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第55回理学療法士国家試験PM47


解説

人工呼吸器患者の理学療法の過去問解説です!

離床は積極的に行うことを推奨しており、状態に合わせてギャッチアップしていくため60°までと決まりはない。

離床(座位トレーニング)に制限がある場合
①意識レベルがJCS:2~3桁、②全身状態が不安定、③麻痺などの症状増悪があるなどである。

体位肺痰法:人工呼吸器により換気は保たれているが分泌物が貯留するため必要である。

気道内吸引:粘膜を傷つけないため陰圧をかけずに挿入する。吸引操作や戻すときは陰圧を書けながらゆっくり行う。

吸引カテーテル:感染症予防などの理由から滅菌が必要である。
1回吸引ごとにカテーテル外側をアルコール綿でふき取る。
内腔の分泌物をできる限り除去してから次の吸引を行うことが推奨されているため。
【吸引カテーテルの選択】
口腔・鼻腔では12~15Fr(フレンチ:1Fr=1/3mm)
気管チューブ・気管切開カニューレの内径1/2以下の外形であるもの。
吸引カテーテル:成人10~14Fr・小児5~8Fr
細すぎる場合:吸引時の抵抗が大きく、吸引に時間を要する
太すぎる場合:吸引時にカテーテル周辺から空気が入らず、気道内空気の吸引から肺虚脱が起こる。
カテーテルは1回の使用ごとに廃棄するのが基本。
吸引回数は1~2回
吸引頻度も低い場合:吸引カテーテルが個別包装になっているものを使用する。
一連の吸引が複数回にわたる・吸引頻度が高い場合:1パッケージに数本入っている製品を清潔に使用する。

会話が不可能なため患者が自分のニーズを伝えられるように援助する。
人工呼吸器装着中の患者は、コミュニケーションがとりにくくストレスが溜まりやすいため、YES/NO(うなずき)や唇の動き、コミュニケーションボードの使用など使っても、細かいニーズまで伝えられないができるだけ援助していくことが必要です。

参考文献
高橋仁美・他:動画で分かる呼吸リハビリテーション第5版第1刷発行、中山書店、2020。

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