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今さら聞けない法人の基礎知識Ⅱ.そもそも法人って何ですか?

1.法人の定義
2.法人にする理由
3.法人の種類
4.法人と個人の違い
5.法人の意思決定


1.法人の定義

「法人営業になりました!」

「おー!花形ですね」

社内で良く聞く会話です。

ところで、そもそも法人って何なのでしょうか?

法人=会社、ぐらいな感じに理解している場合が多いですね。ではそもそも会社って何なのでしょうか?

辞書で調べてみると

会社=営利目的の法人と出てきます。

ということは  会社=法人  ではないということです。

では法人とは

法人=一定の社会活動を営む組織体で、法律により権利能力を認められたもの。

となっています。よく分かりませんよね。

簡単にいうと法人は、法律で認められた団体で、個人と同じく商売をしたり、ボランティア活動をしたり、モノを買ったり、所有したりすることができるようになっています。

個人と同じということは、儲けると税金を払わないといけません、またお金が足りないと借金をしなければいけません。

唯一法人と個人で違うところは、解散や倒産しない限り死なないということです。また法人は自由に解散することができて、自ら終結することができます。

本当にシンプルに考えると、複数人でコントロールしているヒト型ロボットのようなもので、法律上そのロボットに戸籍もあり、名前もあり、市民権もあり、一般の人間とおなじ権利が与えられている。

と考えると分かりやすいのではないでしょうか。

2.法人にする理由

では、ヒト型ロボットだとすると、なぜ法人にするのでしょうか?

ここでも少しディフォルメしてお話させて頂きます。

怪獣と戦うのに、生身の人間一人で戦うより、人型ロボットで戦う方が強そうです。またロボットの方が怪獣を倒すという目的に特化し、専用色がでます。そして何よりも操作する人数を増やして巨大なロボットを作ることが可能です。

ざっくりですが、一人でやるより有利なわけですね。

法人にすると、例えば不動産専用の稼ぐことに特化した、巨大人型ロボットを作れるわけです。(=大型不動産会社)

法人にする理由は、個人一人ではできない仕事をやりやすくするため、ということになりますね。

3.法人の種類

次に法人の種類ですが、会社法に定められた法人は

株式会社、有限会社、合同会社、合名会社、合資会社です。

あれ?医療法人や宗教法人が入ってないよ、と思われるのではないでしょうか?

そうなんです。会社法上は医療法人や宗教法人は法人格に入っていないのです。

では医療法人や宗教法人はなんなのでしょうか?

実は法人は漢字の通り法の人なので、法律が変われば法人格になれるのです。

医療法人(医療法)

宗教法人(宗教法人法)

他にも学校法人(私立学校法)、弁護士法人(弁護士法)、特許業務法人(弁理士法)

こんな具合に会社法上ではなく、色々な法律のもとで法人を作れるのです。というわけでして、法人の種類は思いのほか多いのです。

しかし法人であることは変わらず、ヒト型ロボットの作っているメーカー(これがつまり法律)が違うぐらいのイメージでしょうか?

今回の説明では細かい違いは割愛させて頂きますが、どの法人もヒト型ロボットであることに変わりはありません。

4.法人と個人の違い

ここで仕事をするにあたって、法人と個人の違いを知っておく必要があります。

大まかな違いは法人の定義で説明させて頂いた通り、ヒト型ロボットです。

その中で、対法人の仕事をするにあたり、知っておくべき違いが3つあります。

⒈法人は目的がはっきりしている(株式会社なら利益を上げること)

⒉個人と法律が違うこと(税金や許可など)

⒊複数人が関与していること

この3つです。

特に1の目的がハッキリしていることは重要で、利益を上げることが目的の法人に、利益を削ることになる提案をしても受け入れられない、ということですね。

5.法人の意思決定

では、最後に法人の意思決定はどのように行われるかを説明します。

ヒト型ロボットである法人は、メインパイロットである代表取締役がどのパーツをどのように動かすかを決めています。

法人の規模が小さい間は代表取締役が全てを決めるのですが、規模が大きくなると動かすパーツが多すぎて一人では動かせなくなります。

そこで大まかな動きのマニュアルだけを教えて、各パーツの動かし方はそのパーツ担当ごとに決めて良いという話になります。

つまり、規模が大きくなればなるほど意思決定する人が増えていき、複雑になっていきます。

対法人取引も規模に応じてどの担当が意思決定するのかを理解する必要があります。ただどの法人にも言えることは、代表取締役がマニュアルを決めているということです。

ですのでその法人の大ルールであるマニュアルを知ることが、その法人が何をもとに意思決定しているかを知る手掛かりになります。

小規模法人であれば社長の考え方、大規模法人であれば理念、等がマニュアルになっていることが多いですね。

法人取引を始められる人、苦手な人はまず小規模法人がヒト型ロボットであり、そのメインパイロットが社長だと考えて、社長がどんな考え方なのかを聞いてみよう!ぐらいの気持ちでやってみると良いと思います。

法人取引を通じて、多くの人が仕事にやりがいを感じてもらえれば幸いです!

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