現実という名の地獄にて
わたしたちは
どこかで
知らないうちに
息苦しさを
生きているうちに
感じている
ドラマの中で
訴えていることも
分かるけれど
今 生きているのは
現実という名の
地獄である
相変わらず
旧態依然が
罷り通り
同調圧力が
この世界を
支配している
長いものに
巻かれたり
マジョリティに
くっついたり
強権者に
媚びたり
そうしているほうが
とてもラクだよね
強い立場なら
何だって言えるし
困ったら擁護も
してもらえるからね
そこに自分が
居なかった分
いつかは
違和感を覚える
そんな日が
必ずやってくる
だから世の中の
こうあるべき論や
絆をやたらに
使い始めたら
いっそのこと
逃げていい
苦しめるものは
いったい何なのか
それぞれに
違う中で
正解など
すぐには見つからない
いつのまにできた
権威主義も
巷にはびこる
ナントカ至上主義も
壊さなければ
生きてはいけない
いつからか
生きるすべてで
乗り越えなければ
いけないものが
あっというまに
増えてしまった
今の世の中を
息苦しいと言えば
四方八方から
矢のように
心無い言葉が
刺さってくる
生きていて
何も言えなく
なってしまうなら
生きている
その意味も
無くすのかな
いくつもの呪いを
くぐり抜けて
ここにいても
新たな呪いが
やってくるから
息つく暇も無い
何が正しくて
何が間違いか
分からないまま
不用意な
拡散から
何を探すのか
陰謀論や
他国を下に見て
優越感に浸って
笑えなくて
情けなくなる
人間になるのか
それだけは
絶対にイヤだから
必死になって
生きているけど
必死になりすぎて
バカにされている
人の心は
分からない
人の流れも
分からない
優しい嘘に
流れなきゃいいが
耳障りのいい
誰かの言葉は
いつも甘ったるくて
聞きすぎると
四六時中
耳鳴りがする
現実逃避を
できたらいいけど
現実は容赦なく
襲ってくるのだ
それはおまえもわたしも
同じなんだよ
だから答えなんか
そう簡単に
出るものではない
ネットで安易に
探ったとしても
気休めでしかない
テレビやネットは
何を教えてくれる?
ただの都合のいいことしか
伝えてくれないなら
疲れてしまうから
遠ざけてしまいたい
さぞかし
気持ちがいいだろう
長いものに
巻かれる者は
けれど世間はそれを
「媚びる」と言うのだ
何も言わずに
黙ったままで
スルーを決め込むから
忖度や
空気読みが
はびこってしまった
強権者への
「お気持ち」ほど
くだらないものはない
けれど
その「お気持ち」が
社会には広がっていった
おかしいと思ったら
おかしいと言っていい
黙らないことは
とても大切だ
けれど悪意への擁護が
それ以上に目立つのだ
切り取っても
切り取らなくても
悪いものには
悪いと言わなきゃ
いつまでも
悪循環なんだ
貢献した尽力した
それがなんだ
だからといって
許されることはない
媚びを売っても
見返りなどないのに
脳内社会が
現実を闊歩する
デマをデマだと
言ったところで
「おまえのほうがデマだ」だと
バカの一つ覚えをする
すがりついて
すがりついて
すがりついて
すがりついたものが
そんなバカの一つ覚えだったら
大いに笑ってやるのに
この国に生きている
ただ単にそれだけしか
誇るものがないのは
どこか滑稽だし
終末が見えていて
空恐ろしい
変わらない
何も
変わっていない
何もかも
学ばずに
差別が増えた
がんばっても
報われずに
黙り込んで
悲しい道を
歩くのだけは
止(と)めたいよな
こんなはずでは
なかったと
後悔ばかりが
漂う外で
虚構を手にして
熱狂している
どこか醒めた目で
見ている自分を
情けなく思う
けれど何も
できない自分が
悔しいと感じる
強くない自分を
これでもかと責めて
強くなりたいと
何度も思うけれど
強くなれずに
頼ってばかりだ
泣くことも
許されず
怒ることも
憚られて
誰にも何処にも
行く当てがない
小さな幸せさえ
古い価値観で
意味を無くそうとする
そんな社会で
幸せになれるとは
到底思えない
そんな自分が
生きる国を
誇れないのは
すでに目に見えていた
生きているだけで
同調圧力があるから
終わらせよう
このはびこる無益な悲しみを
終わらせよう
忖度と空気読みに慣れることを
終わらせよう
差別ばかりの社会を
始めよう
このささやかでも大きな喜びを
始めよう
NOと強く言える自分を
始めよう
誰もか生きやすい社会を
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