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ダイニングテーブルの選び方② 〜素材編


ここでは主にダイニングの顔とも言えるテーブル天板の素材について詳しく書いていきたい。

天板は素材によって印象が大きく左右される。

木材、セラミック、樹脂、ガラス…
どの素材が良いかは個人によって好みがはっきり分かれるだろう。

数ある素材から僕が最もオススメするのは、木材。木のテーブルだ。

どの素材もそれぞれ魅力があるのだが、今回は「木」にスポットを当ててみたい。


木材の種類(樹種)の選び方

素材感が部屋の雰囲気を決定づけると言っても過言ではない為、樹種選びは重要だ。

素材感は樹種により違いがある。
オークは木目が明瞭で繊細でありながら力強い印象。
ウォールナットは特有の木目を持ち高級感がある。
成長が早いラバーウッド(ゴムの木)は年輪である木目が曖昧でチープさは否めない。

高級材として、オーク(特にミズナラ)、ウォールナット、チーク、マホガニーなどがある。
他に黒檀や紫檀などがあるが、テーブルとしては流通が少ない。

昔から変わらず人気なのが、オークとウォールナット。
硬く狂いにくいため長期使用に向いている。
家具用材として採用されやすく、たくさんの商品から好きなデザインを選べるのも魅力だ。

構造の違い


木材を使用したダイニングテーブルには、無垢(むく)天板と突板(つきいた)天板がある。

無垢とは、木をそのまま使用したもの。
突板とは、丸太を0.2㎜に薄くスライスして表面に貼ったもの。よって内部は木じゃなく、MDFなど構造物の場合が多い。

無垢と突板の決定的な違いは、後に修理できるかどうかということ。

無垢天板は金太郎飴のように、表面の傷を消すためにいくらでも削れる。
反面、突板天板は表面に厚み0.2㎜のフィルム状の木を貼っただけなので、削ると内部材が出てきてしまう。

10年20年使ったダイニングテーブルは表面が傷だらけのことが多い。
そういった時に再塗装などの修理ができるのはとても重要なことだ。

無垢天板は、一枚板、二枚板、三枚板など使用する板を大きく使うと価格が高くなる。
逆に、集成材と呼ばれる木端を寄せ集めて作った天板のように板が細かくなると安くなる。

ここは予算と相談しながら、無垢天板で板が細かくならず素材感を最大限に活かせるようなテーブルを選んでほしい。

購入の動機別に選ぶ基準


新居に合わせて購入する場合、床や建具などの内装材に合わせて選ぶとよい。
ただ、家具を一式同じ素材と色で揃えるなら内装材を無視して選んでも違和感はない。

買い替えの場合は、残る既存の家具(ダイニングチェア等)の素材と色に合わせて選ぶと違和感なく揃う。

チェアも一緒に買い替える場合は、他の家具類の素材や色となるべく合うようなもので選ぶとよい。


木をオススメする理由


最近ではセラミックやメラミンなどの樹脂系も人気だ。
無機質でクールな印象になり、アイアン等の金属脚と組み合わせるとよりスタイリッシュで今の住宅との相性は抜群だ。

だが、ダイニングは食事を並べて家族で団欒する場である。
木のテーブルに見られる木目には、「1/fゆらぎ」と言われる癒し効果がある。
これは自然界に見られる不規則なリズムのことで、快適性と癒しの効果があることが知られている。

それと木のぬくもりが相まって、あたたかな家族の団欒が生まれやすい。

もちろんデメリットもある。

木は加工されて製品になってからも生きて呼吸をしている。
よって使用中に割れや狂いが発生することがある。

特に海外で製造されたものは日本の気候に合わずそれが発生する確率は高くなる。

なので、価格が高くても日本で製造されたテーブルを購入することを強くお勧めしたい。

だがそういった天然のものならではの現象も、愛着が湧く理由のひとつでもあるのだ。

コロナ禍からのウッドショックは依然続き、木材価格は値上げの一途だ。
最近では世界的なウイスキーブームにより、ウイスキーの樽に使う材料として人気の高い北海道のミズナラが更に高騰している。

ダイニングテーブルに限った話ではないが、今後希少価値が上がり続ける高級材で作られた家具は資産価値として持っておくべきなのかもしれない。

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