FORTHERs限定『ONLINE INNOVATION』翻訳出版ワークショップ
2023年1月7日(土)10:00〜18:00
BMIA高輪オフィス
ファシリテーター:山本、西村、三宅
参加:FORTHERs有志
文責:三宅泰世(BMIA常務理事)
リアルなビジネスでのワークショップ「翻訳出版ワークショップ」
新しいオフィスでリアルのワークショップです。なにかスキルを修得するとかではなくて、リアルなビジネスを目的に7名のFORTHERsが集い、非同期で2名が参加。本当に贅沢な先鋭揃いのメンバー。NTT西日本、NTTデータ、NEC、日立製作所、シミックホールディングス、NTT −ATと日本を代表する企業の現役バリバリのメンバーです。
ハイス・ファン・ウルフェンの新著 『ONLINE INNOVATION』(BIS Publishers 、2022年) の下翻訳の作成が目的です。
BMIA常務理事の山本伸が日本で初めてFORTHの認定ファシリテーターになったのが2015年。その翌年に私(三宅)も認定をとっています。
2021年1月に『イノベーションの迷路』(サウザンブックス)の出版が開始され、この書籍がきっかけで多くの方にFORTHイノベーション・メソッドやINNOVATION MAZEを知っていただくことができました。
その後、BMIA理事となった西村祐哉によりNEC、NTTデータに多くのFORTHERsが誕生しました。現在、日本には世界で最もFORTHの認定ファシリテーターがいます。
Covid-19により、FORTH イノベーション・メソッドも困難に遭遇しました。しかし、ハイス・ファン・ウルフェンは仲間たちとともに、オンラインでFORTHを実行する手法を体系化したのです。その後、FORTH イノベーション・メソッドはオンラインファシリテーターのコースが提供されるようになり、昨年10月のFORTHイノベーション・メソッド公認ファシリテーター養成講座では、オンラインとリアルのハイブリッドでFORTHの旅が進んだのです。
今回の出版企画は、3年振りのハイス・ファン・ウルフェンの来日をきっかけにしています。
「また、翻訳出版しよう!」という一言でそのプロジェクトが開始。
2022年10月27日、ハイス・ファン・ウルフェンを中心に、出版企画のメンバーと、『イノベーションの迷路』のクラウドファンディングでお世話になったサウザンブックスとパワーランチで、即断即決即実行。プロジェクトがスタートしました。
恥ずかしい話、発起人の私は、海外留学も海外で働いていたこともありません。北米、欧州の営業をしていたことや専門分野の技術資料程度は読み解けますが、英文で文章を書く。専門的な論文や資料を作成する英語力はないのです。しかし、周りにはちゃんといらっしゃるじゃないですか! すごい仲間がいます。自分では無理でも優秀な仲間がいればできることはいくらでもあるのです。(ひとりでがんばらないこと。FORTHで学んだ大切なことです。)
思い出される『イノベーションの迷路』出版の大変さ
実は……、『イノベーションの迷路』の翻訳出版にはとても苦労しました。
技術開発系の企業にいる私にとって、FORTHイノベーション・メソッドよりも、FORTHをベースに4つの起点、10のステップを提供するINNOVATION MAZEのTechnology Routeの手法こそが本当に欲しいものでした。
理事会で出版企画を起案し、大手の出版会社を回ってはみたものの、当時の大手出版会社は書店の実店舗の閉鎖、電子図書の普及により3000円を超えるようなビジネス書の出版には後ろ向きでした。
「伸さん、クラファンでやってみようか……」
しかし、このクラファンの出版、不安と大変さとが予想以上でした。
400万円を超える目標金額。その金額を集めるためには、ひたすらメルマガを書く! 軟禁状態でも書く! とにかく書く! そして、自分でも力の限りお金を入れていく。迫る期限、伸びなやむ集まるお金。最終局面のメルマガの文頭は「助けてください!」の連続でした。
BMIA会員はじめ、ご協力くださったみなさんのおかげで目標金額は超えたものの、実際の本翻訳へと進むと、今度はいろいろな制約がありました。
ハイス・ファン・ウルフェンはデザインにも厳しい方です。英語を日本語化すると、だいたい1.5倍以上の文字数になりますが、ハイス・ファン・ウルフェンからの要求は
版の形は原著と同じ横長
原著と同じページ構成
グラフィックと文字のレイアウトは原著と同じ
これは……、翻訳する側にも相当なスキルが要求されます。翻訳された日本語を文脈や意味を失わないようにどう削り、まとめるか? 専門的なスキルが必要です。
サウザンブックス社はクラファンで多くの翻訳出版実績のある会社です。
この難しい要求にもしっかり応えてくれたし、特にうれしかったのは、原著よりも相当上質な紙を選んでくれたこと。
本当に素敵な書籍が創り出せました。
ご協力いただいた皆様ありがとうございます。改めてお礼申し上げます。
そして、『ONLINE INNOVATION』の翻訳ワークショップへ
FORTHERsが集まり何かをやるならば、はじめにやるのはもちろん「イノベーションの使命」つくりです。
「ONLINE INNOVATION」翻訳出版の使命
思想感を言語化することで可能性が開けるのです。
私たちの創造的な人生をコントロールし世界にインパクトを与えていくのです。そのためには、自分や組織にある固定観念を壊していく必要があるのです。それは「対話」により知恵の泉に至ることによって起こるのです。
オンラインだけにより過ぎていたこの数年間があるからこそ、いま、理想的な”We”nnovationの民主化を示すのです。このONLINE INNOVATION、HYBRID INNOVATIONの手法を出版することで、Japan FORTHERsのブランド価値を高め世界にインパクトを与えていくのです。
それは誰のための本か?
みんなとイノベーションをおこしたいのにローケーションがバラバラで、なかなか東京とかに行けない。
オンライばかりでうまく行かない。
この本によって現地だけでなく、いろいろなロケの人達と協力できたらいいなと思っている人。
チームで、それなりの根拠データーを持って事業機会を出せと言われているリーダー。
効率重視のリーダの元、敷き詰められてたオンラインmtgで辟易しているイノベーションをおこしたい人。
「イノベーションを起こせ。ただしオンラインで」と振り回されてしまった現場のリーダー。
新規企画検討のリーダー。
とにかくオールドファッションで進めろと言われているけど、直感ではそれはないよなあと悩んでいる人。
過去のプロジェクトでもがいてきた人たち。
30代中堅社員。創造するために入社したのに、そうなっていない組織の中で仲間作りしたい人。
書籍全体のストーリーを脳にダウンロードしてしまう。
9名それぞれの担当の章を決めます。
そして、その担当の章から気になるキーワード10個を選び出し、そのキーワードを使ってサマライズします。
このシェアをしていくと、会場には7名ですから、”一”メンバーに提供すると、”六”受け取ることができます。これが組織学習の方法です。組織で知識を共有して、組織ならではの智慧を生み出す手法です。同時にチームビルディングができるのです。
全集中! 翻訳の呼吸
そして、40〜60分間。それぞれの担当の章の翻訳、修正に集中します。そして、その時間に気づいたこと、学んだこと、難しいこと、をシェアします。
シェアする内容は、書籍に描いてある内容だけでなく、作業方法についてもです。
このプロセスを繰り返すことで、書籍全体の内容がメンバに共有され、作業効率も上がっていくのです。
会場参加がかなわなかった2名のメンバーは、ここでの進捗を共有しつつ、別途個別に作業を進めてもらいました。
こうして、13:30から17:30の4時間で260ページの8割の下翻訳が完成しました。
7名のほとんどが自分の分担の下翻訳を完成させました。
一日の成果を称え合いながら、イノベーションの旅はまだまだ続きます。
肝心なクラファンのリターンについてRAISE IDEA
クラファンで悩むのは、リターンのメニューです。だけども、われわれはFORTHERsです。OBSERVE AND LEARN(観察と学び)してるし、DISCOVER(発見)もしてきたのです。
ならば、次はRAISE IDEA!で、わずか2分でパワフルなクラファンのリターンメニューを19創出しました。
出来上がった書籍を、どんなキャッチコピーで伝えるか?
この本のキャッチコピー(案)は?
多様なメンバーとのコラボレーションに悩んでいるあなたへ
Withコロナ時代での世界最先端のイノベーション手法をこの本で体験せよ
オンラインでも(オフラインでももちろん)イノベーション創出PJをまわすための実践書
新しいイノベーションのやりかたにいち早く仲間として関わりませんか?
リモートが必須でなくなった週数日。今、我々は単にオフィスに復帰するだけでいいのだろうか?
オンライン=Zoomでいいのか?
お通夜のようなオンラインmtgを180度楽しく変えちゃう!
オンラインミーティングツール=Jail(牢獄)から脱獄しよう
サンダージャム!
私達の「ONLINE INNOVATION翻訳出版」のプロジェクトは始まったばかりです。
私たちの旅はまだまだ続くのです。
このメンバーと共に、出版会社との打ち合わせや査読や、クラファンのプロモーション、イベントの企画などもやっていくことになります。
BMIAは、学びだけでなく、集まった仲間とともに実ビジネスへの挑戦を増やしています。
2023年1月7日ワークショップタイムテーブル(参考)
10:00 オープニング
出版のきっかけ
自己紹介 お名前 お仕事 なぜ参加したの?
出版の使命を創る
WHY
WHAT 「オンラインイノベーション」のみんなの翻訳本
WHO
WHICH 読みやすい。それぞれの章で全体の流れと調和してる
WHEN 2023 3Q
11:30 全体の構成とスケジュール
翻訳準備
分担決め
サマライズ
12:30 ランチ
13:30 下翻訳を作成する
40分間 集中
20分間 学んだ事 気づいた事
小休止
40分間 集中
20分間 学んだ事 気づいた事
15:30 ティータイム
バッファ 30分
16:30 下翻訳を完成に向けてスパートする
40分間 集中
20分間 学んだ事 気づいた事
17:30 クロージング
クラウドファンディングを成功させるためのアイディア出し
これからのスケジュール
全体を通して 学んだ事 難しかったこと これから
18:00
三宅泰世(BMIA常務理事)
NTTアドバンステクノロジ株式会社 マーケティング部門 部門長
国立大学法人長崎大学 研究開発推進機構 FFGアントレプレナーシップセンター ゲスト講師
相模女子大学大学院社会起業研究科 兼任講師
FORTHイノベーション・メソッド公認マスター・ファシリテーター
1999年特許発明から光ファイバ通信関連プロダクトを開発。NTTグループで初のダイレクトマーケティングを導入 し20年以上収益逓増するグローバルビジネスに成功。2019年よりSalesforceを全社導入。NTTグループでダントツの定着率を実現。コロナ禍でも7期連続の増収増益に貢献。Salesforceを用いた全社DXによる経営改革は、アレックス・オスターワルダーのマルチレイヤ・イノベーションにインスピレーションを得たことで成功した。
東海大学通信工学科卒業。経営学修士。光コネクタクリーナーの特許発明を発端にダイレクトマーケティングや代理店マネージメントにより32歳で世界シェアトップのビジネス化に成功。特許発明からのグローバルビジネスの成功事例はNTTグループだけでなく日本でも希少。しかし、学歴差別や底辺社員の成功を当時の企業文化は許容せず成果は略奪され、新規事業開発部すなわち”追い出し部屋”に左遷。上司であった事業部長等がばらまいた嘘で以降、何年も誹謗中傷を浴び続けることになる。
2008年 改革派の社長が就任したことを契機に、社長直轄のマーケティングチームを開設。
社内改革をすすめる活動が、「ビジネスモデル・ジェネレーション」の帯にコメントをいれてくれた神田昌典氏の著作で何度も紹介されることで、NTT研究所、NTT東日本、NTTドコモ、総務省、教育機関からビジネスモデルデザインのワークショップや新規ビジネス開発のコンサル依頼があとを絶たなくなった。
2017年 マーケティング部門 部門長に就任
2019年 NTTグループで最も理想的な形で全社にSalesforceを導入。NTT グループでダントツの定着率を達成しマルチレイヤーイノベーションによる全社DXに成功している。
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