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「ジョブ型雇用」について考えてみた(2)
前回の振り返りと今回の概観 前回は、職務給(ジョブ型)の議論が60年ほど前に盛んだったにも関わらず、メンバーシップ型の雇用になってしまったことに対して諸々の雑感を書いた。
今回は職務給を打ち出した日経連の議論・考えを検討してみたい。どのような問題意識があって職務給を検討したのか、そしてどのような点に課題を感じていたのかを紹介してみたい。
『職務給の研究』について 今回主に用いる史料は、『職務給
「ジョブ型雇用」について考えてみた(1)
ジョブ型雇用の議論―現在
ここ2年くらいだろうか。日立製作所を筆頭に、ジョブ型雇用への転換を図るという記事をよく目にするようになった。従来のメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用に転換することで、生産性を向上する・成果主義になる…云々と、ジョブ型が企業の競争力を上げるのだという旨の論調が多い。
ジョブ型雇用に関して、「間違った理解」が広まっていることについては、濱口さんの『ジョブ型雇用社会とは何か