの話に目が止まった。なおその時の本の感想は以下。

その中の経営学視点のリーダーシップの話より、「トランザクティブ・リーダーシップ」と「トランスフォーメショナル・リーダーシップ」に別れるとある。

トランザクティブ型は取引の意味で「アメとムチ」タイプに当たる。その中にも三種類の資質を持ち、複数の資質を持つこともある。部下の失敗にどう対処するかの視点でもある。

トランスフォーメショナル・リーダーシップは「啓蒙」タイプ

一方、トランスフォーメショナル型はカリスマ・革新と例えることができる4つの資質を持つ。モチベーションにやる気の刺激。部下一人一人と個別に向き合い成長促進するといった要素である。

この両方のリーダーシップ特性を持っている人もちろんいるとしている。

このリーダーシップ論が実際の業績に影響を与えるかが経営学ではテーマ。そして、日本ではこのトランスフォーメショナル・リーダーシップが求められているのではないかという解説だった。

トランスフォーメショナル型は比率としては男性より女性が多いらしい。啓蒙型の資質を身につけやすいそうで、周囲から期待されている役割の不一致がそうさせているという見方もある。

その上で内発的な動機を促すための言葉の重要性を説いている。言葉とは皆が共感できるメタファーをうまく使うといった点だ。よくビジネス書に例えられるソフトバンクの孫さんが放つ言葉とかが該当する。

リーダシップにおける内発的な動機を促す重要さ

この辺りの話は納得できるところがある。

リーダーとして引っ張ってほしいという場面はよく見かける。昔のリーダー像ではなくて、今時のリーダー像としてフォローし支えテンションをあげてくれるような人がチームに求められていることだろう。

リーダーは役職ではなく役割

そもそもリーダーを役職として考えるとややこしい。

リーダーとマネージャーは違う。その視点を本書ではいただけるのでここでは参考とする。役割が違う。リーダーは明確さが求められる。マネージャーは今いるメンバーの個性把握と配置が大事。役割は真逆。

昔はこの書籍を読んでリーダーというものの才能について考えたことがあるが、今語っているのはリーダーシップ論である。あくまで役割としてリーダーシップがもてるかが大事。誰もが目指せるなれるの視点。

役割なので誰もがリーダーシップを取れるはずだ。この誰もがリーダーシップを持っている状態というのがチームとして望ましい形だ。その上で、中心となって引っ張る存在が必要なのだろう。

リーダー像を意識して行動に移す

これらのリーダーシップ論より最近重視しているのが言葉だ。

メタファーがわかりやすい事例で、その人その人にあった言葉というのがある。同じ言葉で全員に伝わるとは限らない。企業理念ほど抽象度の高いメッセージはトップダウンで現場に落とし込まないと伝わらない。

経営として伝えたいメーッセージを共有して定期的に伝える。そのためには言葉だ。上から下へただ流すのではなく、解釈しそのチームにあった言葉。そのメンバにあった言葉が必要だ。

いいっぱなしでもなく理解をするために同じ目線、同じ状況に触れたうえで目指すべき地点を目指さなければならない。その上で論理的に会社全体のベクトルからぶれない方向性を整える必要もある。

このように戦術的に行動するためにはモチベーションアップもかかせない。だから、フォローとしての行動の評価・はげましがかかせない。トランスフォーメショナル型に求められている素養はこのような視点だろう。

言葉が伝わるためには、それ相応の説明。その説明を聞いてくれるだけの心理的安全性の確保。その順番を一つ一つ丁寧にほどいていく活動がリーダーシップとして求められる明確さだ。

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