なぜあなたは寂しいのか

寂しいって感情は誰にでもありますが
何故寂しいかを理解している人はあまりいないと思います。

例えばどんな時に人は寂しさを感じるのでしょうか。
思いつく限りでは
1.孤独な時
2.その上大勢で楽しそうにしている人を見るとき
3. 友達が本当の友達だと思えない時
などがあります。

寂しいに近い感情として孤独がありますね。
では対になる状態は何でしょうか。それは恐らく承認欲求が満たされている状態ではないでしょうか。

寂しさや孤独を感じた経験から演繹をすると
寂しさとは誰に見てもらえず心配もしてもらえないという状態
です。人との接触がないことによって自分が社会にとって必要のある存在だと思えないことだと推測します。

自分が必要な存在であるかどうかわからない。それは同時に自己の認識が曖昧になることも意味します。自分と他者のかかわりの中で自分の欲求や行動と他者からのフィードバックによって人間は自分が社会的にどのポジションにいてどんなことをするべきかを判断しますが、孤独が続くと社会とのつながりが希薄になるため自己認識をするうえで必要な情報の一部、それは他者からどう見られているかであったり他人のどういうところが好きであったりというものが欠如します。

これは友人がいれば解決するというものではなく、友達関係において寂しさを感じる場合、自分が十分に友人から心配されていない、見てもらえていないと感じるケースがあります。

自分に悩みがあってもそれを共有できる人間がいないと寂しさを感じるのは悩んでいる自分を人に見てもらえないためです。

自分で自分のことを優しいという人がいるでしょうか。
あまりいないかもしれません。しかし優しいと言われた経験のある人なら大勢いると思います。

その「優しいと言われた」という情報は自己認識の中に次第に取り込まれていき、さらに褒められたり感心されたりすることによって自分のどういう部分が他者に承認され、自分のどういう部分が他者にとって承認されないのかが明らかになっていきます。

人間の精神は他者とのインターアクションを通じて自己改善していくことができます。しかし寂しさを感じている場合そのインターアクションが欠けているということであり、おそらく寂しさのもとになっているのは自己改善が出来ないことによって自分が存在するにふさわしいか疑問が生じ不安を感じていることだと思われます。

人間は一人でいると当然主観的な考えから抜け出せません。もし人間の脳が主観的な考えだけをもつことに対して他者に意見を聞いて自分の考えの正当性を確かめなければいけないという本能をもっているのだとしたら、どうやっても人間が一人で生きていくことはできないでしょう。では社会において寂しさを感じ、どうすることもできないのであれば何をすればいいのでしょうか。ありきたりな意見ですがカウンセリングに行くことをお勧めいたします。カウンセラーの方はまず自分とは別の角度から意見を言ってくれて自分を見てくれるという観点から寂しさを解消し自己肯定感を得るための条件を満たしています。寂しさというのは意外と自分の話を他人にするだけで結構解消されるものですよ。



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