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退職する同期に声をかけられて、挙動不審になった話

こんばんは。自称Vtuberのブルーウェットふみ乃(@BLVEWHET)です。久々に雑記っぽいものを書きます。

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同期が退職することになったという。同期といってもわたしは中途で彼女は新卒だったから、年齢は10ぐらい違うのだけれど、そしてそこまで業務的にかぶることもなかったのだけれど、同じフロアにいた唯一の同期ということで、たまに言葉くらいは交わす間柄ではあった。

ある日帰ろうと思ってロッカールームでごそごそしていたら、「ふみ乃さん」と彼女から声をかけられた。今月末が最終出社なのだという。お世話になりましたと、頭を下げられた。

彼女は仕事が(たぶん)できる。上司はお互い違う人だから詳しくはわからないけど、おおむねいつも笑顔で、話している感じにも余裕があって、見た目もふつうに麗しくて、感じのよさとスピードでいろいろこなしている印象だった。少なくともわたしが新卒だったときよりは、全然大丈夫な感じだった。だから、しんどくてやめるわけじゃなさそうだな、と思った。

次は決まってるんですか(なんとなくわたしは敬語で話していた)と訊いたら、彼女が就活のとき落ちてしまった会社を、何度か中途で受けた末に採用が決まったらしい。わたしは素直に「すごいですね! おめでとうございます」と言った。

そうすると彼女は微笑んで言った。

「前にふみ乃さんが言ってたじゃないですか、『持続可能な生活をしたほうがいい』って。だから、いまの職場も好きなんですけど、行きたかったところに行けなかったなっていう気持ちのまま働くのは嫌だと思って、ずっと選考を受けてたんです」

うえ、となった。確かにわたしはたまに言うのだ。「持続可能な生活をしましょう」Twitterでもたまに言うし、こんな記事も書くくらいだ。リアルな場ではあまり言わないけど、確かに、歓迎会の二次会とかで、酔っ払った勢いで、彼女に、人生の先輩ヅラをして、そんなことを言っていたかもしれない。

正直なんと言っていいのかわからなくて、「あ、あ、そうなんだ! それはそれは」くらいのことをモゴモゴ言っているわたしに、改めてありがとうございました、と彼女は言った。「●●係(わたしの所属)のひとにはまだ言ってないんですけど、ふみ乃さんにはお世話になったし、早めにお伝えしたかったんです」「あ、そ、そうなんですね。こちらこそありがとうございました」そんなにお世話した覚えないけどそういうものだよな、と思いながらわたしもお礼を言った。

そして、帰り際に呼び止めてすみませんでした、とまた頭を下げて、彼女はロッカールームを出て行った。

こんなことってあるんだな、という気分だった。たまにわたしは人生訓的なものを書いたりつぶやいたりしているけど、リアルの知り合いにそれを言われたのは初めてだった。もちろん彼女のことだ、わたしの言葉だけが理由で転職をしたわけではないだろうし、もしかしたら話の種に出したくらいなのかもしれない。でもそれを覚えていてくれて、最後にそれを言ってくれたというのは、とても驚いたし、うれしかった。

わたしはいま自称Vtuberを名乗って歌ったり文章を書いたりしているが、まあそこまでバズったことはない。でもやっぱり言うことには気を付けねばならないし、もうすこしがんばっていろいろやってみるか、と思ったのだった。

特にオチはないのだけど、こういうこともあるんだというお話でした。というか退職間際に心をつかんでくるあの子はなんなんだ! でもその人たらし力があれば大丈夫な気がするし、がんばってね! (ここで言っても伝わんない乃)

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