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「ILループ」を見て思ったんだが、Bリーグの外国籍制限は実情に合ってなくね?【ワイ氏のコラム】


○「ILループ」とは?

ILとはインジュアリーリスト(故障者リスト)のことだ。選手が故障したときにロスターから外してリスト入りさせることで、ロスターの枠を空けることができる。
3つしかない外国籍枠や1つしかない帰化・アジア枠が怪我人で埋まることを回避できて新しい選手と契約することができる。
注意点としては、IL入りするためには医師による診断書が必要であることとILに入ったら1か月はロスターに戻れないということだ。

「ILループ」とは、インジュアリーリスト入りしていた外国籍選手Aが復帰のタイミングで、別の外国籍選手Bが怪我をしてしまったため、外国籍選手Bをインジュアリーリストに入れることで、誰も解雇することなくロスターの外国籍選手4人の状態をキープする状態のことだ(上限は3人)。

例)23-24シーズンの琉球は、クーリーが怪我で開幕はリスト入りしており、カーク・ロー・ダーラムという外国籍選手4人と契約していた。
クーリーが復帰のタイミングでローが怪我をしてしまい、クーリーと入れ替わる形でリスト入りした。
結果として、琉球は誰も解雇することなく4人の外国籍選手との契約をキープすることができている。

注意が必要なのは、このILループは偶然の産物で、もし、診断書を偽造・捏造してILループをおこなったら、脱法ではなく完全なアウトだということだ。
リーグから厳しい罰則が与えられる。

○ILループはバチポコに強いムーブ

このILループが何で話題になったかというと、「強い」からなんよ。
いや、正確に言おう。
Bリーグのチームは、ある脆弱性のせいで不安定なのだが、ILループを使うことで安定するようになるからだ。

その脆弱性とは、「外国籍選手が怪我で離脱すると急激に弱体化する」というものだ。

みんなも知っての通り、Bリーグは外国籍への依存度が高い。チームによっては外国籍による得点が半分以上になるというところもあるだろう。

その重要な選手がたった3人しかロスターに入れないのが今のBリーグのルールだ。
一人が欠場したら厳しくなる。二人欠場したら敗北濃厚だ。
おかしかべえ!!

ILループをすることで、一人が怪我をしてもIL内に選手が控えているので外国籍選手が欠けることを防ぐことができる
このアドバンテージはクッソでかい。

箱根駅伝の前日に選手全員に生ガキを腹いっぱい食べさせて次の日の試合に臨ませたら、選手が10人しかいないチームと補欠含めて16人いるチームだったらどちらが勝つだろうか。
体質と運しだいだが、10人のチームは大きなリスクを背負っている。一人あたり2,3区間を走らなければならない可能性すらある。

この悲しみを背負っているのが今のBリーグだ。生ガキリーグを許すな。
脱法ILループは、ある意味で「光のスキーム」なのかもしれない・・・。

○そもそも外国籍の登録人数が少なすぎる問題

ILループの是非はここでは論じない。
ワイ氏が主張したいのは、「そもそもロスターの外国籍人数制限がおかしくね?」ということだ。

この超重要な外国籍選手が3人しか登録できないのは、違和感がある。映画の悪役が主人公を殺そうとするときに、冥途の土産に真相を全部教えてくれるくらいの違和感がある。

だってさ、オンザコートルールって「2」じゃん。5人の内2人が外国籍っていることは、チーム全体の2/5が外国籍、つまり12人の内で5人が外国籍である方が自然じゃないか?(今の登録3人ってオンザコート「1」相当だと思うで)

そうすると、メリットがめっちゃあるで。
・5人もいれば怪我で欠場者が出ても誰かがカバーできる。ILループいらず。
・欠場者が出て「外国籍がいなかったから負けた」という虚無試合を無くせる。
・プレイタイムの分散にも繋がり、外国籍選手KO☆KU☆SHIが防げる。
・チームにレベルの高い選手が増えるので練習の質が上がり、日本人選手のレベルアップにもなる。

なんでこれだけメリットがあるのにやらないかというと、唯一にして最大のデメリットがあるからだ。それは、

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