フラッシュバック

あぁ今日も
イヤな思いが
フラッシュバックした

身体が震える
声が出てしまう
そんな日々だ

トラウマに苦しむ僕の外で
あいつらはのうのうと生きている
苦しいよ、苦しい

きっとどこかで
誰かが同じように
声なき叫びを繰り返している


「不快にさせてごめんなさい」って
今でもずっと不快なままでいるよ
テンプレートなお気持ち表明されても困るよ

同窓会の報せで「会いたい」と言われても
バカにする気満々なのを分かっているから
金輪際会いには行かないよ

白々しい問いかけに反論する
僕が大事に過ごしたかった思春期を
こんなにも傷だらけにしたのはどうしてか

奪われて壊された
僕が大事に生きていたかった思春期と
ひとりの人間として生きる尊厳

フラッシュバックとトラウマが
いつまで経っても消えない
一生治ることのない傷が無数にある

「もう過ぎたことだから」と
どこかでゲラゲラと嗤うような人間に
卑しく慰められても虚しいだけだ

「弱いから」と「お前に原因があるから」と
いかにも正当な理由を突きつけられた
そのときにはもうすでに僕の心と身体は殺されたんだ

都合良く見て見ぬふりをして生きてきた人間と
自分よりも弱い人たちを苦しめて生きてきた人間が
堂々と我が物顔でのさばる国に生きている

一丁噛みのコメンテーターなどに
この気持ちが簡単に分かってたまるか
強い者にしがみついていないと生きられないくせに

そして僕は今も生きている
今は別の場所で生きている
けれどあの頃と変わらずに沈んでいる

涙は変わらずに流している
未来にはもう期待しない
だって今も期待できないほど荒廃しているから


忘れられないよ
離れてもくれないし
ふとしたときに思い出すんだ

そして震えるんだ
心と身体に
一生治らない傷がある以上は

何もなかったかのように
生きられたなら
どれだけいいだろう

時間を巻き戻して
やり直せたら
どれだけいいだろう


いつになったら
報われるのだろう
この無数にある傷はずっと
癒えることはない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?