プレゼント

プレゼント
君は何が欲しいだろう
好きなモノは知っているけれど
今の僕では手が届きづらい

僕が非正規じゃなかったら
いいモノはすぐにでも買えるだろうけど
今の世の中は非正規じゃなくても
難しいことのほうが多くなってきた

もしこの関係が
モノでしか繋がれないものだとしたら
僕はとても悲しくて
落ち込んでしまいそうだ

プレゼント
僕が選んだものはダメ出しされて
じゃあこれは?って提案すると
うんうんと頷くんだ

値が張るというのに
まるで僕はご機嫌取り
そして丸め込まれてしまい
身動きが取れなくなる

都合のいい人になって
それだけの人になってしまって
ケチだと言われたくないために
悲しき見栄を張る

プレゼント
僕だって欲しいものはあるけれど
言ってしまえばダメ出しされて
叶ったことは殆ど無い

貯金もそれなりにできて
給与もそれなりにある
負債があっても少ない
そんな僕だったら良かったのに

真逆の現実を生きていて
値が張るモノを求められて
うまくいかなくて嘆いている
互いの価値観と生きてしまった過程を

プレゼント
値が張るモノでしか
笑顔が見られないとしたら
僕はなんだろうって思うんだ

僕の選んだ数字が選ばれて
宝くじの一等になったらいいのに
そんな疚しいことを
強く考えてしまうよ

そうじゃなくても
僕には運も前に進む勇気もないから
この蜘蛛の糸のようなつながりを
どうにかしながら切らさずにいる

プレゼント
僕はとても泣きたくなった
何のために生きているのか
よく分からなくなった

ともに生きているだけじゃダメなのかな
どんなに救われているとしても
贈るモノの価値で決められるような
僕という存在ってなんだろうな

ねぇ教えて
僕はどんな存在なのか

ねぇ教えて
贈るモノは値が張らなきゃいけないのか

ごめんね僕がもう少し裕福だったら
そんなことも気にせずにいられたのに

ごめんね僕にもう少し貯金があったら
そんなことも気にせずにいられたのに

ごめんね僕がもう少し稼げていたら
そんなことも気にせずにいられたのに

ごめんね僕の負債が少なかったら
そんなことも気にせずにいられたのに

ごめんね
ごめんね

つながりのために生きる僕は
どんなプレゼントを贈れば
これからも生きていけるのか
悩み続けるのだろう

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