ネコーヒー:ストレート #22杯目

 テトとマユは非常に臆病で、未だに人間に心を許していない。それでいて人間を翻弄することに長けている。そして私のNYAN値はどんどん削られていく。

 とにかく困るのはテトとマユの仲が良すぎて人間の入る余地が無いということ。どれくらい仲が良いかというと、母の目撃談では、先日テトがマユの尻尾の付け根に顔を埋めたまま寝るほどなのだ。それも尻尾の背中側ではなく尻尾のお腹側、それ即ちおケツの真ん中。テトはマユのおケツに鼻をくっつけて熟睡していたのである。

 ひとのおケツに鼻をくっつけて寝るテトも豪胆だが、それを許して寝るマユも豪胆だ。仲が良いのにも程がある。それでいて人間にはおいそれと触らせてはくれない。まさに魔性。きっと彼女たちは同居の人間を給仕係としか認識しておらず、動かなくなったら食べてしまおうと密約を交わしているに違いない。

 それでも猫に使えるが我が幸い。


今日の英語:Soulmate

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?