悲しみとはなんなのか

悲しいという感情は誰にでもありますが、
悲しいとは一体どういうことなのか。

人に裏切られた、大切な人を失った、モノをなくした。様々な例から一般化していくと自分にとって価値のある何かをなくしたときに起こる感情ではないか。と予測できます。

しかし悲しみという感情に悲壮感や、やるせなさのようなものも含まれるのであればさらに一般化する必要があります。

大切なものをなくしたときの反応として、悲しみ以外にパニックと怒りがあることから。その差異を考慮して悲しみの意味をとらえていきましょう。

パニックは悲しみに比べると短い時間で治まります。そしてパニックになる原因というのは主に「どうしたらいいかわからないです。」急に何かをさせられたり、必要なものが直前になくなったり目の前にどうにかしなければいけないものがあり、なおかつ状況が緊迫しているとパニクると一般化できます。

怒りはどうでしょう。パニックの後の反応が呆然とする、泣く、怒るであることからこの三つの感情は同質のものであると考えていますが、怒るは攻撃することで問題が解決されるだろうという考えがあることが条件ではないでしょうか。ドラマでいう「お前のせいで彼女は死んだんだ!」っていうあれです。逆に言えば悲しみと怒りは両立せず、怒れば悲しくなくなり、悲しめば怒りがなくなるとも言えます。

火急の問題があるときに人はパニックになり、問題解決までの制限時間にまだ余裕があれば怒りか悲しみに分岐します。大切なものをなくしたから悲しくなるというよりは大切なものをなくしてどうしたらいいかわからないから悲しいということですね。

悲しみから立ち直るには怒るのが一番手っ取り早いです。人を、社会を、世界を憎めばとりあえず怒りによって悲しみを忘れることができます。
何故彼が死ななければいけなっかたのか。
何が彼を殺したのか。
なぜ自分はこれを失わなければいけなかったのか。
なぜ自分がこんな目に遭わなければいけないのか。

とりあえずこのような疑問を頭の中に巡らせておけば一時的には怒りをもつことができます。人間のほとんどの悩みは悪者を見つけて攻撃することで解決するのです。

そして本当の悲しみとはその後に訪れるのです。すべてを憎み切ったが自分にはどうにもできない。そもそも誰も悪くない。ただただ不幸が自分のもとにやってきただけという発想がやってきます。

まあ結局自分が何に困っているかを把握して代わりを見つけることが一番当たり障りがない悲しみを癒す方法なのですが。

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