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若い人はテレビを見ないは本当だろうか?

民放の競合はオンデマンド配信サービスだけではありません。ご存知のようにネットがそうです。総務省がまとめた「令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」には年代別のテレビとネットの視聴時間が示されています。

図1

赤い棒グラフがリアルタイムでのテレビの視聴時間、青がネットの利用時間です。みごとに若い世代はネットが多くテレビは少なく、年代を重ねるほどに傾向が逆転するのがわかりますね。
これを見て「若い世代はテレビを見ない」「年配はネットを使わない」と結論づけることが多いと思いますが、実際はそれほど単純ではないと僕は思います。なぜなら、例えば20代であっても1日のうち105分はテレビを見ているし、60代であっても同様に60分はネットを見ています。
つまり使い分けの程度を示しているのがこのグラフだと思います。また若い世代がネットで何を見ているかも問題です。

例えばTVerで過去の番組を見ていれば、それは「ネットを通じてテレビを見ている」ことになります。要はネットがテレビも新聞もラジオもほとんどのコンテンツを提供していることが実態を曇らせているように思います。僕の生活でもスマホ(ネット)で日経電子版を読む時間はフェイスブックやYouTubeよりも圧倒的に多い。しかしこのデータでは新聞など吹けば飛ぶほどの時間しか割いていないように見えます。要はスマホというデバイスで何を見ているかが問題だと言えます。