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[NFL]2024ドラフト感想戦とグレード_NFC南地区&NFC西地区編

4回シリーズの最終回です。
そういやもうすぐケンタッキーダービーですね。てか明日か。
ジャンル別で言うと米国で3番目に視聴者数の多いスポーツ中継にYahoo!知恵袋ユーザーのみなさまもぜひご注目くださいませ。

※ご参考

そんなわけでこれらの続き

まもなく発走です。

アトランタ・ファルコンズ(D)

各巡上位の指名順でかつ3巡目をふたつ保持、加えてFAの大型補強でQBの心配は無用と、かなり有利な条件で迎えたドラフトでした。
補強ポイントはとにかくディフェンス。各ポジションとも経験に乏しく、例外的にDTにはベテランがいるものの逆にベテラン過ぎて将来性が不安、という構成です。

《もともと》
1巡目8位
2巡目43位
3巡目74位
3巡目79位
4巡目109位
5巡目143位
6巡目187位
6巡目197位

《結果》
1巡目8位:マイケル・ペニックス・ジュニア(QB)
2巡目35位:ルーク・オーホーホロ(DT)
3巡目74位:ブレイレン・トライス(EDGE)
4巡目109位:ブランドン・ドーラス(DT)
5巡目143位:JDバートランド(LB)
6巡目186位:ジェイス・マクレラン(RB)
6巡目187位:ケイシー・ワシントン(WR)
6巡目197位:ザイオン・ローグ(DT)

とまあ物議をかもす1巡目指名になったわけです。
それ以外を見るとディフェンス中心ってことではあるのですが、かゆいところに手が届いている印象はありません。2巡目にしてもトレードアップするのであればCBだろ!?ってな感想を抱いてしまいます。
ただし、わたし個人的に今年のQBの中で将来いちばん活躍するのはぺニックス・ジュニアじゃないかって気がしてます。
とは言えなー・・・。
まあ盛り上がったからいいけど。

カロライナ・パンサーズ(C+)

長い長い「再建期」を終えたいチームです。FA戦線ではたくさん出て行ってたくさん入ってきました。
パンサーズのチーム構築のテーマは「ヤングを助ける」。昨年大枚はたいて獲得したQBブライス・ヤングのためのメンバー集めを進めることです。そのため指名もWRとOL中心になると見られていました。

《もともと》
2巡目33位
2巡目39位
3巡目65位
4巡目101位
5巡目141位
5巡目142位
7巡目240位

《結果》
1巡目32位:ゼイビア・レガット(WR)
2巡目46位:ジョナソン・ブルックス(RB)
3巡目72位:トレビン・ウォレス(LB)
4巡目101位:ジャタビオン・サンダーズ(TE)
5巡目157位:ショー・スミス=ウェイド(CB)
6巡目200位:ジェイデン・クラムディ(DT)
7巡目240位:マイケル・バレット(LB)

トレードアップで1巡目に滑り込み、WRを獲得しました。NFLドラフトでは全体1位と2位やら99位と100位やらの間には大して違いはありませんが、32位と33位は地味に大きな違いですからね。この順位でお好みのWRを指名できたことは大きいでしょう。
が、7つある指名権のうち3つをオフェンスの、しかもスキルポジションに費やしたというのはどうなのでしょう?

ニューオーリンズ・セインツ(A)

セインツって昔からわが道を征くイメージですよね。このドラフトでも他人がどうあれ自分たちのやり方を貫くってな感じの立ち居振る舞いが予想されてました。
穴をふさぐならオフェンス、厚みを持たせるならディフェンスって感じの指名になるでしょうか?
IOL、TE、DTあたりにニーズがありそうな感じ。

《もともと》
1巡目14位
2巡目45位
5巡目150位
5巡目168位
5巡目170位
5巡目175位
6巡目190位
6巡目199位
7巡目239位

《結果》
1巡目14位:タリーズ・フアーガ(IOL)
2巡目41位:クール=エイド・マッキンストリー(CB)
5巡目150位:スペンサー・ラトラー(QB)
5巡目170位:バブ・ミーンズ(WR)
5巡目175位:ジェイラン・フォード(LB)
6巡目199位:クリスチャン・ボイド(DT)
7巡目239位:ジョザイア・エジリム(OT)

フアーガで穴をふさいで、マッキンストリーで分厚くするという方針できました。
これによってセインツは32チーム中ナンバーワンと言ってもよいほどのディフェンスバックの分厚さを誇ることになりそうです。
下位のトップではQBを獲得。現在のエースであるカーがあと何年できるのかを考えたときにこれは適切な投資になる気がします。

タンパベイ・バッカニアーズ(A)

いなくなった選手に注目しましょう。
まずキャップカジュアルティでシャキール・バレットが放出されました。そして今年の3巡目指名権とトレードでカールトン・デービスも他チームへ去っています。
さらにここ数年は不調に苦しんでいたものの、オフェンスラインの大黒柱だったライアン・ジェンセンも引退しました。そのほかIOLがごそっと抜けています。
ドラフトでは彼らのポジションを補うことが予想されていました。

《もともと》
1巡目26位
2巡目57位
3巡目89位
3巡目92位
4巡目125位
6巡目220位
7巡目246位

《結果》
1巡目26位:グラハム・バートン(IOL)
2巡目57位:クリス・ブラゼル(EDGE)
3巡目89位:タイキー・スミス(S)
3巡目92位:ジェイレン・マクミラン(WR)
4巡目125位:バッキー・アービング(RB)
6巡目220位:イライジャ・クレイン(IOL)
7巡目246位:デビン・カルプ(TE)

おお!派手さはないもののなかなか堅実に良い選手を指名してませんか!?
特に89位のタイキー・スミスをこの順位で採れたのはめっけもんですね。めっけもんって意味わかりますか?最近あんまり聞かない俗語ですね。掘り出し物くらいの意味です。
グラハム・バートンはIOLのナンバーワンではありませんが、おそらく即戦力として、それなりに長く活躍するんじゃないかなって思います。

アリゾナ・カーディナルズ(B+)

事前に集計した「さいつよランキング」で1位に輝いたアリゾナ。

QBに困ってないチームの中で最上位の指名権を持っていたこともあり、ナンバーワンプロスペクトのMHJの指名は確実視されていました。
WR以外ではやっぱり貧弱なディフェンスをなんとかしたいでしょうか?「アリゾナのディフェンス」と聞いて連想できる目玉選手というのがいつ出ていくかわかんないブッダ・ベイカーくらいしかいないため、上位でディフェンスの目玉選手を指名したいという事情もありました。

《もともと》
1巡目4位
1巡目27位
2巡目35位
3巡目66位
3巡目71位
3巡目90位
4巡目104位
5巡目138位
5巡目162位
6巡目186位
7巡目226位

《結果》
1巡目4位:マービン・ハリソン・ジュニア(WR)
1巡目27位:ダリアス・ロビンソン(EDGE)
2巡目43位:マックス・メルトン(CB)
3巡目66位:トレイ・ベンソン(RB)
3巡目71位:アイザイア・アダムズ(IOL)
3巡目82位:チップ・ライマン(TE)
3巡目90位:イライジャ・ジョーンズ(CB)
4巡目104位:デイドリオン・テイラー=デマーソン(S)
5巡目138位:ゼイビア・トーマス(EDGE)
5巡目162位:クリスチャン・ジョーンズ(OT)
6巡目191位:テイホーン・パーマー(WR)
7巡目226位:ジェイデン・デービス(CB)

3巡目を一つ追加し、全12名を指名する暴れっぷり。予定通りMHJと、27位でディフェンスを指名しました。オフェンスディフェンスバランスよく6人ずつの指名で、かなりの強化じゃないでしょうか。
MHJとアイザイア・アダムズはすでに若手の時期を過ぎ、今年結果を出さなきゃいけないカイラー・マレーの救いになってくれるんじゃないでしょうか。

ロスアンジェルス・ラムズ(B)

オフ最大のニュースはチームの象徴であるDTアーロン・ドナルドの引退でした。
当然その穴を少しでも埋めるという動きはあるはずで、多少無理をしてでもDTを指名しに行くのではないかとみられていました。
ディフェンスバックの補強は十分行えていますのでそこですかね。
一方のオフェンスはIOLが足りないと言われてましたのでスキルポジションよりはそちら優先という見方がありました。

《もともと》
1巡目19位
2巡目52位
3巡目83位
3巡目99位
5巡目154位
5巡目155位
6巡目196位
6巡目209位
6巡目213位
6巡目217位
7巡目254位

《結果》
1巡目19位:ジャレッド・ヴァース(EDGE)
2巡目39位:ブレイデン・フィスク(DT)
3巡目83位:ブレイク・コラム(RB)
3巡目99位:カムレン・キンチェンズ(S)
5巡目154位:ブレナン・ジャクソン(EDGE)
6巡目196位:タイラー・デービス(DT)
6巡目209位:ジョシュア・カーティー(K)
6巡目213位:ジョーダン・ウィティングトン(WR)
6巡目217位:ボー・リマー(IOL)
7巡目254位:KTレベストン(IOL)

1巡目2巡目で頼りになりそうなディフェンスプレイヤーを指名しました。
IOLはもう少し早めに指名してもよかったかもしれませんが、ディフェンスの優先度を考えると指名できている分問題はないと思います。

サンフランシスコ・フォーティーナイナーズ(B-)

豊富で分厚い選手層がすでに備わってますので、どのポジションを指名してもよい状況にありましたが、1巡目では比較的層の薄いオフェンスタックルを指名するだろうと言われていました。
今年のオフェンスタックルプロスペクツのレベルは高く、31位といういささか不利な1巡の指名順でも例年以上のレベルのOTが指名できる公算が大きかったからです。
あと、注目されたのはブランドン・アイユークあるいはディーボ・サミュエルといった現有のWRたちのトレードです。
彼らは2巡指名権クラスと言われており、彼らを代償に2巡目をひとつ追加するのではないかとの予想もありました。

《もともと》
1巡目31位
2巡目63位
3巡目94位
4巡目124位
4巡目132位
4巡目135位
5巡目176位
6巡目211位
6巡目215位
7巡目251位

《結果》
1巡目31位:リッキー・ピアソル(WR)
2巡目64位:レナルド・グリーン(CB)
3巡目86位:ドミニク・ピューニ(IOL)
4巡目124位:マリク・ムスタファ(S)
4巡目129位:アイザック・ゲレンド(RB)
4巡目135位:ジェイコブ・カウィング(WR)
6巡目215位:ジャレット・キングストン(IOL)
7巡目251位:テイタム・ベスーン(LB)

31位でのリッキー・ピアソルの指名には多少の驚きが伴いましたね。この時点でアイユークあるいはディーボとの別れは確定的のように思われました。
が、2日目にそういう動きはなく、2巡目でCBを指名、そして3巡目でガードを指名しました。
この3人の中でファンが納得しているのはガードのドミニク・ピューニだけと言われています。
決して弱音を吐かない男・トレント・ウィリアムズがミスター・イレレバントを完璧に守り続けられる期限へのカウントダウンは始まっています。ファンはそれにやきもきしてるんですよね。

シアトル・シーホークス(B)

新しいシーホークスがスタートしています。レギュラー級のベテラン何人かがいなくなり、ピート・キャロルのフィールド上での仕事も終わりました。
それでも良いプレイヤーは何人も残っていますが、優先して獲得すべきはオフェンスラインでしょう。次いでラインバッカー、そして次の世代を担えるDTも余力があればという感じです。
一部では3日目にQBを指名するのではないかという噂もありましたが、サム・ハウエルを獲得するための代償がシアトルなりに本気だったという報道もありましたので、個人的にそれはないかなと思ってました。

《もともと》
1巡目16位
3巡目81位
4巡目102位
4巡目118位
6巡目179位
6巡目192位
7巡目235位

《結果》
1巡目16位:バイロン・マーフィーⅡ(DT)
3巡目81位:クリスチャン・ヘインズ(IOL)
4巡目118位:タイリス・ナイト(LB)
4巡目121位:AJバーナー(TE)
6巡目179位:サタオア・ローミア(IOL)
6巡目192位:DJジェームズ(CB)
6巡目207位:マイケル・ジェレル(OT)

少し意外でしたが1巡目はDTに行きました。2巡目がなかったのでオフェンスラインを確保するかなーとも思ってたのですが、まあこれはこれで良い選択だったと思います。
的外れな選択はなかったと思うのですが、驚きのある好ピックもなかったと思います。
あとやっぱりQBの指名はありませんでしたね!

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